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失われたその果てに  作者: miuki
第1章.出会い
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Ⅲ.登校

「はーくしょん!」


盛大なくしゃみ

その音源のもとは真夜中の海に盛大に落ちて体を冷やしたこの俺天野悠斗であった。


どこにでもいる平凡な学生として電車で俺は男友達の雪茄せつなと通学中であった

めっちゃ人に見られた事による恥ずかしさで死にたい(死なないが)


「天野ぉ~昨夜の騒動しってるか?」


「え、あ、、なんかニュースで騒いでるよね~ははは」


当事者だとは絶対言えなかった


「どっかの小規模組織の基地かと思ったら今や世界を震わせる大規模テロ組織の数ある基地の一つだったのか捜索任務失敗に終わったみたいだよ」


「ほぉ…箱を開けたら蛇が出てきた的なやつだね」


俺は知っていた

昨夜の騒動が発生する前からそこが大規模組織の滞在してる場所だと言う事も…

では何故見て見ぬ振りをしていたのか…?

俺は自分の存在を組織の連中にもそれに対抗する側にも認知されずひっそりと過ごしていたかったからだ。

どうしてここまで自分の存在を隠して一般人に紛れこもうとするからまた別の機会で綴るとしよう。

昨夜手を貸してしまったのは本当に魔が差してしまった…


あの子が……昔のあの人に似ていたからだろう

未練がましくて気持ち悪い…


「僕達がこうして平凡に生活できるのは対異能力特殊防衛機関が一般市民な僕達を護ってくれてるおかげだね…感謝しかないよ」


「そうだねぇ」


一般人には昨夜斧を振りかざしたりそれに対峙してる少女の事を異能力者(ウィザード)として呼ばれている

炎とか雷を飛ばすだけが異能力者(ウィザード)ではなく己の固有の武器を顕現させそれを振りかざすことも異能力者(ウィザード)の戦い方…否

その武器を通してではないとそれらの攻撃手段を行えないのだ。

だから固有武器未所持者の俺は戦いの場において攻撃手段を持ち合わせていない一般人と変わらない。


「もうすぐ着くね。

昨夜ニュースになるくらい大事があったとは思えない程に平和は朝だー。」


「平和だからって余裕ぶっこけないぜ〜なんせ俺らは来年就活生だからね」


「悠斗ぉ〜それは言っちゃダメだよぉ〜」


「ハハハッ、、今自分でも言ってダメージ受けた」


高二の春

まだ余裕はあるとはいえ将来と向き合う年頃の俺らは魔術師とは別に現実と向き合う時期でもあったー


成海高校 2年A組

予鈴が鳴ったー。。

聞き慣れた予鈴

いつも通りの登校

そして自分の席に着きホームルームが始まるのを待つ。

雪茹も自分の席に戻って行った。


だがーその当たり前の日常がついに狂いはじめていくことになった

その狂いは校内放送から始まった


「2年A組の天野悠斗君ー大切なお話があるので至急生徒会室に来てください。繰り返しますー2年A組の天野悠斗君ー大切なお話があるので至急生徒会室に来てください。」


まさかの生徒会室への呼び出し…タイミング的にも昨夜の事もあったから嫌な予感を直ぐに感じ取ってしまった。

あの時間帯に誰かに見られたのか?

下手に抵抗するのも醜いし教室を出て恐る恐る生徒会室へと天野は足を向けた


生徒会室の扉の前へ立った


妙な緊張感

扉越しから感じ取れるこの禍々しい気迫

完全に僕の予感が的中しているのを表している

ノックをして「どうぞ」と声を確認して俺は生徒会室へと足を踏み入れた

そこには見覚えのある生徒会長ではなく全く知らない顔の男性が生徒会長の席に座り込んでいた


「生徒会長…じゃない…誰だ……っ、!!」


誰だと言った瞬間天野はその顔にピンときて驚きを顔に出してしまった

その反応を見てその男性が僕を知ってるってことはやはりお前は異能力者の関係者だなと推測したような表情をした。


「こんにちは…いや、?おはようございますって言うべき時間帯かな?

初めましてー。僕を見た瞬間の反応的にも自己紹介する必要はなさそうだけれどお初お目にかかるので名乗らせてもらいますね。僕の名前は桐崎十夜(きりさき とおや)

君が天野悠斗君で間違いはないよねー?」


史上最悪の出会いを今果たしてしまった瞬間であった

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