第10話 悪魔 III
2025年4月22日
スラム街のミニカジノ経営者であるエリオットにブラックジャック対決で惨敗したレベロ。
エリオット「と言うわけで俺の勝利だ。残念、お前に飯はやらん。」
レベロ達は絶望した。
エリオットはそんなレベロを見てニヤリと笑う。
エリオットは席を立ち、ボランティアへ戻ろうとしたとき、オリバーがエリオットの腕をつかむ。
オリバー「待て。俺もやらせてくれ。俺と勝負しろ。」
エリオット「....は?」
オリバー「俺が勝ったら、レベロの分も作ってくれ。俺が負けたら、俺の配給もなしだ。」
エリオット「何を言ってんだ?おまえ」
オリバー(16を引いても、エリオットは余裕の表情をしていた。その自信はプロギャンブラーが故の余裕か、それとも、、)
エリオット「まあいいや。いいよ、第2回戦と行こうか。」
エリオットはジョーカーを除いたトランプ52枚をシャッフルし、第2回戦が始まった。
オリバーが最初に引いたのはクラブの5とハートの6。合計11。
エリオットの1枚目のカードはクラブの4。
オリバー(絵札は全部10と数えるから、11を引けたのはかなりラッキーだな。これはヒットだ。)
オリバー「ヒットだ。」
エリオット「まぁそう来るわな。」
オリバーの3枚目の手札には、スペードの8を表す模様が描かれていた。
オリバー(合計で19か。21ではないのは残念だが、まあ悪くない数字なんじゃないか?)
「スタンド」
エリオット「俺のターンだな。」
エリオットは2枚目のカードをめくった。
2枚目のカードは、クラブの2
エリオットは続いて3枚目のカードをヒットする。
3枚目のカードは、ダイヤの8。
絵札は10とカウントするので、エリオットの数字は14。
親は17以上でない限りヒットし続けなければならないルールなので、
エリオットはヒットしなければならない。
エリオットはもう一度カードを引く。
そのカードは、クラブのエースだった。
合計で15。もう一度ヒットしなくてはならない。
ジュリア(同じ奇跡は二度連続で起きない。勝ったナ。)
ここでエリオットが口をはさむ。
エリオット「ここでひとつ、予言してあげよう。次俺が引くカードは、7だ。
絵柄は..........ダイヤだろうな。」
オリバー「は?」
ジュリア「もしそれで外れたら恥ずかしいよ?」
エリオット「いや、その心配はない。俺の勘はな、必ず当たるんだ。」
マルコ「もしその予言が当たったら、エリオットさんはピッタリ21を引き当てることになる。」
エリオットはもう一枚カードを引く。
そのカードは、なんとダイヤの7。
エリオットの予言が的中し、同時にエリオットの数字は21ジャストとなった。
エリオット「ほら。俺の予言通りダイヤの7が出た。」
オリバー「なっ...!?!?」
マルコ「まじか...!!!」
ジュリア「なにそれ!!すご!!!マジシャンじゃん!!
数字だけじゃなく、絵柄も当てるなんて!!!
...絵柄まで当てる必要あった?これ」
ジュリア「ちょっとまって!私もやりたい!
賭けとか関係なくこの人のマジックもう一回見てみたい!」
ジュリアVSエリオットの対決
ジュリアの数字は20
エリオットの出番。
エリオットの数字は、A、つまり11。
2枚目の数字が絵札もしくは10ならブラックジャックでエリオットの即勝利となる。
エリオットは伏せてある自分の2枚目のカードの上に右手をかぶせ、目をつぶる。
エリオット「ここでまた予言しようか。この伏せてある2枚目のカードは、クイーン。
絵柄は、ハートかな?」
そうほざきながらエリオットは2枚目をめくる。
そのカードは、本当にハートのクイーンだった。
エリオットの合計数字はAとQで21。ブラックジャックでエリオットの即勝利となった。
感心するジュリア。
そして、怪しむオリバー。
オリバーはエリオットの胸倉を突然つかむ。
オリバー「おいお前、明らかにイカサマしてるだろ?」
エリオット「おいおい、言いがかりやめてくれよ。どこにそんな証拠がある。」
オリバー「いくらお前がプロのギャンブラーでも、引くカードの絵柄と数字を当てられるのは不可能だろ。こんなのでイカサマしてませんと言われる方が無理がある。」
エリオット「そんなに疑うのなら、カードでも俺の体でもなんでも調べるがいい。」
オリバー「あぁ。当たり前だ。これでもしイカサマしてることが判明したら、レベロの分の飯を作ってもらうからな。」
エリオット「俺は無実だ。これは100%俺の能力であってイカサマではない。なのにこんな疑いをかけられて俺は悲しいよ。だからもしこれでイカサマの証拠を見つけられなかったら、俺の長年洗っていない靴でも舐めて洗ってもらおうか。」
オリバー「上等だ。」
オリバーは時間をかけてじっくりと調べた。
今回使ったトランプ、机、エリオットの服、体、口の中。
カジノの部屋隅々まで全部調べたが、イカサマの証拠と見られるものは一つも見当たらなかった。
エリオット「もう満足か?」
オリバー「いや、、おかしい、、、絶対にあるはず、、、」
エリオット「ほら、もうやめろ。きりがない。」
オリバー「いや、絶対に証拠があるはずだ!証拠を見つけるまでやめないからな!」
エリオット「だから証拠はねぇっつってんだろ!!
いつまで探してんだ!もう20分以上経ってる!
お前は部屋中くまなく探した!トランプ、机、俺の服や体、全部全部調べた!
でも見つからなかった!なぜならそもそも証拠なんて存在しない!俺はイカサマなんてしていないからだ!わかるだろ!
もうありもしない証拠をさがすのをやめて、素直に負けを認めて俺の靴を舐めろ!」
オリバー「くそっ...絶対にあるはずなんだ...」
レベロ「もういいよ。大丈夫。ありがとうオリバー。
こんなに探しても証拠が見つからないんだから、本当にこの人の能力なんだよ。
だからもうやめよう。僕が靴舐めるから。」
エリオット「ほら、レベロも言ってるからあきらめろ。
ただ、オリバー、お前が舐めろ。
6級のカスに俺の靴を触れさせたくない。この靴を捨てなきゃならなくなるだろ。この靴お気に入りなんだけどなぁ...」
オリバー「お前っ...!!!!」
エリオット「ほら、舐めろ。」
オリバー「.......くそっ...!!!靴を舐めるしかないのか...」
マルコ「いえ、靴をなめる必要はありません。」
オリバー「え?」
マルコ「エリオットさん、でしたっけ?
最後に、俺と勝負してください。」
エリオット「...は?」
マルコ「俺が勝ったら、レベロ君とオリバーさんの分のご飯を作ってもらいます。」
エリオット「またかよ。お前らしつこいな。」
マルコ「もし俺が負けたら...」
マルコは突然、自分のカバンの中から財布を取り出す。
そしてその財布を、机の上に置く。
マルコ「私の財布を差し上げます。」
エリオット「!?」
レベロ「!?」
オリバー「!?」
ジュリア「!?」
マルコ「この財布の中には500ドル程、キャッシュカードの中には1万5千ユーロ、
アメリカドルで換算すると、約1万7千ドル(約243万円)入っています。
それら全てを差し上げます。」
オリバー「は!?!?!?」
レベロ「!?!?!?」
エリオット「っっあははははははは!!!!!おもしれぇ!乗った!!
なんかたくらんでいるのかもしれないが、
断言できる!お前がどんな手段を用いても、俺には絶対に勝てない!!
今、お前がその賭けを持ち掛けたことを後悔させてやるよ!!!」
オリバー「おいおい、これ大丈夫なのか!?」
ジュリア「いやいやみんな、マルコの頭脳を舐めてもらっちゃあ困るよ。
マルコには絶対に勝てる戦略がある。
予言をしてあげよう。この勝負、マルコが勝つよ。」




