第33話 竜人族とドラゴン
産まれて来たのは関西弁を使う知性を持ったミニドラゴン。
喋り方がおっさんぽくてすごく嫌だ。
だが、私の魔力で産まれたので私が親という事になる。
となると、名前が必要だ。
「あなたの名前はドラね。」
ドラゴンは翼で羽ばたいて空中に浮きながら私のことを見ている。
まあ、喋り方は兎も角見た目は紫の身体も可愛い。
「おお!ええ名前やんか!
ご主人、わしを生まれさせてくれてありがとうな。
頑張るさかいな、何でも言うてぇや。」
喋らないと良いんだけどな。
ドラゴンのステータスを確認する
種族 エターナルドラゴン
名持ち ドラ
性別 オス
年齢 ……歳
レベル100
体力 100000 魔力 120000 物理攻撃 80000 魔法攻撃力 85000 物理防御 70000 魔法防御 90000 速度 70000 運 40000
スキル
神速 竜結界 竜爪 索敵 念話 竜変化 未来予知
毒魔法 毒液 ポイズンブレス ポイズンフレア
光魔法 光球 ライトニングフレア ライトニングレイ
炎魔法 火球 ファイヤーブレス フレアバースト
ドラゴンスキル
エターナルブレス 無限神眼
無限回復 毒無効 炎無効 光無効
状態異常無効 精神支配無効
称号
千年の龍魂 神魔の使徒
産まれたばかりなのに、いきなり100とは驚きだ。
魔力を注いだ物にステータスも影響されるのだろう。
「それにしても、何でその喋り方なのよ。
関西弁って何処で覚えたのよ。」
「ん?わしの喋り方が変か?
まあ、ええやん。」
ドラは私の肩に乗れるほどの小さな身体でとても見た目は可愛い。
大満足なのだが、喋ら方が気になって仕方がない。
まあ、そのうち慣れるとは思うけど。
竜人族もこんな感じでドラゴンを相棒として肩に乗せてたりするのだろうか?
ダンジョンを瞬間移動で出ると場所は山の麓で遠くに町が見えている。
どの辺りに居るのかは分からないが、見えている町に行ってみる事にした。
街の規模はそれ程大きく無く郊外の町と言った雰囲気で街に入ると竜人族が歩いている。
ぱっと見た目の印象はトカゲ人間と言うのが、強い印象だ。
全身を竜の鱗のような皮膚に覆われて顔は小型の恐竜の様な感じで牙もありそうだ。
私の様な人間族も群衆に紛れて数人見かける。
たが、肩にドラゴンを乗せている人は見かけない。
「おい!君!ドラゴンを使役しているのか?」
私の事を見つけると竜人族の男性が駆け寄って来た。
「ええ、ダンジョンで卵を見つけたの。
魔力を注ぎ込むと産まれたわ。」
竜人族の男性が私の所に慌てて走って来たのを見て、他の竜人族も集まり始めた。
「竜人族以外でドラゴンを使役している人間を見るのは久しぶりだな。」
かなりご年配らしい竜人族の男性がドラを見て話しかけている。
「なんや、ぎょうさん集まってきよったな!」
「おお!」
ドラが急に話し始めたのを見て竜人族の男性達は驚いて声を挙げた。
「ち、知性を持つドラゴンではないか!」
言葉を話すドラゴンは珍しいのだろう。
竜人族はいつのまにか群衆となって私を取り囲んだ。
「もう良いかしら?私達宿屋を探したいんだけど。」
「おお!そうか。
金など要らんからワシの宿屋に泊まってくれ!」
「何を言っとる!俺が先に声をかけたんだぞ!」
「おいおい!抜け駆けは良く無いぞ!」
私を取り囲んだまま、竜人族の男性達が言い争いにまで発展している。
「まあ、しゃぁ無いな。わしが決めたるで。」
「ねぇ?これは何の争いなの?」
「ああ、ご主人は知らんのか。
竜人族の国では、ドラゴンは尊い存在なんや。
せやから、自分の宿屋に泊まって貰えるだけでも名誉な事なんや。
せやさかい。
わしが泊まる所を決めたら早いやろ。」
そう言うとドラは翼を羽ばたかせて竜人族が揉めている所に行き、何か話をし始めた。
暫くしてドラは戻ってきた。
「ご主人。決まったで。
ほな、行こか。」
ドラの案内で宿屋に到着した。
宿屋は木造建築で特に特徴的なところもない。
「ドラ?どうしてこの宿屋にしたの?」
「宿屋の店主がええ人そうやったからな。」
「え?それだけ?」
「そうや、それだけや。」
まあ、何処でも良いけど。
ドラゴンならもっと違う理由で選ぶのかと期待して損した。
宿屋に入ると店主と従業員が待ち構えていた。
「ルーナ様とドラ様。
今日は我が宿をお選び頂きありがとうございます。
従業員一同心より感謝申し上げます。」
皆店主に合わせて深くお辞儀をしている。
そんなにドラゴンが来る事が名誉だとは興味深い信仰だ。
部屋は落ち着いた雰囲気でベッドとテーブル、露天風呂もある。
恐らくこの宿で一番良い部屋なのだろう。
1人では広いと感じる部屋だ。
「ねぇ?もしかしてドラは以前にも誰かに使役された事があるんじゃない?」
竜人族のドラゴンに対する考え方を知っていると言うことは以前同じ様な経験をしていないと分からない事だ。
「300年くらい前やな。人間のご主人と旅をした事があるんや。
まあ、寿命でご主人が死んでしもうたから、ワシもあのダンジョンの卵になって新しいご主人待ってたんや。」
「そうだったのね。」
「それにしても今回はエターナルドラゴンなんてえげつないもんになったわ。
エターナルと言えば、リバイア、ミーティア、テラの4大ドラゴンの一角。
ご主人の能力と魔力がドラゴンの種族に大きく影響するさかい、ご主人はとんでもないお人やな。」
4大ドラゴンとは興味深い話だ。
この世界にはとてつも無いドラゴンがいるに違いない。
コンコン!
ドアがノックされた。
「どうぞ。」
この宿屋の店主が入ってきた。
「お食事の準備が整いましたので、食堂までお越しください。」
店主に促されて私とドラは食堂に向かった。
広めの食堂で他の宿泊客も食事をしている。
「こちらでございます。」
店主が椅子を引いて私が座るとドラにもドラゴン用の椅子を用意してくれた。
「おお、店主!ドラゴンの好みを知っとるやないか!」
ドラの目の前には何かの肉の焼いた物が運ばれてくる。
私にも食事が運ばれてくると2人で食事を始めた。
私には必要ないが、人間の頃の習慣というか、楽しみというか、食事は美味しいものを食べるのが好きだ。
「ちょっと宜しいでしょうか?」
私達が食事をしているテーブルに1人の紳士な男性が声をかけてきた。
「何ですか?」
その男性はドラを見ている。
どうやらドラゴンに興味がある人なのだろう。
「あなたは英雄学園にご入学される方なのですか?」
私に男性は目を向けるととても興味深い事を私に告げた。




