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初めて書く小説なので、変な文があっても目を瞑ってくださいm(_ _)m
息抜き程度にでも読んでいただけたら嬉しいです!
ピンポーン。
「宅配便でーす。」
インターホンが鳴りバタバタと駆けつけて、扉を開ける。荷物を受け取り、部屋に戻り開封する。中には「Fantasy Really World」と書かれたゲームソフトとそれを動かすための専用ゴーグル、取扱説明書のみ。
「おー!カッコいいー!」
奈美は、早速ソフトをゴーグルにセットし、装着する。電源は自動で入るようになっており、彼女の意識は一瞬でゲームの中へと入り込む。
「まずは、設定かぁ。えーと…
これでよしっと!」
設定を終わらせると、部屋の奥の扉が開き、外へと足を踏み出す。未知の世界への興奮と緊張を胸に秘めながら。
〈プレイヤー情報〉
I.名前/ミナ
II.装備/未設定
III.ステータス
・HP/10
・MP/5
・ATK/3
・DEF/3
・AGI/3
「ここがゲームの世界!ゲームの中っていうよりは、外国みたいな場所だなぁ。」
どこまでも青く続く空、どこか現実味のある街並みが広がる。
「うーん、まずはどうすればいいんだろ…」
ミナはFantasy Really Worldどころか、ゲーム自体がほぼ初心者である。進め方が分からないのも無理はない。
「ねぇ、そこの女の子さん。」
声に振り返ると、明らかに上級者と思われる見た目の女性プレイヤーがいた。初期位置から全く動こうとしないミナを見兼ねて声をかけたらしい。それから、近くのカフェへと場所を移し、話をした。
「なるほど、やっぱり初心者だったのね。そうねー、まずは装備を手に入れた方がいいわね」
このゲームは、他と違って初期装備が提供されない。つまり、完全初心者にはあまり優しくないのだ。
「なるほど!あっでも、お金とか…」
「あぁ、それなら大丈夫よー。Lv.1のクエストだったら、初心者でも出来る様になってるわよ。お金もかからないしねぇ。」
「そうなんですか!?」
「まぁ、簡単ってわけではないけどねぇ。
クエストは隣の建物で発注できるから。
あとは、クエストクリアして所持金を集めたら武器
を買って、進めていくといいわよ。」
「ありがとうございます!助かりました!」
「頑張ってねー。」
ミナはお礼を言うと、教えてもらった通りに隣の建物に入り、カウンターへ進む。カウンターには人はおらず、クエストの券売機5台が並べられている。
「ここから注文するのかあ。えーと…【伝言して!】、【ペット餌やりよろ!】【洗濯物畳んでくれぇ】、【おつかい頼む!】うーん、どれもパッとしないなぁ。ん?これは……?」
そう言って開いたクエスト内容は、とあるモンスター1体の討伐だった。明らかに、装備なしでどうこうできるものではないが、実はこのクエストは少し特別らしい。
まず、このクエストを発注できるのは、10000人目に新規登録をしたプレイヤーであること。次に、このクエストのみ装備の貸し出しがあるということ。そしてクリア報酬は、貸し出される装備であること。
初心者のミナにはこれ以上ない話だ。ミナは、迷いなくそのクエストを発注し、指定された場所へ駆け出す。しかし、そのモンスターが初心者は愚か、上級者ですら手を焼く相手であることを、このときのミナは知る由もない。
ここまで読んでくださりありがとうございました!
マイペースに次話も投稿していくので、気が向いたら読んでいただけると幸いです!