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セイバーじゃありません!恋する乙女の『せいばあ』です!!  作者: Hatsuenya


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お可愛らしくなりました

読みに来て下さって、ありがとうございます。


お小さい神官長が、可愛すぎます。



「大丈夫ですよ、神官長様。届かない所にある物は、言って下されば、お取りしますからね」


 ジェラルドがそう言うと、ジョナサンもニヤニヤ笑って、カップを差し出した。


「フーフーして冷ましておきましたから」


「身体は10歳位でも、中身は、年寄りなんだからな。敬意を持て。まったく。子供扱いするんじゃない」


 バッタの魔人との闘いで倒れたセオドア様の目が覚めた。


 グレナリア神殿が喜びに溢れ、梅の花もいつもより、より一層香りを振り撒いた。


「しかし、お小さくなられましたね……」


 齢70歳を越えていたセオドア様は、バッタに歳を喰われたせいで、神殿にあった入殿当初の肖像画の姿になってしまった。


「私で、良かったよ」


 確かに、他の者が正面切って闘った場合、消滅していただろう。当初、私を誘き出す餌として狙われた13歳のジェラルドは言うまでもなく、囮となり相手に隙を作ろうとした副神官長でさえもが、60歳なのだから。

 

 そう、神殿で最初に時間を奪われた聖騎士のメイスンと違って、女神様の多大な加護とカーバンクルの珠がセオドア様の顔に貼り付いて守ったお陰で、記憶と精神は守られた。

 セオドア様は、身体は10歳、中身は元の70歳過ぎとなった。


「まったく、これからまた、声変わりや色々な成長過程をもう一度繰り返すのかと思うと、うんざりする」


「あ、晩酌も禁止ですよ」


「何だと?」


「中身は70歳でも、身体は10歳なので。禁止です」


 当然よねぇ。私だって、禁止されてるんだからねぇ。


「酒類はエイブレム様が没収して、ご自分の部屋に持って行かれました。親族特権とかで。勿体ないからと」


「あー!あいつ、狙ってたな。この間、寄進された幻の原酒。年間、50本しか生産されないやつだ」


 怒っても、お可愛らしい。皆、ほこほこと微笑んでいる。


「エディアス様からのお見舞いの品です。手作りです。私も、入殿した時に、ピンクのお揃いのを貰いました」


 私のピンクのウサギとお揃いの白いウサギ。先程、エディアス様がニコニコと持っていらした。


「いや、だから、私は外見はともかく70過ぎのジジイだからな。ウサギのぬいぐるみを貰ってどうしろと」


「「お似合いです」」


 ジョナサンとジェラルドが一斉に頷いた。私も、自分の相棒のピンクのウサギを持って頷いた。


 確かに、お似合いです。可愛すぎですよ。




 バッタに襲われた日の2日後、セオドア様が眠りから覚めた翌日、再びアルテアからの先触れがやって来た。


「ふむ、何とか生き延びたか」


 とんでもない言い様だが、この人は、これが通常運行。アルテア最強の男、大聖女の伴侶、アルテア聖騎士団の騎士団長、神聖国前国王の王弟、アルテア神殿のNo.2。

 肩書きが多い、偉大なる私の父親。


「何故、父上が先触れを?」


「他の誰が魔人を相手に闘えると言うんだ?」


 ごもっともです。第一聖騎士団の猛者達を引き連れて、先触れ。勿体ない気はするねぇ。


「ゴルディア帝国には、うちの神殿からこちらに商隊と先触れを送る約束をしていただけだ。誰が先触れに来ようとも問題はない筈だ」


 相変わらずの尊大さ。以前、母親の大聖女に父親の何処が良いのか聞いてみた事があったけれど、反対に


『何処が悪いのか見当も付かないわ~。んふふふ』


 と惚気られてしまった事がある。以来、聞いた事は、ない。5人も娘がいるんだ、聞いた私が野暮でした。とほほ。


「この度、お前を救って貰った男に礼も言わねばならん。お前と2人で魔人を倒すとは、中々の益荒男。しかも、女神様が仰るには、お前と来世まで添い遂げたいと申し出たそうではないか」


 はい?何故、いきなり来世の話?


「とにかく、1度、グレナリア神殿の神官長、新しいお前の婚約者の顔を見に来た。それにしても、ここの神官長は、随分と歳を喰ったジジイだった筈だが、いつの間に代替わりしたのか」


「ジジイで悪かったな。久し振りに顔を合わせたかと思えば、相変わらず口の悪い若造だ。どうやってお前からこんなに可愛い娘が生まれたのやら」


 セオドア様が、応接室に顔を出した。


 お父様の目が点になった。中々、見れるもんじゃあないわねぇ。





「ジェラルド、これで最大の敵、神官長様が居なくなったね」


「ああ、これで神官長様は、セイバー様の趣味から外れたな。私達の中で、一番年下になったからな」


「やっぱり1番のライバルは、エイブレム副団長。こうなったら、神官長様にも協力して貰おうよ」


「いや、心は老人でも、油断は禁物。とにかく、打倒エイブレムで行くぞ」





 さて、次回、父親VS可愛くなった神官長です。

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