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第一話

「・・・さ・」

遠くから聞こえる声に意識を揺さぶられ


「起きなさい」

「・・ん・・・・なに、どうなったの?・・僕車に跳ねられて・・」

混濁した意識をあたまを振ったりして、ゆっくり覚醒させていく。


「起きたかね?ならば少々話がしたいのだが・・」

徐々にハッキリしてきた意識の中、声のしてきたほうを向き、答えようと口を開く。

「・・はい大丈夫でぇぇぇぇぇ?!・・馬?!・・しゃべ?!・・」


話しかけてきていた相手の姿に驚き、距離をとろうと後ずさり

(馬?何で馬がしゃべってるの?それに僕は車に引かれて死んだはず・・・・

そっか全部夢だったんだ・・・良かった)


「現実逃避している所わるいんじゃが事故で死んだのも、今わしがしゃべっているのも

すべて夢ではないぞ」

「・・・・・・ふぁ?!・・・僕いま声に出してなかったはずなのに・・・」

心の中で考えていたことに返事を返され、目の前のしゃべる馬に恐怖を感じ

おびえた目で馬を見つめる。


「そんなに怖がらんでもいいじゃろうに・・・まあ無理もないかの、お主の世界では

動物は人間と直接会話できぬようじゃし」

そう言いながら馬は苦笑してその巨体を小さく振るわせた。


「・・・これが夢じゃないなら、ここは何所で、あなたは誰ですか?」

何所となく人間じみた表情で優しげな雰囲気をまとう馬を見て、警戒心が薄れてきた僕は

気になっていた事を聞いてみた。


「ふむ、まずここが何所かということじゃが・・端的にいえばここは何所でもない」

「何所でもないってどういうことですか?」

言葉の意味がよく理解できなかったので馬に問い返してみた。


「詳しく説明するとかなり長くなるからの、簡単に説明するとここはわしが作った世界で

何所の世界ともつながっておらんし、わしとお主が出た後は消滅する、じゃから何所かにはあるが

・・何所でもないと言ったのじゃ」


「そうなんですか・・・って作った?」

話に相づちをうちながら、馬の言葉に違和感を覚えて聞き返す

「ん、そうじゃよわしが作ったんじゃ、まあこの程度のこと造作もないことじゃしな」


そう言いながらも得意そうな馬にあきれ、さっきの質問をもう一度してみる

「・・・だからアナタは誰なんですか?」

「ふむ、そうじゃったの忘れておった、わしはそなたの生まれた世界とわ違う世界

に数百といる神、その内の一人、黒主じゃ」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

とんでも発言に不審の目を向けて、少しづつ生まれていた馬への信頼も一瞬でなくなる

(う~ん、やっぱりこれは夢か、死後の世界で死を受け入れられない僕が見ている幻覚

そのどっちかだな)


「これこれ、だから夢じゃないと言っておろうに・・・・まあよい話を聞いていけば

おのずと信じられるじゃろ」

そう言いながら黒主と名乗った(自称)神は、僕をここに連れて来た理由を話し始めた。


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