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セイバーじゃありません!恋する乙女の『せいばあ』です!!  作者: Hatsuenya


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アルテア神殿キャラバン部隊のお仕事

 読みに来て下さって、ありがとうございます。


 今回は、キャラバン部隊のお仕事風景の一部分です。



 私達が騒いでいると、父上がやって来た。


「何をしている?人の娘を取り合うんじゃない。大体、バーミアは抱っこされる歳じゃないだろう。10歳だぞ……10歳だよな?バーミア」


 本当に、何をしてるんでしょうね。この人達は。そして、父上。娘の年齢ぐらい覚えておくように。たとえ5人も娘が居たとしてもね。


「大丈夫ですよ、父上。私、ちゃんと10歳です。ちょっと縮んでしまったけど」


「あー、やはり縮んでいたのか。何となく、そうではないかと思っていた。しっかり鍛練をして、自分の身体の動きや空間を把握しておけ。

 ジジイもそうだが、急に身体のサイズ変わっているからな、しっかり把握してないから、私ごときに負けるのだ。

 ジジイの本来の実力は、こんなもんではない筈だろう。とにかく鍛え直さないと、バーミアを守るどころか、自分の身でさえも守れぬ」


 溜め息を吐いた父上は、私に両手を差し出した。

 いや、抱っこは無し!という話じゃなかった?

 私は、慌ててマティアから下りて、地面にすっくと立ち上がった。父上が残念な顔をしていたが、知ったこっちゃない。私にだって、矜持というものが、あるのだ。


 今回の魔人の件で、セオドア様が若返ってしまったが、セオドア様の力が健在であり、神官長として仕事をする事が続行可能なことを見せ付ける為に。

 そして、バッタの魔人をこちらに差し向けた犯人に釘を刺しに、セオドア様と父上、エイブレム様が皇宮に向かうことになった。


「さあ、私達は、先ずはセイバー様の身体のサイズの計り直しよ」


 マティアは、毎年、私の服を作っているので、サイズを測れば何年分の歳をバッタに奪われたのかが分かる筈だ。


 先ずは、出掛ける前に先にセオドア様のサイズを測ることになった。


「神官長様が神殿に入殿された折から、毎年、仕立て屋がサイズを測っており、記録が残っておりますので、そこから神官長様の身体の年齢を推測しようかと思っています」


 エディアス様は、そう言って、セオドア様の記録を見ながらマティアがサイズを測るのを見学していた。


「ふむ。神官長様の入殿された折の肖像画と今のお姿がそっくりだとは、思っていましたが。

 マティアに測ってもらったサイズと、この記録によりますと、神官長様の今の身体の年齢は、入殿された当初の10歳と言うことになりますね」


「10歳。何ともはや、セイバー様と同い年になってしまいましたね」


 エディアス様の言葉に落胆したセオドア様は、この怒りを皇帝と魔人を送り付けた犯人にぶつけてくると意気込んで、部屋を出て行った。


 さて、続いては、私の採寸の番だ。あまり歳を食われてないと、良いんだけどねぇ。

 せっかく、やっと、ここまで育ったんだし、勿体ない。


「あら、良かった。9歳の時のサイズだわよ。安心してちょうだい、セイバー様。それにしても、1年でこんなに大きくなったのね。フフッ。ちょっと懐かしいわね」


 マティアは、そう言うけれど、こっちは悲しいよ。せっかく育ったのに、1年分が無駄になってしまったんだもの。なんだかちょっと悲しいねぇ。


「心配ご無用よ、セイバー様。早急に、最初にこちらに持ってきた聖女服のサイズ直しをしつつ、グレナリア神殿の紋章を刺繍してあげますからね。その為に、お針子を何人か連れて来たのよ。裁縫室をお借りして、早速、サイズ直しに取りかかってちょうだい」


 手をパンッと打って、マティアはお針子担当の神官達を追い立てた。


「さあて、セイバー様。お次は何になさいますか?赤紫蘇の苗や小豆は、畑担当の者が、こちらの担当者に育て方をレクチャーしに行ってますからね」


 塩と砂糖、米は、厨房に運び込まれていた。代わりに、こちらの国でしか育たない薬草や、この神殿の名物のチーズを帰りに貰って帰る算段を、マティアとエディアス様が話し込んでいた。


 2人が話し込んでいる間に、私はデザイン担当のブレイムとグレナリア神殿の紋章である梅の花と第五聖女の私のマークを合わせたシンボルマークをデザインして貰っていた。

 このマークで便箋も作ってもらわなくちゃね。前世と違って、風雅な世界だねぇ。


 続いて、ティムが私用に作ってくれた木製食器をブレイムに見せると製品化の相談に入った。


「素朴な感じが、可愛らしいですね。ただ、これを大量に作るには、この梅の花の模様を簡略化し、こちらを際立たせた物が良いんじゃないでしょうか」


 ブレイムと共にティムの居る木工作業場に移動し、来るべき祭りに向けて(梅酒が完成した後に開かれる予定)製作して貰う木製マグカップのデザインを3人で相談し始めた。

 普段は人見知りなティムも、木工作品のデザインや彫り方の話になると雄弁になって、すっかり自信が付いた様だわねぇ。

 良かった良かった。


 その頃、セオドア様達が向かった皇宮で起こっている騒ぎを知らずに、私達は、のほほんと神殿で楽しんでいたのだった。





「さあ、若造。いざ、皇宮に乗り込むぞ」


「はしゃぎ過ぎて、コケるなよジジイ。ジジイの身体と違って、コケたら即骨折、には、ならないが。子供は、慌てると止まれなくなるからな。気を付けろ」


「大叔父上、抱っこして連れて行きましょうか?」


「10歳だから、抱っこは不要だ。エイブレム、何故、お前まで抱っこをしたがるんだ?」


「「可愛いからだ」」





 美少年になってしまったセオドアに、皇宮の人達は、どんな反応をするのか。次回を考えただけで、楽しくなります。

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