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【完結】スキルクリエイター 〜レベルを犠牲にスキルを創る。でも、レベルが低くて使えないってどう言う事ぉ〜〜⁉〜  作者: 華音 楓
第4章 首都圏解放戦線

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122 多田野無双再び※クルっとターンを添えて

 それから二人は更に潜り続け、4か月の月日が過ぎようとしていた。


 第20層までのモンスターは難なく倒せるようになり、レベルも修行する前よりも上になっている。

 スキルもそのレベルに合わせて上昇をさせており、レベルをいったい何往復させたのかと思えるほど尋常では無い乱高下をさせていた。


 その都度戦い方を模索し、今ではある程度のレベル差くらいなら問題無くなるまでに成長を遂げていた。


 そして多田野の戦闘スタイルはある意味極まっていた。




 今まさに第20層のボス部屋で多田野は一人無双していた。


 その両手に持つは【P220自動式9mm拳銃】を更に魔改造を進め、大口径化・弾数増加・魔弾併用化・銃剣搭載と、まさに中二病の末期症状とでも言える武器となっていた。

 魔道具【P257自動式12mm2丁剣銃】……オルトロス……

 ついに武器にも名前が付いてしまった。

 しかもこの武器には、更なる魔改造が施されている。

 それは第20層ジェネラルゴブリンの魔石が5個組み込まれているのだ。

 魔道具師としての意地とでも言えば良いのか、クラフト系スキル【宝石加工】を習得し、〝魔石合成〟に手を出したのだ。

 お陰様でジェネラルから手に入れた10個の魔石は2つの圧縮魔石へとその姿を変えた。

 その魔石を利用して魔道具【魔力ジェネレーター】を作成したのだ。

 この【魔力ジェネレーター】の特徴は、周囲の魔素を吸い上げて蓄積・放出できる点だ。

 これにより、多田野は自分のSPをあまり気にせず魔弾の作成をする事が出来るのだ。

 ただし、オルトロスを使用する時に限ってだが。


「俺の姿が追えるかジェネラル!!」


 多田野は〝空中を駆けまわって〟いた。

 ケントと同じく【結界】を使用して縦横無尽に駆け回る。

 時折シャドーマントと死神の皮鎧を併用して姿を消したり、突如ジェネラルの後方に姿を現して銃弾をばら撒いている。


 ジェネラルとてやられっぱなしではいられない。

 倒された配下を次々と復活させては多田野へけしかける。

 しかしその配下もすぐに靄へと変えられていた。


 上空を見上げれば何やら禍々しい砲身が浮遊していた。


 スキル【魔銃作成】……煉獄


 これにも魔石合成で作り上げた魔道具【魔力ジェネレーター】を組み込んでいて、半自動で魔弾を上空からばら撒く。

 多田野の左目には必滅の眼帯は無く、今は自前のスキルを使用している。

 ではその必滅の眼帯はどこへ行ったのか。

 それは煉獄に組み込んだのだ。

 それが功を奏したのか、多田野とのリンクが確立されてお互いの視界が共有されてしまったのだ。


「甘いぞジェネラル!!俺には全てが見えている!!」


 軽やかに宙を舞い、【結界】の上を飛び回る。

 クルっとターンとびしっとポーズも忘れずに……


 もうすでにジェネラルは打つ手がなかった。

 配下を呼び出しても即煉獄で駆逐され、自身は多田野に弄ばれる。

 多田野のいい練習台と化してしまっていた。


「次はお前の土俵で戦ってやる!!」


 多田野は先程までの銃撃戦をやめて、一気にジェネラルに走り寄る。

 その動きにも無駄はほとんど見られず、一息の時の流れで迫っていた。


 ジェネラルはその急激な展開に付いて行けず、もろに多田野の体当たりを喰らってしまった。

 その衝撃音たるやトラックが壁にぶつかったかのような音だった。

 ジェネラルは錐もみ状態で壁まで吹き飛ばされ、周囲には土煙が舞う。

ガラガラと崩れ落ちる石や砂の中で、ジェネラルは息も絶え絶えに倒れていたいた。


 多田野はその状況に興味を失ってしまったようで、戦闘を終了させる決断をした。


「ジェネラル、今までありがとう。おかげで俺は強くなれた。これでお別れだ。」


 多田野はジェネラルの前に立つと、その場で一回転した。

 その手にはオルトロスが握られており、その剣先がジェネラルの首を綺麗に撥ね飛ばした。


「ケントさん、終わりです。」

「タケシ君……最後のターンは必要だった?」


 ケントは多田野がくるりとターンしながら切り裂いた行動に意味を見出せずにいた。

 普通に撥ね飛ばしたほうが早いからだ。


「……。ケントさん、穴掘ってもいいですか?」

「……」


 多田野は今だ抜けていない香ばしさに苦悶していた。

 ケントもまた、その苦悶に申し訳なさを感じていた。

 自分が薦めた装備品だけに若干の罪悪感が頭をよぎるのだ。


「よし、これで先に進めるね。」

「そうですね。気持ちを切り替えていきましょう。」


 戦闘終了と同時に多田野はスキルを全て解除した。

 空中に浮かんでいた煉獄も既にその姿は無く、多田野の手には魔道具二つが握られていた。


「それにしても、ほとんど一人で無双出来るまでに戦闘スタイルが決まってきたね。」

「そうですね。煉獄が開発出来たのは大きいですね。まさか俺の目とリンクされるとは思ってませんでしたよ。」


 実は多田野の左目は義眼だ。

 修行開始2か月目くらいの事だった。

 【イレギュラー】と遭遇したのだが、その【イレギュラー】はハイゴブリンアーチャーだった。

 ケント達の知覚外からの奇襲で、ほとんど反応が出来なかった。

 多田野の左目には必滅の眼帯を装着していたので、貫通まではいかなかったが、左目は完全につぶれてしまった。

 しかし多田野はそこで折れはしなかった。

 その時手に入れた【イレギュラー】の魔石を元に魔道具の義眼を作成したのだ。

 そして出来上がったのが魔道具【心眼】だ。

 お陰で多田野の左目は赤黒く光っているが、その目の性能は尋常では無かった。

 何故か分からないが必滅の眼帯とリンクしてしまったのだ。

 そのおかげで多田野が煉獄を展開していると、上空からの映像がリアルタイムで多田野の魔道具【心眼】に送られてくる。

 もともと所持していた知覚系のスキルとの併用で最初は思考の処理が追い付かなかったが、スキル【並列思考】を手に入れてからは全く苦にならなくなっていた。


 見た目は完全にどこぞのチート主人公と言っても過言ではない状況になってしまったが、多田野としては既に気にしていないようだ。

 その言動の後遺症さえなければ……


「それじゃあ、今日はここで一泊して明日から第21層ですね。」

「そうしよう。」


 今しがた暴れまくった第20層のボス部屋は、その傷跡を残しつつも静けさに包まれていた。




 ケントは自分のテントの中でステータスを眺め、思案していた。

 よくもまあ、ここまで上げたものだと。

 やっとAランクとまともに戦えるのではないかと、胸を躍らせていた。

 しかし、カイリたちだって立ち止まっている訳では無いはずだと、今一度緩んだ気持ちを引き締め直していた。


 ケントの目指した方向性は魔法剣士とでも言えば良いのだろうか、魔法と剣戟を併用した高火力構成にシフトしていた。

 もちろんそれは機動力を損なうと言う訳では無い。

 今までの戦闘スタイルを更に昇華させたのだ。

 お陰で多田野とケントが二人で戦闘を行うと、その速度についてこられるモンスターは第20層まではいなかった。

 ジェネラルですら、追いきれず数分の戦闘でその命を散らしていったのだ。


 明日からは第21層……

 やっと先に進めると考えると、睡魔がどこかへ行ってしまった。

 また自分のステータスを眺め、これからの事を考えながら思考の海へとその身を沈めていくのだった……


——————


基本情報


 氏名  :中村なかむら 剣斗けんと

 年齢  :36歳

 職業  :探索者B

 称号  :生命の管理者


ステータス


レベル :78

 EXP :88166412/87295510

 HP  : 1053/ 1053

 SP  : 1027/ 1027

 体力  :690(+420)

 力   :557(+368)

 知力  :417

 精神力 :363

 魅力  :217

 幸運  :314


追加ステータス


 瞬発力 :992

 素早さ :624

 硬直耐性:527

 魔法耐性:390

 精神干渉耐性:266


 HP回復量:79/分

 SP回復量:78/分


 任意ステータス振り分けポイント残:ーーー


スキル

 

 共通  :世界共通言語 レベル無し

      インベントリ レベル69

      ※276スロット 138個/1スロット 重さ・大きさ制限なし

 

 ユニーク:スキルクリエイター レベル5

      スキルアップグレード レベル4

      スキルカスタマイズ レベル1

      スキルコンバート レベル2

      レベルドレイン レベル8


 武器術 :剣 レベル65

      盾 レベル65

      投擲 レベル65

      体 レベル65

     

 武術系 :剣術 レベル65

      盾術 レベル65

      投擲術 レベル65

      体術 レベル65


 攻撃系 :毒付与 レベル50

      麻痺付与 レベル50

      弱体付与 レベル50

      混乱付与 レベル50

      恐慌付与 レベル50

      石化付与 レベル50

      暗闇付与 レベル50

      魅了付与 レベル50

      怒り付与 レベル50


      火属性付与 レベル60

      水属性付与 レベル60

      土属性付与 レベル60

      風属性付与 レベル60


 防御系 :結界 レベル70

      隔絶 レベル70



 強化系 :≪アクティブ≫

      身体強化 レベル50

      部位強化 レベル50

      移動速度強化 レベル50


      ≪パッシブ≫

      体力強化 レベル75

      力強化 レベル75

      知力強化 レベル75

      精神力強化 レベル75

      魅了強化 レベル75

      幸運強化 レベル75

      命中率補正 レベル75

      回避速度補正 レベル75

      切断 レベル60

      打撃 レベル40

      衝撃 レベル40

      HP自動回復 レベル75

      SP自動回復 レベル75

      HP最大値上昇 レベル75

      SP最大値上昇 レベル75

 

      毒耐性  レベル40

      麻痺耐性 レベル40

      弱体耐性 レベル40

      混乱耐性 レベル40

      恐慌耐性 レベル40

      石化耐性 レベル40

      凍結耐性 レベル40

      沈黙耐性 レベル40

      暗闇耐性 レベル40

      魅了耐性 レベル40

      怒り耐性 レベル40


 魔法系 :土属性+ レベル50

      土属性- レベル50

      風属性+ レベル50

      風属性- レベル50

      水属性+ レベル50

      水属性- レベル50

      火属性+ レベル50

      火属性- レベル50

      聖属性  レベル70


 特殊系 :≪アクティブ≫

      食材調理 レベル50

      看破 レベル70

      アイテム鑑定 レベル65

      生物鑑定 レベル75

      気配遮断 レベル70

      気配察知 レベル70

      魔力遮断 レベル70

      魔力察知 レベル70

      指揮者 レベル70


      ≪パッシブ≫

      隠匿 レベル60


戦闘スキル:ラッシュ レベル70

      クロスラッシュ レベル70

      スラッシュ レベル50

      スクウェアスラッシュ レベル70 


装備


 頭   :白群劣竜の兜(体力+60 力+38)※セット効果……【残存】【飛翼】

 胴体  :白群劣竜の皮鎧(体力+60 力+38)※セット効果……【残存】【飛翼】

 腕   :白群劣竜の小手(体力+60 力+38)※セット効果……【残存】【飛翼】

 腰   :白群劣竜の腰鎧(体力+60 力+38)※セット効果……【残存】【飛翼】

 下半身 :白群劣竜の具足(体力+60 力+38)※セット効果……【残存】【飛翼】

 足   :白群劣竜の靴(体力+60 力+38)※セット効果……【残存】【飛翼】

 右手  :魔剣【レガルド】(力+140)

 左手  :白群劣竜の円盾(体力+60)


 装飾品 :断絶の指輪

      忍耐の腕輪

      軽減のネックレス

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