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Fantasy Really World  作者: 水皮 天
2/150

Struggle!

FRWの第2話になります!読んでいただけると嬉しいです!

 指定場所には転移の陣があり、そこからクエスト専用エリアへと向かうらしい。ミナは呼吸を整え、陣に乗る。転移するとそこは、プレイヤー登録時と同じ部屋で、貸し出し用の装備が入ってるであろうアイテムボックスが設置されていた。ミナは装備を取り出し、早速セットすると、プレイヤー情報を確認する。


〈プレイヤー情報〉

I.名前/ミナ

II.装備/天闇龍ノ覆、天闇龍ノ剣

III.ステータス

・HP/3510

・MP/3005

・ATK/2503

・DEF/2503

・AGI/2003



「えぇ…と…?」


そこには、想像を遥かに上回る数値が記入されていた。実際、ステータスだけで見れば上級者と見られてもおかしくはないほどである。


「これって、もしかして……すっごくラッキーじゃん!!」


普通ならこの時点で、このクエストに対する疑問が浮かぶだろう。しかし、ミナはそうはならなかった。まぁ、初心者でもできると言われているため、分からないでもないが。


「よーし、サクッとクリアして私も上級者の仲間入りするぞー!」


そう意気込み、扉を開く。そこに広がるのは、まるで火山の頂上のような景色だった。そこそこの強さの地面の揺れ、地面の割れ目から噴き出る炎。真ん中には、沼のようなマグマ。現実ではまず近づくことすらできないだろう。


「うーん、モンスターが見えないなぁ。」


景色に驚くよりも先に、モンスターが見えないことを疑問に思うミナだったが、フィールドにモンスターが存在しないなんてことはない。そしてそれは、突然、マグマの中から姿を現した。

 外見は、マグマを四足歩行の何かに固めたようなもので、明らかに初心者用クエストとは思えないものだった。このとき、初めてミナはこのクエストが、初心者向けでないことを悟った。しかし、引き返すこともできないため、戦うしかない。ミナは剣を手に取り、FRW初の戦闘を始める。

 先手を取ったのは、相手の方だった。口のようなものが開き、そこから瞬時に放たれる赤い閃光。それはミナを直撃し、ミナのHPの半分を消しとばす。そして、とどめと言わんばかりに相手は口を開く。だが、同じ攻撃を2度も受けるミナではなく、その閃光がダメージを与えることはなかった。


「ふぅ、いくら単純でもここまでくると疲れるなぁ。」


 幸いだったのは、相手の攻撃が単調であることに加え、ミナが現実では運動神経がそこそこよかったことだろう。攻撃は基本的に閃光と突進だけで、注意していれば避けられるものだった。しかし、ミナが近づけていないのも事実である。

 とはいえ、このままでは埒が明かないと思い、ミナは一つの賭けに出る。それは、突進してきたところを剣で叩き斬ると言うものだった。もし攻撃が通らなければ、そこでゲーオーバーになるのは確実だ。それでも、それ以外に勝ち筋がないと踏んだミナは立ち止まり、赤い閃光だけを避け、相手の突進を待った。そして、そのときがやってきた。



「これで決める!!」


 ミナは集中する。相手が間合いに入るタイミングを見切るために。そして、間合いに相手が入り込み、剣を振りかざす。瞬間、相手の体は真っ二つに避けたのである。

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