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第21話 世界の闇を支配する者

爆弾男は臨戦態勢に入り爆弾を手に持っている

「レレ。任せたわ。

ただし、殺さない様にね。

聞きたい事が山ほどあるから。」

「御意。」

私の可愛い子達、レレは闇の魔法に長けている。

幻惑系も得意で異性であれば魅力する事も容易い。

悪魔族は闇魔法に長けている。

即死系や呪いなどの攻撃も優秀でデスウイングや呪怨など優秀な技が使える。


「ご主人様より、お前にお尋ねになりたい事がお有りなので首は切らずにおいてやる。

命乞いでもして降参するなら今のうちだぞ。」


「そうは行かんな。

目的は果たしたからな。

ここは引かせてもらう。」

逃亡の活路を開こうと考えていたようだ。

だが、逃げ道は何処にも無い。

私の鋼糸はそんな爆弾如きでは破壊できない。

レグゼンの首を切った技はどんな物なのかわかっていないが、刃物か風魔法のウインドカッターのようなものだろう。


爆弾男は背中から折りたたみ式の大きな刃物を両手に持って刃を広げるとカマキリのような格好になった。

この刃物がレグゼンの首を飛ばした武器なのだろう。

しかし、私の鋼糸がそれで切れるかは別問題。


「レレ。逃がさないようにね。」

「御意。」


爆弾男はその刃物を高速で振り回し始めた。

ヌンチャクのように可動域を持った刃物は私の鋼糸にも触れる。

高速の動きに近づくのが難しいが、レレなら大丈夫だ。

神速で移動すると爆弾男の振り回している刃物を両手で掴んで動きを止めさせた。

「な!素手で掴んだだと!」


「遅い。止まって見えるわ。」

それでも怯む事なく爆弾男は身体につけている爆弾を手に取るとレレに向けて放った。

爆弾が炸裂して辺り一面爆発の炎にのまれる。


「そんな爆発で私は倒せない。

そろそろ終わりにしましょうか。」

爆弾男が使っていた刃物を投げ捨てると神速で移動して男に長い爪を突き立てる。

男の鎧はかなり丈夫で攻撃は弾かれてしまう。


その時、外から青い炎の火炎弾が建物を貫き、私の鋼糸による包囲網も切断された。

爆弾男の仲間が現れた。

その隙に爆弾男は外に離脱してしまい。

気配が消えた。

何人かいて、私でも察知できないステルススキルと空間移動を可能な者がいたようだ。

油断した。


「ご主人様。申し訳ありません。

逃してしまいました。」

レレは慌てて私の目の前に跪いて申し訳なさそうに悲しい顔をしている。


「良いのよ。レレ。よく頑張りました。」

私はレレの頭を撫でて微笑んだ。

自分の子供のように可愛い。


それはさて置き。

ガラリアント・ピトス世界の闇を支配する者。

それを守る暗殺者や奇形の異能者達。

ちょっと何?面白くなってきたじゃない。

闇の集団に立ち向かう白い天使様。

異世界ファンタジー満載じゃないですか。


次の日、ドワーフ王国は人身売買組織の摘発と白い天使様の話で王宮はざわめいていた。

なんとかドワーフ王と会う方法は無いものか。

「ゼロ。ドワーフ王の情報は何かわかった?」

ゼロとレレ、ルルはベッドの上に座っている私の目の前に跪いて控えている。

「はい。ご主人様。

ドワーフ王バドンはここ最近軍備を整えているそうで、兎に角交戦的な性格と荒々しい振る舞いで、戦闘能力も高く巨大なメイスを武器として使っているようです。

知性は低く、ご主人様が望むような交渉や話し合いがまともに成立するような男では無さそうです。」


「なるほどね。交戦的で馬鹿で暴れん坊とは困ったわね。

ゼロには今の王宮の様子を偵察してきて。」


「御意。」

ゼロは瞬間移動で居なくなった。


「ゼロ兄様ばかり任務を与えられてずるい!」

「ご主人様の前よ!ルル。

確かにゼロ兄様はご主人様に気に入られようと頑張りすぎよね?」

私の目の前でまるで子供のようにレレとルルは見合って話し始める。


「じゃあ、レレとルルにもお仕事頼むわよ。

ガラリアント・ピトスについて、調べてきて欲しいの。

先ずはドワーフ王国内で聞き込みね。

出来るだけ目立つように聞き込むのよ。

それで炙り出せるかもしれないからね。」

私の言葉に目を輝かせて2人は子供のように聞いている。


「御意。」

レレとルルも瞬間移動で居なくなった。


「さて、私はこの世界の闇の組織についてルーナとして調べてみよ。」

先ずは情報が集まる場所と言えば、酒場よね。

定番の酒場!

街でも大きな酒場を見つけていた。

この場所には早く行ってみたいと思ってたのよね。

中に入ると、ドワーフや冒険者達が真昼間から酒を飲んでいる。

カウンター席に座って店主が私の前までやってきた。

「お嬢ちゃん、何を飲むんだ?」


「そうね。おすすめのお酒ちょうだい!」


「ちょっと待ってな。」

酒場の中を見ると私の事をチラチラ見る者が何人か居る。

若い女の子は見た限りいない。

気になるのだろう。


「はいよ。」

店主が私の前にガラスのコップのお酒を置いた。

「ねぇ、マスター。

この街で裏社会の情報に詳しい人を知らないかしら?」

お酒はかなり度数が高くて飲むと喉がヒリヒリと熱くなるんだろうと思って飲んでもいろいろスキルを有する私には特に何も感じないと言う味気ない結果しか無かった。

「そんなの知ってどうする?」


「ガラリアント・ピトスって男の事を知りたいんだけど。」

その名を口にした途端マスターは顔が青くなって驚いた顔をしている。

かなり刺激的な発言だったようだ。

「お嬢ちゃん。その名を気軽に口に出さない方がいい。

命が幾つあっても足りないぜ。」

なるほど。

仕掛けはかなり効果があった。

酒場の何人かが私に強い視線を送っている。

「わかったわ。ご馳走様。」

そう言って私は酒場を出ると、それに続いて何人かの男性が後をつけてくる。

仕込みはうまく行った。

そして、人気の無い通路にわざと入り込み。

「ちょっと待ちな!」

予想通り後をつけてきた男性が私に声をかけてきた。

「何か用かしら?」

私は5人の男性に取り囲まれた。

「何を嗅ぎ回っている?」


「そうね。ガラリアント・ピトスについて教えて欲しいんだけど。」

男達は私の問いを聞いて顔を見合わせた。

「その名を何処で聞いたか、別の場所でしっかり吐いてもらうぞ。」

と言う事で、私は抵抗する事なく男達に後ろ手に縛られて目隠しをされ何処かに御案内されることとなった。

こうも上手くご案内されるとは中々面白い展開に満足している。

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