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第2話 レベルを上げてダンジョンの中へ

目の前にはトカゲのお化けの魔物が私を見ている。

ポイズンキラーである私は子供の様な体型で武器は毒の爪と牙、魔法も少し使える様だが、使い方がまだよく解らない。

体力は高いが何度もダメージを受けると死んでしまうような防御力だ。

「リザードは一般的な魔物で知性も低い。

攻撃的で硬い鱗に覆われている。

だが、毒に対する耐性がない。

レベル20とお前よりかなり高いが頑張ればお前でも倒す事は可能なはずだ。」

ちょっと待ってよ。

そもそもトカゲ苦手だし、戦うってどうすれば良いのよ。

「もう!やれば良いんでしょ!やれば!」

先ずは右に走った。

自分の身体が思ったより早く動ける事に初動から驚いた。

先ずは毒液を口からトカゲに向けて反射。

口に含ませた水を飛ばすイメージでやれば出来た。


「当たらない!」

動きが早い訳ではないが、飛ばした毒液を上手く交わしてくる。

トカゲは尻尾を振り回したり隙を見て噛みついたり、攻撃を受けたらレベル1の私など即死の可能性がある。


「リザードの動きの癖を見るのじゃ。」

動きの癖を見ろと言われてもよく解らない。

目を凝らして動きのパターンを見ている。

接近すると噛みつきがあり、少し距離を取ると回転して尻尾を振り回す。

よく見ると近づいた時噛みつきをしてくるが、噛みついた後ほんの少しだけ口を開けている時間がある。

回避する時に口の中に毒液をねじ込めれば!


毒爪を繰り出すと硬い鱗に阻まれるその時噛みつきが来た。

後方に回避しつつ空いた口に毒液を吹き付けた。

見事ヒット!

リザードは毒を受けてもがき苦しんだ。

そして、暫くして動かなくなった。

毒って凄い。

「やったぁ!」


「見事だ。」

王座のリトラは拍手をして私の様子を楽しんでいる様に見える。

「倒した魔物の魔石を喰らえばその魔物のステータスが自分のものになる事もある。

故に忘れずに喰らうが良いぞ。」

確かに魔物の肉体は消滅したが、魔石が地面に転がっている。

それを拾うと口に入れた。

噛めるのか?こんな石の様な物がと思ったが、口に入れると綿飴の様に溶けて無くなった。

吸収してしまうイメージだ。

「ステータスを見てみるが良い。」

リトラに促されてステータスを開いてみる。

レベルが10になっている。

倒す事でレベルは上がるようだ。

スキルは炎耐性が付いた。

あのトカゲは炎に耐性を持っていたようだ。


それ以降、私はリトラにお願いをして魔物の種類を変えつつ召喚をしてもらって倒す事を何時間もやり続けた。


種族 ポイズンキラー

名持ち スルカ・サマリス。

性別 メス

年齢 0歳

レベル25

体力 4000 魔力 2500 物理攻撃 65 魔法攻撃力 45 物理防御 87 魔法防御 56 速度 213 運 125

スキル

毒牙 毒霧 毒舌 毒針 

毒魔法レベル3

ポイズンアロー ポイズンスワム

自然再生レベル3 斬撃耐性レベル3 炎耐性レベル3 貫通攻撃レベル2 擬態レベル2

跳躍 早熟 耐熱 頑丈 魔力探知 複眼 斬撃効果アップ

称号

魔王の種子 毒舌の転生者 知性の欠片 猛毒の狩人


ステータスを見るとそこそこ良い感じだ。

だが、リトラに頼んで召喚してもらえる魔物を倒してもステータスの上がりが今一つ良くない状態になってきている。

リトラ曰く、レベルが上がると経験値の入り方が悪くなり、成長が停滞してしまう。

なので、自分よりも強い相手と戦う必要が出てくるそうなのだ。


「そろそろダンジョンに出て行くのを我は勧めるぞ。

但し、人間に会ったらまず隠れる事を勧める。

奴らは、自分達の脅威と認定すると徒党を組んで殺しにくる。

特に人間を殺してしまわないように気をつける事だ。

奴らは仲間を大事する。

恨みを買ってしまうと何処までも追いかけて殺しにくる。

くれぐれも注意が必要だ。」

人間の事は分かっている。

殺すつもりもないが、どうしても追い込まれたら何もしない自信はない。

今はどうやって生き残るか、それしか考えられないからだ。


「忠告ありがとう。

あなたも人間に狩られないように、知性あるんだから、その見苦しい髪を整えてみたら良いんじゃない?」

髪が顔も隠しているから恐ろしく見える。

どんな顔をしているのか全く見えていない。


「ホホホ、これが我の姿だからな。

これからもお前の成長を見届けるつもりだ。

これを持って行け。」

リトラは小さな種を私に渡した。

柿の種のようなツルツルした素材で出来ている。


「何これ?」


「それは伝達の絆というマジックアイテムだ。

その種には我の魔力が込められている。

そうする事でこの場所にお前は一瞬で戻って来ることが出来る。

もしくはお前の元に我が一瞬で移動できる。

食べてみるが良い。」

言われた通りに食べてみた。

特に味などは無い。

身体にも変化は無い。

「食べたよ。」


「ステータスを見てみるが良い。」

ステータスを見ると称号にリトラとの絆と言うものが追加された。


「我の事を考えて念じればここに瞬間移動出来る。

どうしても危機的な状態で困った時は使うと良い。」

なるほど便利な機能だ。


更に魔物を召喚してもらって倒し続けて数時間。

自分の状態を整理する事にした。

種族 ポイズンキラー

名持ち スルカ・サマリス。

性別 メス

年齢 0歳

レベル30

体力 4572 魔力 2555 物理攻撃 124 魔法攻撃力 82 物理防御 131 魔法防御 86 速度 265 運 142

スキル

毒牙 毒霧 毒舌 毒針 

毒魔法レベル5

ポイズンアロー ポイズンスワム

自然再生レベル6 斬撃耐性レベル5 炎耐性レベル3 貫通攻撃レベル4 擬態レベル4

跳躍 早熟 耐熱 頑丈 魔力探知 複眼 斬撃効果アップ

称号

魔王の種子 毒舌の転生者 知性の欠片 猛毒の狩人 リトラとの絆


スキルを見ていて擬態は気になる。

試してみたが、倒した魔物に身体を変化させられる。

だが、全ての魔物に擬態は出来ない。

もしかすると人間にも擬態出来れば行動の幅が広がりそうだ。

だが、その為には人間を殺して食べたりする必要があるのだろうか?

人間には魔石が無いのでどうすれば良いのか?

その時が来たら考えてみよう。


「そろそろ行くのか?」


「そうね。

あなたと居るのも飽きたしね。

それに外の世界も見てみたいし。

人と会わないようにこそこそ行くわ。」


「そうか。

お前の成長を見届ける。

ポイズンキラーのレベル30はこのダンジョンでは存在しない。

人間に見つかれば必ず討伐対象にされてしまう。

くれぐれも注意が必要だ。」


「分かったわ。

気が向いたらまた来るわね。」

部屋の壁にあるドアを開けて外に出て行く。

扉を閉めてダンジョンの通路を見ると濃い魔素が充満している。


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