010 一ノ瀬ダンジョン探索隊
今日は講習最終日。待ちに待ったダンジョンだ。
僕は年甲斐もなく興奮してしまい、あまりよく眠れなかった。
朝食も取り終え、朝9時に予定通りダンジョン前に全員集合をした。
「えぇ~、これよりダンジョン探索を始めます。基本的に6人パーティーとして行動してもらいます。すでに組んでいる人はその方たちと行動してください。組み終わった方は、こちらのテントの係員にパーティー申請して待機所で並んでください。1パーティーごとに一人の自衛官が護衛につきます。まだの方はこちらに集まってください。私の方で武器種等を鑑みて編成します。」
僕は、一人だったので(ボッチじゃないからね?)一ノ瀬さんのほうへ移動した。
5人以下だったり、6名に対して人数オーバーだったりで結構6人パーティーじゃない人たちが多かった。
「すいません。質問なんですが何故6人パーティーなんですか?」
一人の女性が素朴な疑問を投げかかた。確かに言われてみればその通りだった。
「はい、それについてはこれから説明するところでした。まぁ、簡単に言うとダンジョンがそういうものなんです。それとこれも伝えますが、ダンジョンに入るとエントランスがあります。そこの中央に水晶玉のようなものが設置してあります。私たちは【トランスゲート】って呼んでますが、それに触れると第一層へ転送されます。その際の最大人数が6名なんです。そして転送されると、ステータス画面にパーティーメンバーが表示されます。こういった理由で6人一組なんです。」
先ほどの女性は一瞬納得した顔をしたんだが、その後もう一つ疑問がわいてきたみたいだ。
「じゃあ、引率の自衛官はパーティーには入れないってことなんですか?」
「その認識であってます。あくまで引率ですので、戦闘は皆さんで行っていただきます。危ない場合はこちらからもフォローはしますから安心してください。引率者は第三層で活動している自衛官ですから。」
それを聞いた女性は安心したようで、隣にいた男性と話していた。どうやら、二人は仲間のようだった。
女性は杖を持っており、どうやら魔法系のスキルを所持しているようだった。
男性はタワーシールドと突撃槍を装備していた。彼女を守る騎士みたいだ…(爆ぜろ)
そんなこんなで一ノ瀬さんによって班分けがされた。何故かさっきの女性たちと一緒になってしまった。
「團 由貴乃よ。よろしくね。スキルは土属性-。といっても土の壁とか、土の針とか作れるくらいだけどね。」
「團 龍之介だ。スキルは盾と槍。それの術ってのを習得している。あと、ユキの弟だ。」
二人はどうやら姉弟だったらしい。先ほどはごめんなさい…
「遠藤 武志だ。三人で登録に来たんだ。スキルは弓関係だね。よろしく。」
「福田 祐太。影が薄いから斥候役。あと、スキルもそれ系のやつがついてきた。」
「く、厨 桃子です。は、はじめまして。み、水属性+の魔法を持ってます。あと…あと、食材調理ってスキルが、あってですね、モンスターを解体調理できるみたいです。はい。」
この三人はどうやら同い年らしく、おそらく幼馴染なんだろうな…。
幼馴染で冒険とか…うらやまけしからん。
「僕は中村 剣斗。この中では一番年上になっちゃうね。ここでは同期になるわけだし、敬語は不要だよ。むしろ使われると疎外感しかないから勘弁してほしい。スキルは剣・盾・剣術だね。」
とりあえず自己紹介が終わり、編成を考えてく。
結果
前衛:團 龍之介
中衛:僕・團 由貴乃
後衛:厨 桃子・遠藤 武志
斥候:福田 祐太
という具合になった。
ちなみに、僕たちが一番最後になってしまった。そして引率は一ノ瀬さんが担当してくれるようだ。
準備が終わりついにダンジョンへと足を踏み入れた。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
やっとダンジョン体験が開始になりました。
個人的に5人組に1人組み込もうかと一瞬考えましたが…
さすがにそれやると連携どころじゃないよなっておもい、この編成にしました。
このメンバーは後に登場するメンバーでもありますので、覚えていていただければ、「あ、あの時の」ってなるかもしれませんね。
誤字・脱字等ございましたらご報告いただけると幸いです。
感想・評価・ブクマいただけると作者は頑張れます。
では、次回をお楽しみください。
※ほかにもちょい読みシリーズ他作品掲載中です。頑張って毎日掲載しています。




