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【完結】スキルクリエイター 〜レベルを犠牲にスキルを創る。でも、レベルが低くて使えないってどう言う事ぉ〜〜⁉〜  作者: 華音 楓
第2章 万年Gランク確定→頑張ってFランク。

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070 スライム6連戦 第一戦目

「スライム発見。視認4。色から無属性スライム1、火属性2、風属性1と予想。」


 虹花さんの声で一気に戦闘モードへと切り替えたのだった。

 隊列を再確認し組みなおす。


先頭:谷浦

遊撃:俺

中衛:カイリ・虹花さん・カレン

後衛:アスカ


 十字架を逆にした形になった。

 俺たちは逆十字隊形と呼称している。

 他のパーティーがどう読んでいるかはわからないけど。


 谷浦は新調したタワーシールドを構える。

 このタワーシールドは警察の機動隊が使うジュラルミン盾を見本にしており、ちょうど目の位置に来る場所に横長の穴が開いている。

 そのため、構えながらでも前方の様子が良く見える。

 正直透明にできるかなって思ったけど、さすがに素材が存在していないそうだ。


 徐々に近づくにつれて、スライムたちの様子がわかるようになってきた。

 なんていうか…触りたくなる誘惑に負けそうだ…

 第1層のスライムよりも弾力があり、ハリツヤがが良いのだ。


『ケントさん、考えてることがだだもれですよぉ~?』


 そうだって、今は戦闘中でアスカのスキル【指揮者】の効果範囲内だった。

 すっかり忘れていました。


『それでは、私の矢の攻撃を合図に戦闘を開始します。私と栄次郎は戦闘経験がありますが、ステータスの関係上でどのくらいの力で戦えばいいのか分かりません。ですので約5割くらいを目安に戦いましょう。危険を感じたら全力で戦闘してください。』

『アスカ。これからの指揮は任せた。』


 虹花さんからの提案で、抑え気味の戦闘をすることにした。

 俺は以後の指揮権をアスカに預け、戦闘に集中することにした。


『皆さん準備はいいですかぁ~?』


 全員が頷きながら前を見据えていた。


『戦闘開始!!』


 まずは虹花さんの第一射。

 矢はまっすぐに前方にいた真っ赤なスライムに飛んでいく。

 スライムはまだ気が付いていないようで、ポヨポヨと弾んていた。


 俺たちはその矢を追いかけるように駆けだした。

 矢が命中し、真っ赤なスライムは後方へと飛ばされた。

 倒し切れなかったみたいだ。

 真っ赤なスライムは全身から炎を噴き出し暴れ始めた。

 俺はとっさに水属性魔法で液体(おそらく水だと思うけど、飲んだことはない)を真っ赤なスライムに向けて放った。

 水を嫌ったのか、真っ赤なスライムは大きく避けてくれた。

 牽制に成功し真っ赤なスライムは出遅れることになった。

 残りの3体がこちらへ向かってくる。

 すかさず谷浦がスキル【ウォークライ】を発動してスライムのヘイトを一心に受け止める。


 その間、カイリとカレンは魔法を発動させる。

 カイリは火属性魔法の本質を理解し始めたらしい。

 一気にスライム周辺の熱量を上昇させていく。

 青色のスライム2匹から徐々に湯気が立ち上っていく。

 動きもどんどん遅くなってきた。

 黄土色のスライムはあまり気にした様子はないものの、やはり動きが悪い。


『俺は後方のスライムを倒しに行く。こっちは任せた!!』


 俺は後方に吹き飛ばされた真っ赤なスライムへと向かっていた。


『ケントさん、バックアップします。無理はなさらないでください。』


 一人離れるのは少し怖かったけど、虹花さんがすかさずフォローに回ってくれる。


 俺は、虹花さんの矢のバックアップを受け、真っ赤なスライムへと向かう。

 この個体は少し成長していたようで、炎をうまく使ってこちらを牽制してきた。

 こちらも水属性魔法で牽制しつつ接近する。


 そしてついに俺は、真っ赤なスライムの元へとたどり着いた。

 近づいてしまえばこっちの物。

 手にした剣でスライムを一刀両断する。

 見事に切り裂いたスライムはその場ではじけ飛び地面のシミへと変わった。



 一方他の皆は、残り3匹を相手に戦闘を継続していた。

 3匹のスライムはすでに、動きが緩慢になっていた。

 カイリの魔法の後から風属性魔法を待機させていたカレンが、その魔法を解き放った。

 カレンが放った風の刃は渦を巻きながらスライムへと迫っていく。

 そして面白い現象が発生する。

 前も起こった現象だ。


 カイリの魔法で熱せられた空間につむじ風がぶつかり、小規模な竜巻へと変化したのだ。

 スライムたちは巻き込まれ天井付近まで吹き飛ばされる。

 そのまま天井に貼り付けにされ、高熱を帯びた風の刃で切り裂かれていった。


 


『皆さん、周囲敵影なし。戦闘終了です。』


 アスカからの通信で、やっと一息つくことができた。

 ただその後、アスカからダメ出しがされた。


『皆さん…完全にオーバーキルでしたよぉ~。特にカレンちゃんとカイリちゃんやりすぎです。もっと抑えてくださいねぇ~。』

『確かにそれは思った。俺めっちゃ熱かった…』


 谷浦は一番近くに居たせいで、魔法の熱気にやられてしまったらしい。

 ほんと、ゲームとは違うんだなって思わせる出来事だった。

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