040 大量大量!!
無事戦闘が終了したので、ドロップアイテムの確認を行った。
ハンティングウルフ3匹の結果は
・魔石(極小) 1
・ハンティングウルフの毛皮 1
・ハンティングウルフの爪 2
・ハンティングウルフの牙 1
まぁまぁの結果だと思う。
3人ともSPはほとんど消費していないとのことだったので、ハンティングウルフでの連携確認を続けた。
第4層への階段が近づくと、ハンティングウルフが5匹たむろしていた。
一匹は寝そべり、その周辺に4匹が警戒を行っている感じがした。
一瞬前回の『イレギュラー』を想像してしまったが、そいつとは違い威圧感は感じられなかった。
おそらくホブゴブリンと同じで、通常種のハンティングウルフに個体差が発生しているのかもしれない。
多分だけど、これが自衛官が言っていた異変なのかもしれない。
もしかすると、この個体差の生じた個体が『イレギュラー』へと成長しているのかもと考えてしまう。
「ケントさん…。中央の個体ですが…ただのハンティングウルフとは思えません。どうしますか?」
おそらく僕の不安感が伝わってしまったのかもしれない。
カイリも不安そうに僕に尋ねてきた。
正直戦ってみないとわからないのが今の現状だ。
「あの真ん中のふわふわウルフはだいじょうですよぉ~。やっちゃいましょう~!!」
アスカがまたもいいタイミングで声をかけてくれた。パーティーに漂っていた不安な空気が一瞬にして霧散していったのだ。
僕たちは気持ちを切り替えて戦闘の準備を始めた。
アスカに全員分のバフをかけてもらい、カイリ・カレンは魔法の即時行使の準備を始めてもらう。
カイリ・カレンの準備が整い次第、手元にある石の連続投擲を行った。
別に石は当てる気はなく、相手に警戒心を持たせて集まってくれれば御の字だ。
またも運よく手前2匹のハンティングウルフに命中し昏倒させることに成功する。
一気に警戒度を上げたハンティングウルフたちは、こちらを睨み付けてうなり声をあげた。
中央のハンティングウルフも重い腰を上げるように、ゆっくりと立ち上がる。その姿にどことなく気品を感じてしまった。これもまた個体差なのだろうか。
カイリ・カレンは範囲攻撃の魔法を行使した。
先ほどよりも広範囲に発生した無数の土の針に、手傷を負っていくハンティングウルフたち。さすがに無警戒ではなかったため、それだけで倒すまでは至らなかった。
少し遅れてカレンの魔法が発動した。はじめは周囲を回るそよ風と思っていたが、急速にその風が強くなっていく。
異変を感じた中央のハンティングウルフは、とっさにその場から飛びのき難を逃れたが、遅れた2匹は発生した竜巻に飲まれていった。
風がやみその場を見ると、ずたずたに切り裂かれたハンティングウルフが横たわっていた。
おそらく竜巻の中に風の刃を発生させたのだと思う。
少しひきつった顔でカレンのほうを見たが、小首をかしげられてしまった。うん、怒らせてはいけない…。
残った1匹のハンティングウルフには、覚悟を決めた表情がうかがえた。
剣を構えハンティングウルフと相対した僕もまた、覚悟を決める。
一足飛びでその距離を詰め、剣を振り下ろした。
ハンティングウルフは身をそらし、剣を躱す。
こちらの隙を狙うかのように、その鋭い爪が胴を薙ごうとしてきた。
左腕の盾を強引に潜り込ませ、何とか防ぐことに成功した。バフがかかってなかったら確実に食らっていたと思う。
そして、確信に変わった。この個体は…成長している。明らかにほかのハンティングウルフとは強さが違った。
前なら最初の一撃で切り裂けていたはずだ。しかし今回はぎりぎりとはいえ完全に躱されてしまった。
荒れた呼吸を整えながら、ハンティングウルフに向き直った。
相手もまた、こちらの様子を見るようにしてうなり声をあげていた。
だがその時間も長くは続かなかった。
ハンティングウルフがいきなりつぶれたのである。
「へ?」
思わず間抜けな声をあげてしまった。
ハンティングウルフがつぶれた原因はカイリだった。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
そりゃいきなり潰れたら驚きますよね?
変な声でますよね?
MMOやってるとチャットが間に合わずこれと似た現象を何度も経験しました。
一番は一狩り行こうぜのハンマーホームラン…真面目に勘弁してって思います。
つまりは、一声かけましょうってお話です。
誤字・脱字等ございましたらご報告いただけると幸いです。
感想・評価・ブクマいただけると作者は頑張れます。
では、次回をお楽しみください。
※ほかにもちょい読みシリーズ他作品掲載中です。頑張って毎日掲載しています。




