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神心実験  作者: 蘭 縁(アララギ ヨル)
2/5

2. セイフゾーン?

あーどうしてこうなったのだろうか?


イツキは意識がない中過去を振り返っていた。

都内の一般高に入学し、友達は割と多い方で、

クラスでは学級委員長を務め。

癒しキャラとして、それなりに楽しい学校生活をしていた。

両親も優しかった・・・


家族3人で夕食をいつも食べていた。

マンションの一室家族写真、夕食の並んだテーブル。

野球の試合が写っているテレビ。

座りなれた椅子の感覚、

目の前には、父と母。


「イツキ学校はどうだ?」


父の優しい声、なぜだか懐かしく感じた。


「相変わらず楽しいよ、みんないい人だし」


「イツキも高校3年生なんだからもっと外で、友達とご飯食べてきてもいいのに」


母の温かい声も聞こえた。


「たまにでいいよ、母さんの料理が一番おいしいから!」


父が笑い母が照れていた、特にこれといって変わりのない、

何不自由ない生活・・

そんな温かい風景が一瞬で変わった。


あーまたこれだ・・・

上を見れば雨天の空、目の前に広がっている都会の街。

行きかう人々や車、電車の騒音がうるさくイツキの耳に響く。

イツキはゆっくり後ろを振り返る・・・


「イツキどうして・・・」


母が今にも倒れそうになりながら、

イツキの方に手を伸ばしながら歩いてくる。


「どうしたの母さ・・・・・・・」


またその言葉を言い終わる前にイツキの目が覚めた。

白い天井、清潔感のある部屋、ふかふかのベット。

どうやら先ほどの病室ではない様だ。

体を起こしベットから足を下ろしたのと同時に部屋の扉が開き、青白髪の男が入ってきた。


「泣いてんのか?」


落ち着いた声で男が話しかけてきた、

イツキは自分が涙を流していた事に気が付き、目を擦り涙を拭きとった。


「俺はヒビキよろしく」


そう自己紹介したヒビキという男は、

長めの青白髪、身長はイツキより少し低く。

年は同級生くらいで、爽やかなイケメンで、

黒色の軍服のような服装に、

Bと黒字で書かれた赤いワッペンが目立つだっていた。


「僕はイツキです・・よろしくお願いします」


ヒビキはイツキの顔をジロジロ見て、

何か探っているようなそぶりをしていた。


「あのー、何かついてますか?」


ヒビキは少し考えてから


「他殺か?」


ん?、他殺?

勿論イツキには一体何のことか見当もつかなかった。


「どうゆう事ですか?」


「死んだって言われただろ?」


「やっぱり本当なんですか・・・?」


イツキの顔が引きつった、

ヒビキはジョークを言っているような顔ではなく真剣な表情をしていた。


「おいおい、どうやって死んだか自覚ないパターンか」


ヒビキは少し笑いながら反対側のベットに横になった、


「あのーここはどこなんですか?」


「セーフゾーンの中で、ここは俺とイツキの部屋だ。

 自由に使っていいけど汚すなよ、俺は綺麗好きだからな」


そう言い終わるとヒビキは壁の方を向き寝始めた。


セーフゾーン?

僕の部屋・・・?

一体何がどうなってるんだ。

イツキは軽い目眩が起こり、思考がまとまらない・・


ヒビキが寝始めて10分くらいたっただろうか・・

沈黙の部屋に「コンコン」とドアをノックする音が響いた。

イツキはどうしようと慌てた様子でヒビキを見るが、

小さく「スゥ―――」と寝息が聞こえるだけだった。

再び「コンコンコン」とさっきより速いテンポでノック音が部屋に響く。


イツキは恐る恐る扉を開くボタンを押した。

「ウィ――ン」と扉が開くとそこには、

鋭い目つき、身長165㎝ほど灰色の長髪にシルバーのカチューシャが目立つ、

ヒビキと似たような軍服を着て、肩の赤いワッペンがAと書かれいる。

凛々しい女性が立っていた。


「おいヒビキは?」


イツキが口を開く前に、強い口調でそう放ったその女性は、

不機嫌そうに部屋に入ってきた。

寝ているヒビキを見て、大きなため息を付きイツキに軍服を手渡してきた。


「これは?」


「君の軍服だ、それに着替えろ、外で待っているから時間をかけるなよ。」


そういうと女性は外に出て扉を閉めた。

女性は終始言葉が強かったので少し怖いとイツキは感じていた。

病衣から軍服に着替え鏡で確認した所、驚く事に軍服のサイズは、

きつくもなく、ぶかくもなく、イツキの体格ピッタリに作られていた。

肩には赤色のワッペンとCの文字。

でも軍服って呼んでいるが実際はサイバーっぽいジャージの様な物で、

街中でダンスをしている人が着ていそうな、動きやすい服装だ。


うわービックリするほどピッタリ、それに動きやすい!

この赤のワッペンとCの文字は何か意味があるのかな?

ってこんな事考えてる暇ないや。

取り合えず急いで外に出ないと・・

あの怖い女性に何言われるか分かったものじゃない!


現在の状況を把握する為にも大人しく従おうと、

緊張を落ち着かせる為大きな深呼吸をして外に出た。


「お待たせしました!」


壁に寄りかかり、目をつぶって、

腕を組んでいた女性の鋭い目が開きイツキを見た。


「いくぞ」


そう言い放つと女性は歩き始め、イツキも後に続いた。

赤い蛍光ライトが埋め込まれている廊下には赤の文字で420、419、418、・・

と書かれているそれぞれの部屋があり、

それはまるでホテルの様にずっと先まで続いていた。

イツキがふと前を見ると、

4人の男達が談笑しながら女性とイツキがいる方向に歩いて来ていた。

男達は女性の存在に気が付くと、

女性に道を開けるように立ちまるで軍隊のように直立し、


「シイナ分隊長お疲れ様です!」


気合の入れた声で女性が通り過ぎるまでじっとしていた。


そんな4人とは目も合わせずシイナと呼ばれた女性は、

歩くのをやめずただ前を向いてにいた。

横目でイツキはそんな4人を見ていた。

肩には赤のワッペンとCの文字。


僕と同じCのワッペン、ヒビキさんはB、シイナさんはA、

やっぱり何か意味がありそうだ。


しばらく無言で歩いていたが、

気まずい空気に耐えられなくなったイツキは自己紹介でもしようと口を開いた。


「あのーシイナさんで呼び方あってますか、僕は・・」


そう言い終わる前に女性の足が止まり、

エレベータ下ボタンを押しながら、


「クサナギ イツキ18歳。

 君の事は資料を確認しているから自己紹介は不要、

 それと私は君の上官だ、

 私の事はシイナ分隊長と呼べもしくは第十分隊長でも構わん」


「はい・・」


気になる事があったがいくつもあり、

質問でもしようと思っていたが、シイナの威圧に押され言葉が喉の奥に引っ込んだ。

ただ沈黙の二人の耳に「ピンッポン」とエレベータのついた音が鳴り響いた。


「それじゃ、行くぞ」


二人は広いエレベータに乗り込みシイナは3階のボタンを押した。

どうやらここは5階のようで3階までエレベーターが降り始めた。

その間シイナは一言も喋らず、

腕組みをしてエレベーターが3階につくのを待っていた。

数秒の沈黙の後、エレベーターが開た。

そこに広がった光景は、とても広い空間で、

座席、本、売店など沢山な物が配置されている、

巨大なショッピングモールの様な場所だった。


さらに、イツキとシイナが着ている同じようで少し違うデザインの

軍服姿の男女が他にも沢山いて、赤いワッペンが特に目立っていた。

シイナはエレベータを降り足早に歩き始め、

イツキも遅れない様に後を追いかける。

道中、席に着き談笑している人、パソコンで何かを検索している人、

本を読んでいる人、説教されている人、様々な人で賑わっていた。

そしてちょっとした個室の前でシイナが足を止め、入るよう誘導された。

二人は向かい合うように個室のソファーに座り。

二人の間にある机の上にシイナが一台のスマートウォッチを置いた。


「まずはこのスマートウォッチを腕に付けろ」


「分かりました」

イツキは腕に何の特徴もないスマートウォッチを付けた。

何となく画面をタッチすると、スマートウォッチの電源が付き、

空中にモニターが出現した。

SF映画やゲームでよく見る空中に表示されるモニターに驚くイツキ。


「凄いですね!」

空中のモニターには、通話、メッセージ、マップ、クレジット、その他

等のアプリが表示されていた。


「ホーム画面左端のマップを開いてくれ」

シイナに言われた通りイツキはマップアプリを開いた。

イノセンスフロント、セーフゾーン、その他と三つの項目が出てきた。


「まずはセーフゾーンエリアの説明からだ、

 三つの選択肢からセーフゾーンを選択してくれ」


そこにはセーフゾーンエリア全ての地図が載っていて、

1階から10階の建造物のようで、その大きさはかなりでかいようだ。

ただ一つ引っかかるのは2階から10階のエリアの建物が5つほど五角形状に

配置されておりそれら5つの建物が1階で繋がっている。


「なんか不思議な構造ですね・・」


「今から説明する、まずこの実験施設には、

 レッド、ブルー、イエロー、グリーン、ホワイト、

 合計5つのチームが存在する。

 我々はレッドチーム、各チームの判別はワッペンの色だ。

 そして2階から9階の建物も同様に5つ存在し、

 それぞれのチームが五つのそれぞれ建物にいる、

 そして1階は全チーム共有のスペースだ。

 1階は後で行くことになるから今は省略して、

 2階から10階の説明をする。

 先ほどまでいた5階から上はそれぞれの部屋が、

 4階には会議室、今いる3階は娯楽スペース、2階は訓練室だ」


端末で情報を確認しながらシイナの説明を聞いた。


「ここまでで何か質問は?」


「・・えっと、会議室はなんとなく予想つくのですが、

 訓練室とは何をするんですか?」


「名前の通り訓練をする所だ」


訓練っていうのは分かってるけど具体的に何をするのかな?

イツキは「なるほど」と頷いたが、

内心そういう意味で言ったつもりじゃなかった。


「さて次だ」

イツキは深く聞くことが出来ず、シイナはそのまま話を続ける。


「各5つのチームにはそれぞれ5000人ほどの人がいる、

 自分と同じ赤のワッペンを付けているものは仲間でそれ以外は全員敵だ」


「敵?」


イツキは思わずシイナの顔を見た。


「そうだ敵だ、君も見ただろう、

 イノセンスフロント崩壊した都市を

 そこで私達は戦う生き残る為に、簡単に言えば戦争だ」


イツキの頭の中はローレンが言っていた、

生き残りをかけたテスト、実験施設、身体能力の上昇、異能力

その言葉が頭の中でフラッシュバックした。


「生き残りって・・?」

イツキは苦笑いを浮かべながら言った。

シイナの表情はまるで感情を映さないように冷静なまま


「君は生き残るために人が殺せるか?」

と一言言った。

その口調は「おはよう」とさり気なく言う感じで、

自然すぎて一瞬ついていくのが遅れた。


「ん?」

イツキは表情を引きつらせて、言葉になっていないが声が出た。


「君が言った殺し合いまさにそれがここでは日常的に行われる」

シイナのその発言で、イツキ自身も少しずつ理解し始めていた。


これから自分はこの実験施設で一人の兵隊として殺し合いに参加させられるのだと・・・

最後まで読んで頂きありがとうございます!

私は一度交通事故で車に跳ねられ、病院で目を覚ました事がありますが。

その時病室の夢を見ているんだと思い。

「なんだ夢か・・」と言いながらもう一度寝たら目が覚めるだろうと思い目を閉じると、

看護師さんが「先生ー-!意識がまた無くなりそうです‼」と叫んでいて、ビックリしたのを覚えています。

特に後遺症も無く、怪我も一か月ほどで治り。

おいしいお見舞いの品と大量の宿題を送ってくれたその時の皆様に感謝です!

(宿題はいらんやろ・・・)

最後にブックマーク、いいね、是非お願い致します!


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