第51話 幻魔皇帝編 レレとルルの奮闘劇
レレとルルは世界審判書籍庫があるサマラン王国首都タステルクルブに到着していた。
「レレ姉様。
かなり厳重な警備の書庫なのですね。」
「ルル。
その通りよ。
この書庫には禁書と呼ばれる物もあるのよ。
だから、人間達は必死に護っているのよ。」
2人は建物の前でどうすべきか考え込んでいた。
「この中には入れないぞ。
立ち去れ。」
守衛の男がレレとルルがあまりにもじっと見つめているので、怪しい奴と思い手で払う仕草をしていた。
2人は一旦建物から離れて入り口の様子を伺っていた。
「建物の外周には侵入を防ぐための防御壁魔法が敷かれてるわね。」
と、その時。
レレとルルの身体に異変が起こる。
全身から力が湧いて出る感覚と仄かに光を放った。
「す、凄いわルル!
ご主人様が更なる進化を遂げられたわ。
私達も更なる進化が…。」
「レレ姉様!身体が熱い!」
種族 デーモン・ロード
名持ち レレ・サマリス
性別 女
年齢 ……歳
レベル1200
体力 55000000 魔力 75000000
物理攻撃 3200000 魔法攻撃力 5600000
物理防御 2700000 魔法防御 9500000
速度 4500000 運 5800000
スキル
超神眼 超神速 妖艶の色魔 絶対魔法障壁 超擬態 魔導の極み
超鉄壁 超剣技 超索敵 隠密 瞬間移動 次元転移 超念話
闇魔法レベル10 炎魔法レベル10
ロード・オブ・マジック
無限回復 即死無効 毒無効 痛覚無効 炎無効
状態異常無効 精神支配無効
称号
創造主の下僕 非業の姉妹 妖気姫
種族 デーモン・ロード
名持ち ルル・サマリス
性別 女
年齢 ……歳
レベル1200
体力 47000000 魔力 52000000
物理攻撃 9800000 魔法攻撃力 4100000
物理防御 8200000 魔法防御 4100000
速度 4100000 運 4800000
スキル
超神眼 超神速 覇者の剣気 魔法障壁 超擬態 剣技の極み 超鉄壁 超索敵 隠密 バーストモード 瞬間移動 次元転移 超念話
風魔法レベル10 闇魔法レベル10
マスター・オブ・ソード
無限回復 即死無効 毒無効 痛覚無効 炎無効
状態異常無効 精神支配無効
称号
創造主の下僕 非業の姉妹 ジャンヌダルク
「何という力の漲り。」
「レレ姉様。ルルも強くなりました。」
姿形は変わらないがステータスは急上昇した。
「ルル。私はいい事を思いついたわ。」
レレは自信ありげに胸を張った。
「流石、レレ姉様です。
それでどのような事を思い付いたのですか?」
ルルにとってレレは憧れの存在であった。
その事を物語るように好奇心丸出しの笑みを浮かべている。
「ご主人様はこの世界で最も神に近づかれたわ。
もうあのお方を超えられる存在は居ないわ。
だから、門番にご主人様の名を告げて入れさせて貰えば良いのよ。
門番もご主人様の名を聞けば驚き慄く筈よ。」
「流石、レレ姉様!
それはその筈です。
ご主人様は神なのです。
何人もこの世界でご主人様に逆らえる者は有りません。」
自信満々で門番の前に2人は並ぶと。
「ユスティティア様の命により書庫の中にある書物を調べさせて貰う。」
高圧的な態度は門番には良い印象ではない。
案の定不審なものを観るような表情で見られている。
「あ?誰だって?」
不審者でも見るような眼差しで門番は2人を見ている。
「レレ姉様。
この門番は世間知らずなのでは無いでしょうか?」
「そうね。ルル。
この門番は世界の神であるご主人様の名を聞いても尊敬の念を表さない不届きものだわ。
でも、仕方がないのよ。
ここに居るだけの門番ではご主人様の名声も届かないのね。」
レレとルルは顔を見合わせて門番の前で話を始めた。
「おい!用がないなら立ち去れ!」
2人の様子に門番は苛立ちを隠せない。
「ルル。面倒なので私が何とかするわ。」
そう言うと、レレは門番の目を見つめた。
「どうぞ。お通り下さい。」
今まで憤っていた門番はレレの顔を見つめるなり、無表情になったと思ったら道を譲り2人を施設の中に招き入れた。
「流石レレ姉様です。
魅了を使ったのですね。」
「そうよ。私の妖艶の色魔スキルは私よりレベルの低い者なら魅力する事が出来るのよ。
それに記憶も改竄できる。」
2人は入り口から中に入ると出会う者達をレレが全て魅了して、重要な書庫の中まで案内させた上で、書庫のテーブルに本を置いて椅子に座って堂々と書物を調べ始めた。
数時間ひたすら書物を読み漁った。
施設の職員も使って禁書に至るまで全て持って来させて入念に調べた。
「レレ姉様。
幻魔皇帝と言う奴の情報は何も無いですね。」
「ルル。
そうね。
人の知識には限界があるのよ。
神であるご主人様が分からないことを人が知り得るはずも無いと言う事かしら。」
全ての書物に目を通して、2人はぐったりと椅子に座り込んだ。
何も掴めないまま帰ろとした時、ルルは僅かながら微量の魔力を感じ取った。
「…、レレ姉様…。」
だが、その場所は壁があるだけで一見すると何もないように見えるが、進化した2人にはその隠蔽工作も超神眼によって破られ、魔力帯びた書物が厳重に保管されている扉を発見した。
「レレ姉様。
この扉の向こうに魔力を感じます。」
「そうね。
扉は壊しましょう。」
レレ達にとって、防御結界の貼られた扉でも難なく壊すことができた。
中には古い書物が入っていて、その書物を読むと、はるか昔の伝記が記されていた。
『時渡の次元の民あり、その者達はあらゆる世界を自由に行き来し、文明を伝えた。
時には争いをお越し、あるときは平和を授け、破壊と再生を司り、人々に幻影をみせる事で操った。
その達の名を幻魔族と言う。』
それ以外にも興味深い事が書かれていて、遠い昔に次元の狭間で迷い込んで、帰還した男が記した日記のような物だった。
扉は何重にも結界と視覚閉鎖効果を付与された扉の為、誰も気が付かないまま時を重ねていたようだ。
「レレ姉様。
見つけましたわ。」
「ええ、ルル。
この書物をご主人様にお渡しすれば、さぞ喜ばれるでしょう。」
書物には「幻想見聞録」と書かれていた。