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セイバーじゃありません!恋する乙女の『せいばあ』です!!《第一部 完》  作者: Hatsuenya


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返せ戻せと言われても

 読みに来て下さって、ありがとうございます。


 前回に引き続き、元魔王VSセオドアです。

 今回も、セオドア視点になります。



       神官長セオドア side



 エレシュキガリアは、私に手の平を向けて片手を差し出した。


「部下の管理も出来ない貴女に、こいつを返すわけにはいきません。

 そして、もう一つ。こいつに食べられたモノを返していただきたい」


 私がそう言うと、エレシュキガリアは私に差し出した手の反対の手を口許に持って行き、コロコロと笑った。


「これは、異な事を。セオドア殿、そなたは、食べて消化してしまったものを元に戻せるのか?」


 やはり、無理か。一縷の望みにかけていたが、流石にそう簡単には事が運ぶ訳はないか。


「まあ、取り敢えず、くろのを見せてたもれ。話は、それからじゃ」


 ホレホレと、私に差し出した手をパタパタとエレシュキガリアは振ってみせた。

 私は仕方なしに、彼女に上着の内ポケットに入れていた黒い液体が入った小瓶を見せた。エレシュキガリアは、私からそれをひったくろうとしたが、私は咄嗟に一歩下がり、エイブレムとアルテア聖騎士団長の後ろに隠れた。

 ふむ。こういう時は、こいつらのデカさは重宝するな。


「ただで渡す気は、無さそうじゃの。然らば、案を出そう。

 そうさのう、くろのが最後に取り込んだのは聖女のようじゃ。であれば、そちらがくろのを返してくれれば、時間は多少掛かるが、くろのが復活した折りには聖女の姿になる筈。

 そうなれば、聖女になったくろのが皇宮に居るのだから、神殿にいる聖女を貰わずとも良いのではないか?

 ルミナリア、どうじゃ、この案は?」


 ルミナリアは、少し考えてニヤリと笑った。皇帝を少しばかり謀る事になるが、ルミナリアも最近は皇帝に対して腹立たしく思っているらしいので、嬉しいらしい。


「良いんじゃないかしら。くろのが復活したら、少しばかり皇帝に侍らせておきましょう。お願いできるかしらエレシュキガリア」


 ルミナリアの返事に、エレシュキガリアは了承したらしく、再び私に手を差し出した。


「まだだ。奴に時間を奪われた私と、グレナリア神殿の迷惑料は?」


「それから、アルテア聖騎士も1名、時間を奪われておる。こちらも補償して欲しい」


 私に続いて、アルテア聖騎士団長も声をあげた。


「くろのも厄介な事をしてくれたのう。それらについては、取り敢えず、今は考え付かぬ。グレナリア神殿とアルテア聖騎士団には、1つずつ、借りを作っておこう。そなた達も、その内、考え付くじゃろう?借りを返して欲しい時に、妾を呼べ。

 時間を奪われたアルテア聖騎士には、直接、妾が会いに行って話を聞き、何らかの便宜をはかろう」


 まあ、この程度だろうか。魔王にとっては誓約書などただの紙切れだろうし、下手に契約しても、契約を逆手に取られて歪めた方向で解釈されても困る。

 とにかく、相手は人間では、ないのだ。


 魔王は、ホレホレと私に向かって差し出した手をヒラヒラさせる。

 ええい、ままよ。この件が良い方に転ぶか、悪い方に転ぶかは、女神様にお任せしよう。


 私は、魔王の手の平の上に、バッタの魔人の成れの果てが入っている小瓶を差し出した。


「すまぬな。此度は、本当に迷惑をかけたのう。まあ、悪い様にはせぬから、任しておけ。

 おお、それから、後でグレナリア神殿に……の中には入れぬから、門まで行くから件の聖騎士に会わせてたもれ。よろしくな」


 それだけ言うと、エレシュキガリアは、ドレスを翻し、颯爽と部屋を出て行った。


 何とかなったのか?少しばかり有耶無耶にされた様な気はするが、どうも、あの元魔王と話をするのは気が滅入る。


「相変わらず、読めないわね。まあ、人間ではないのだから仕方がないのだけれど。

 とにかく、どちらの神殿も、エレシュキガリアに妙なお願い事だけは、しないで頂戴ね。戦争だとか、滅亡だとかは、真っ平御免ですからね。

 それと、時間を奪われた聖騎士にも、キチンと釘を刺しといて下さいな」


 ルミナリアの心配は、もっともだ。過ぎた褒美を貰えば、人間はすぐに身を持ち崩す奴が多い。その辺りは、加減が難しい。


「わかっている。うちの奴には、労って、酒でも奢ってやるさ。若造、被害にあったお前の所の聖騎士は、どんな具合だ?かなりの時を食われた様だが」


「奪われた当初はショックだった様だが、今では、若返った事に少しばかり喜んでいるな。こう言っては何だが、被害にあった奴が、天涯孤独な奴で良かった。下手に家族や恋人がいれば、もっと大騒ぎになる所だ。何しろ、20年ばかり食われたからな。

 件の聖騎士は、バーミアに傾倒している奴だ。アフターケアはバーミアに任せよう。

 彼への補填に関しては、無難に、金か家でも貰わせておけば良い」


 人間の欲望は、恐ろしいからな。それは、聖騎士や神官とて、同じ事。


 



「過ぎたる欲望……皇帝が良い例よね。でも、彼のお陰で、大陸は纏まり、帝国は大きくなったわ。あれだけ頻繁だった戦争もなくなったし」


「各国の姫君を集めて人質ではなく、嫁にするのは問題だろう。絶倫?父上のあれは、ただの節操なしだろう」


「各国の姫など集めずに、大人しく皿でも集めていれば良いのだ。面倒な奴め」


「皿……割れそうで、嫌かも。割った使用人が殺されて、化けて出てきそうだわ」





 1枚、2枚、3枚……1枚足りない~( ;∀;)


 リアルで、今日、コップが1つオシャカになりました( ω-、)

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