血溜まりの学校
プロローグは気にせずここからどーぞ(笑)
「一週間以内に人質を連れてこい」
唐突にそんなことを言われ、少女___スノードロップはとても驚いた。
ただでさえ超能力者が集まるこの物騒な学校で人質を連れてくるなどという物騒なことをしていいものなのか。
目の前の教官に少し殺意が湧いた。しかし、それを表には出さない。そう訓練されているからというのは建前で、超能力者の殺気を生身の人間が受けたら即死ぬというのが最大の理由である。
それはこの教官とて例外ではない。
「赤猫から一人拐うって事ですか?」
赤猫とは、日本以外の国を滅ぼした暗殺者たちのことである。
赤は血を、猫はその暗殺者のボスが猫が好きだからという理由で名付けられた。
猫が好きだからという理由はネーミングセンスが無い私からしてもどうかと思う。
「お前馬鹿か?アイツらん所乗り込んで1人拐って脅しても、多分ビクともしねぇぞ?」
ごもっともです。すみません。
「じゃあ、どこから拐うんですか?」
教官は待ってましたとばかりに一枚の紙を渡してきた。
メガネ型通信端末が普及している今では、紙を渡してくる人はこの教官位しかいないだろう。
以前、なぜ使わないのかと問うたら、曰く、一般庶民では高額過ぎて買えない。それを独占することは出来ないとのことらしい。
いやお前も私達からしたら超能力を持っていないただの怯えてるだけの人間じゃないかと心のなかで文句を言った。
その紙に明記されていたのは、ある一つの学校。
「がっこう…」
心の中で何度も繰り返す。
「そうだ。残念ながら超能力者として生まれてきたお前には尊い存在。まぁしゃぁないな。あたり前の生活と引き換えの超能力なんだから。ここも一応学校って名目だが、授業なんてやるわけがない。そんな暇が在ったら日本の未来の為に訓練しろって話になるし…ってオイコラ寝るな!」
「だってその話もう十回はしてますよ?それで寝るなっていう方がおかしい」
その十回で立ち寝をマスターした私も大概だが。
教官はごほんとわざとらしく咳払いして話を繋いだ。
「この学校である1人の少年がいじめられているらしい。そいつを拐ってこい。手段は問わん。」
「それって…」
「あぁ、別に少年の命さえあるならば学校丸ごと潰しても構わん。後処理が大変になるから、目撃者も殺せ。お前も久しぶりに大暴れしたいだろ?」
そう言って不敵に笑った。
何処に書くか決められなかったので。
教官→16歳(何故こんな若い子が教官なのかは後々話のなかで書きたいです)
スノードロップ→15歳(本名ではありませんこれも後々&ちゃんとこういう花があります)
あとで修正したいと思います。