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【完結】スキルクリエイター 〜レベルを犠牲にスキルを創る。でも、レベルが低くて使えないってどう言う事ぉ〜〜⁉〜  作者: 華音 楓
第2章 万年Gランク確定→頑張ってFランク。

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028 戦士の背中

 しばらく探索すると、目の前に先ほどのと同じくらいの集落が見えた。


 中には…でっかいのが1匹とゴブリンが4匹。うん、同じ構成だね。


 では同じようにいってみようかな。


 せーの!!


 ゴギャン!!


 風切音とともにゴブリンの頭に吸い込まれていくただの石。

 今回もゴブリンの頭が消し飛んでしまった。

 これ人間やったら絶対やばいやつだよね?やらないけど…

 これはゴブリンの防御力が極端に低いせいかもしれないね。

 あのでかいのは1発では倒せなかったし。


「ちっ。」


 僕は思わず舌打ちをしてしまった。

 どうやらい今回はうまくいかなかったらしい。

 音に気が付いて全員一緒に出てきてしまった。


 まだ距離があるから、石を投げる。

 1発、2発、3発…

 うし、ゴブリン3匹消えた。

 あとはでっかいのだけど、距離が近いから石は無理か。


 「ゴグギャ~~~~~~~~!!」


 怒りをあらわにした大ゴブリンは、手に持った棍棒を振り回しながら迫ってきた。

 あまりの迫力に少しビビりながらも、僕は剣を正面に構え迎え撃つことにした。

 大ゴブリンの一撃一撃は結構重く、盾と剣を使って何とかしのいでいく。

 しかし、気を抜くとはじかれそうになる。でも、何とかこらえられてはいる。

 大ゴブリンはだんだん焦ってきたのか、攻撃が大振りになってきた。

 大ゴブリンが決めにかかって、かなり大きく棍棒を振りかぶった。

 僕は左わきを抜けるように駆け出し、同時に横薙ぎで腹を切り裂いた。

 大ゴブリンの右わき腹からは、大量の液体が噴き出した。

 大ゴブリンは慌てて傷を押さえた。そのためちょうど頭の位置が僕が切りやすい状態とのなった。

 僕はそのまま剣を勢いよく振り下ろし、断頭台のごとく大ゴブリンの頭は宙を舞った。


 僕は、周囲を警戒し見回した。どうやら戦闘終了でいいらしい。

 お、どうやらレベルが上がったみたいだ。やっとレベル7か…。たぶん同じレベル7の人よりはかなり強くはなってる…よね?

 それにしても、あの大ゴブリンは強かった。腹を切ったけど、致命傷にはならなかった。

 つまりは、攻撃力が足りない証拠でもあるね…

 よし決めた、今回の振り分けは力にしよう。


力:56→66


 うん、これでよし。少しはましになったはずだ。


 僕は周囲を警戒しながらさら探索を進めた。

 さすがにこのフィールドは広すぎる。時間的にあと少ししか探索ができない。


 ここで無理をするよりも、仕切り直した方が安全かな…


 そんなことを考えていると、前方に今までよりも大きな柵に覆われた集落が見えた。

 僕は存在を気付かれないぎりぎりの場所で、集落の状況を確認した。

 中には大量のゴブリンがおり、さすがに僕だけでは相手できそうな数ではなかった。

 僕の脳裏には『イレギュラー』の存在が浮かんだ。

 そうならば、これはかなりまずい状況に思えた。

 これは一度引き上げて、自衛隊へ報告した方がいいかもしれない。


 僕はそっと気づかれないようにその場を後にした。

 ある程度距離を取ってからは全力疾走だった。

 階段付近に探索者パーティーがいたので、現状を伝えると、そのパーティーも引き上げるそうだ。さすがに相手にはできないと判断したらしい。

 そのまま僕は第一層まで一気に移動した。その間にも何組かパーティーを見かけたので、同様の説明をしていった。


 地上につくと、急いで受付に向かった。

 本当は換金したかったけど、たぶんそれどころではないと思う。


 受付の自衛官に、第四層で確認した事態を伝えた。

 何度も念押しをされたが、ありのままの事実を伝えた。

 自衛官はどこかへ連絡をすると、奥の建物から一ノ瀬さんたちが出てきた。

 おそらく集落の偵察かまたは解体に行くのだろうか。


「一ノ瀬さんお疲れ様です。」


「中村さん、情報提供感謝します。おそらく『イレギュラー』が関与している可能性が大きいですね。中村さんが突入しなくてよかったですよ。」


 冗談を言いながらも目は笑っていなかった。ほかの自衛官も装備の点検に余念がない。僕たちが触ったことのない銃火器類だけかと思ったら、杖や剣・盾なども装備していた。やはり銃だけでは対応できない事態を想定しての事なんだろうか。

 僕はこのダンジョンに入って本気で思った。数は暴力だと。

 第三層での一件で強く感じたことだ。ソロには限界があると。


 一ノ瀬さんたちは装備の点検を終えると、ダンジョンへ向かっていった。

 その背中は本当に頼もしかった。いつか僕もそんな背中になれたらと年甲斐もなく思ってしまうほどだった。これが男に惚れるってことなんだろうか。

ここまでお読みいただきありがとうございます。


なんだかんだで頼れる男〈一ノ瀬〉。

漢は背中で語るものなんだよ…。

はい、そんな人間に作者もなりたいです。


誤字・脱字等ございましたらご報告いただけると幸いです。


感想・評価・ブクマいただけると作者は頑張れます。


では、次回をお楽しみください。


※ほかにもちょい読みシリーズ他作品掲載中です。頑張って毎日掲載しています。

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