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第19話「振り返って、その顔を確かめるまでもない」-3

3,「人は、悪い人間から離れていきますから」


 開けられた窓の外を見つめるその姿は、一枚の絵のようでもあった。

 こちらを振り返ったソーニャの顔色は、まだ悪い。にも関わらず、その微笑だけでわずかだが、部屋が明るくなったような気がするのだ。リッシュモンは、内心舌打ちした。まったく、美人というのはいるだけで周りの空気を支配する。この女に、その自覚はあるのだろうか。クリスティーナも質は違うが、人形のような顔立ちの美人である。美女二人が並び立つ様は、アングルランドの兵士たちの士気高揚に、大きく貢献しているに違いない。

「よう、思ったより元気そうじゃん」

 リッシュモンが言うと、ソーニャは軽く肩をすくめた。

「何とか、助かりそうではありますね。治療してもらった以上、御礼を言うべきなんでしょう」

「素直じゃないな。助けない方が良かったか?」

「軍人としては、あそこで散っていた方が良かったかなと。味方が崩れての撤退ではなく、私自身が完敗したと感じたのは、実は初めての経験で、何気にショックなんです。クリスティーナ様を、負けさせてしまった。ただ私の人生は軍人としてのものばかりじゃありませんから、そちらの私はあなた方にすごく感謝していますよ。あらためて、ありがとうございます」

 ソーニャは寝台から身を起こしているが、その背には枕やクッションが山積みにされており、自力でその体勢を取るのはまだ難しいとわかった。

 あの乱戦の中で、このソーニャを仕留め切れたかに、確信はなかった。が、手応えはあったので、これでこの女を戦場から消せるとは思った。実際そうなり、他の負傷兵と共に城に運び込まれていたソーニャを、今はこうして看護している状態だ。

 かくいうリッシュモンも、折れた左腕は吊られたまま、骨折の疑いのある脇腹も、医療用のコルセットでがっちりと固めてあった。

「これからって、軍を辞めた後のこと?」

「ですね。本当は今頃、そうなっているはずでした。南部戦線に決着が着いたら、除隊する予定だったんです。本国の許可も頂いておりました。誰かさんのおかげで、それはもう少し先の話になってしまいましたけど」

「アルフォンスの奴か」

「あなたですよ! まったく」

 リッシュモンが笑うと、ソーニャも苦笑した。洗い立ての金の髪が、風で小さく揺れている。

「風呂に入れてもらったんだっけか。さっぱりしてる」

「先程そこに盥を用意してもらって、女中さんたちに身体を洗ってもらいました。貴族じゃないですからね、他人に身体を洗ってもらうのは、結構恥ずかしかったですよ。ちょっとした拷問です。小姓や従者の経験もないので」

「平民上がりの職業軍人で、大佐まで上りつめたんだよな。で、ちゃんと無駄毛も処理してもらった?」

 あからさまに嫌そうな顔をして、それでもソーニャは腕を上げた。治療の為か袖無しの服の上に、厚手のショールを羽織っている。見せられた脇の下は、つるりと綺麗に処理されていた。その下の脇腹には、新しい包帯が巻かれている。

「漫画を描くんだったよな。お前のあだ名にもなってる。除隊した後は、それに専念するのかい」

「もう自前の印刷所もありますし、銅版師たちとも契約してますからね」

「へえ、そりゃすごい。今じゃ大陸鉄道の貸本屋なんかでは、お前の作品は人気だって言うもんな。あたしも読んどくんだった。漫画は嫌いじゃない。せっかく作家が、こうして目の前にいるのになあ。色んな話も聞けたろうに」

「はあ。まったく、憎めない人ですねえ。お互い死なずに引退できたら、今回の御礼も兼ねて、たっぷりお話しますよ。漫画をちゃんと作品って呼ぶ人は、作者と読者の関係でも、私は同志だと思ってますから」

「そんなもんなのかね。ま、互いの首を狙ってる以上、可能性の低い話かもしれないけどな」

「本当に。あ、関係ないですけど、その髪、染めてるんですねえ」

 リッシュモンは思わず頭に手をやった。髪の根元は、もう黒くなり始めている。

「この赤髪は、地毛でこんな色をしていた人に、憧れてな。今も髪を赤くしているだけで、あの人がついていてくれるような、そんな感じがするんだよ」

「へえ。有名な人ですか」

「もう死んじまってるが、賞金稼ぎ”美手の”ジャクリーヌ。その界隈じゃ、有名だったそうだが」

「ああ、知ってます。新世界秩序との戦いで、命を落とされた」

「お、よく知ってるな」

「あの当時の冒険者たちは、物語の材として粒ぞろいですからね。吟遊詩人もよく題材にしてますし、物語や研究本なんかもたくさん出ているんです」

「そうなんだ。ジャッキー姐、有名人なのか」

「ええ、結構有名ですよ。あのジャクリーヌと知り合いだったとは、どういったご縁なんです?」

 興味津々と言った様子で目を輝かせているソーニャは、一転してやや幼くも見え、嫌みなくらいに可愛らしい。こちらが、素の顔なのか。

「互いに流浪なもんで、そういう人間同士は、意外と繋がりがあるもんなんだよ。その旦那のユストゥスが魔法医師なもんで、ウチの連中も度々世話になるしな」

「憧れたということは、ジャクリーヌとあなたに、何かあったんですかね」

「あの人からすりゃ、大したことじゃなかったかもな。ただ、そうだな。自信っつうか開き直りっつうか、あたしはあたしでいいんだって、そう思わせてくれた」

「気になりますね。もっと詳しく取材させて下さい」

 ソーニャは苦労して窓際に手を伸ばし、手帳と炭のペンを手にこちらに向き直る。

「なんか、急に元気になってきたな。ええと、あたしはほら、こんな醜い歯並びをしてるだろ? 子供の頃はこれが恥ずかしくって、中々人前に出れなかったんだよ。旅で行く先々でも、馬鹿にされたり、化け物だって石を投げられたりしてな」

「いじめられていた、ということでしょうか」

「ウチの連中は、決してそんなことはなかったけどな。ただ見慣れてる身内じゃなければ、皆これを気持ち悪がった。だからあたしは、いつも誰かの陰に隠れていたんだな。そんな時、八歳か九歳になる年だったかな、あたしは初めてジャッキー姐と出会った」

 燃えるような、赤い髪。物騒な笑みを浮かべるジャクリーヌの姿は、今もはっきりと瞼に焼き付いている。義手や義足も、その出立ちの派手さに、拍車をかけていた。

「おっかなくって、木の陰に隠れようとしたあたしを、あの人が捕まえてな。事情を聞き出された。聞いて、あの人は笑ってたよ。怒っていたのかもしれない。ただ、今度その歯を馬鹿にする奴がいたら、噛み付いてやれって。ジャッキー姐は、腕がないことを馬鹿にされたら、その義手でぶん殴る。脚を笑われたら、義足で蹴っ飛ばす。そうやって生きてきたって。嫌がる私の首根っこを掴んで、そんな話をしたんだよな」

 ソーニャはこちらを見つめて、真剣に話を聞いている。

「それでさ、腕がない、脚がないってのはこんなに痛いんだって、つらいんだって、わからせてやるんだってさ。だからあたしは、こんな気持ち悪い歯並びで生まれたことの痛みとつらさを、わからせてやれって。その時あたしは何を思ったのか、ジャッキー姐の腕に、思い切り噛み付いたんだよな」

 当時を思い出して、リッシュモンは笑った。笑いながら、涙を零しそうになる。

「そしたら、痛えなって。これは痛いって、そう言って笑ったよ。自分の痛みもあたしの痛みもわかった上で、それを笑い飛ばしてみせた。あたしの中で、何かが吹っ切れた。そしてこの人みたいになりたいって、心の底から思ったんだ。その憧れが、これだな」

 赤い髪を、指で梳く。

「二度目に会ったときは、この髪を見てまたも笑ってたよ。笑われたけど、あたしは嬉しかった。それから何度か旅を共にする機会があって、あの人のことをより深く知るようになった。強いな、と思った。頭がいいな、とも思った。そして何よりも、諦めない人なんだなって思った。髪とか口調を真似て、少しでもあの人に近づきたかった。あの人が亡くなった後も、あたしの知らないあの人の人柄や考え方、印象については、それを知ってる人間を探しては、随分と聞き回ったよ」

「ジャクリーヌその人になりたいって、そんな感じですか?」

「いや、あの人はあの人だよ。ただあの人の考え方を少しでもなぞれれば、それがあたしにぴったりの生き方なんじゃないかって、思ったんだ。達人の剣の構え方を、模倣するようなもんだ。そこから先は、使い手次第だよな。言うなればジャクリーヌ流の生き方って奴を、あたしはあたしに与えられた場で、やってやろうと思ってるだけさ。もうとっくにそれはあたし流、リッシュモン流になっちまってるかもしれないけどな。勝手ながらジャッキー姐を心の師とした以上、弟子はそれを超えなくちゃいけないとも思っている」

 ついつい長口上となってしまい、なんともばつが悪い。ごまかすように、リッシュモンは、煙草に火を着けた。窓から吹いてくる風が、妙に暖かい午後である。

「ちょっと、あなたは私の抱いていたイメージと、違う人でしたね。もっと冷酷で、計算高い人かと思ってました」

「いや、そういう面はあるよ。それが必要な時がくれば、いくらでもそうなれる。小狡いことや、人を騙すこともするさ。東の兵法に、兵は詭道なりってあるだろ? 敵を騙すのが、あたしの基本的な戦い方だと思ってもいい。お前も、身をもって体験したはずだけど」

「照れる質なんですか。これはこっちの言い方悪かったですかね。根っこの部分は、むしろいい人なんじゃないかと。部下の忠誠心も高いと感じました。まあ、そうですよね。絶対的な権力者でもない限り、人は、悪い人間から離れていきますから」

「善人ぶるつもりは微塵もないけど、あたしを信じてくれる民、そして仲間の期待には、応えたいと思ってるさ。あたしの立場が、あたしを善人にも悪人にもする」

「少しだけ、あなたのことが好きになりました、リッシュモン卿。敵として出会ったのが、残念です」

「そうかい? 敵味方でやり合ってこそ、わかりあえることもあるだろうって、あたしは思ってるけどな」

「私は、そこまで強くありませんよ。けどまあ、あなたの言いたいことは、わかります」

 世話係が扉を叩き、ソーニャに、薬草を煎じた茶が運ばれてきた。リッシュモンにも一杯、紅茶を淹れてくれていた。

「ま、とりあえず元気そう、いやそうなりそうで、良かったよ」

 何度か息を吹きかけてから、ソーニャは薬草茶に口をつけた。

「身代金目当てです? 私は平民出身ですから、大した値はつきませんよ」

「またまた。元帥付きの副官だ。そうじゃなくても、お前の武名はこの南部戦線に大きく轟いてる。クリスティーナだったらお前と引き換えに、大きな町の一つでも差し出すだろうさ」

「どうですかね。いや、クリスティーナ様だったらやりかねないと、心配になってきます。もう少し突き放した付き合い方をするべきだったと、ちょっと後悔しちゃいますね」

「仲は、悪くなさそうだな」

「長く軍人をやって、初めて、心から支えたいと思えた人です。こちらの片思いだったらいいと、今にして思いますねえ。ただ、向こうから私を求めてきましたから」

「お前が戦場から消えた後、随分と寂しそうにしていたよ」

「返す返すも、あそこであなたに斬られなかったらと思います。もっとも、こちらの負けは確定していたようですけどね。私が捕まったことで、この後も迷惑をかけることになってしまった」

 戦後処理だが、捕虜の交換等は、まだ始まっていない。犠牲は出したものの、結果はこちらの完勝といってもよく、捕縛された将校も、ブルゴーニュ軍の数名だけだ。一般の兵については、アングルランドは撤退時にその全てを置いて行った。対してこちらは、数千単位で捕虜を取っている。

「身代金は、主に財貨で?」

「いや、城や砦の返還に使わせてもらう。馬については、買い取ってもらうつもりだけどな」

「血を見ず、交渉だけで押し返していくわけですね」

「そうありたいね。あたしが馬に乗れるようになり次第、アングルランドの連中が立て篭ってる砦や町に、直接出向くつもりだ。それまでにお前も、身体治しておいてくれよな」

「双方の為にも、私の快気は必要みたいですね。ひとつ、聞いてもいいですか」

「今更。話さなくていいことすら、さっきから話してるじゃん」

「私を、殺すことができたはずです。例えば、治療を放棄、ないしはその振りをすることで。何故生かしたのか、町ひとつでは説明がつかないような気がするのですが」

「いや、こんな美人、殺すのがもったいなくてさ」

「真面目に訊いています」

「お、美人だって、否定しないのね」

「美醜の感覚は、人によって大分触れ幅がありますよ。私は結構自分の顔立ちが気に入っていますが、それで全ての男の気が惹けるわけじゃないことも、充分わかってますから」

「あたしはお前の顔、結構好きだよ」

「もう。私、明るくて闊達な印象の顔ですよね。鏡見て、自分でもそう思います。けど結構私、根暗なんですよ。何かこう、明るい、手軽な癒しみたいのを求めて近づいてくる男に、内心苛っときてます。ちょっと付き合ってもいいかなって思う人はしばらくそうしますけど、長続きしませんね。まあこれもいい経験って、割り切れますけど」

「ああ、そういうタイプね。恋愛経験は多いものの、みたいな。どんな男が好みなんだ?」

「え、この話、まだ続けるんですか? もう、話したら、さっきの質問に答えて下さいね。ええと、年の割には大人っぽい、落ち着いた人が好みですかね。二十代なら、なおいいです。けどそういう人は大抵、陰と陽なら、陰の人が好きになったりするんですよ。私も本当は、陰の側の人間なんですけどねえ。そう見られないことが、つらいです。十代の頃は男にモテるってだけで大分自尊心をくすぐられましたけど、二十歳になると、もうちょっとちゃんとした恋愛しとけば良かったって。ぶっちゃけますよ。好きになった男が出来て、その彼が私より不細工な、それでもその人の好みのイメージなんだなって人とくっつくと、頭に来たり、惨めにもなります。私結構イケてるよねって思ってた自分が、どうしようもなく阿呆に見えてくるんですよ。自信を失いますし、自己嫌悪にも陥ります。はい、私は私のこと話したんで、今度はそちらです」

「いやはや、お前のこと、ますます好きになったよ。で、お前を殺さなかった理由ね。いや、あたしは捕まえた奴がどんな奴、先々考えたらここで死んでもらった方が得な奴でも、戦が終わったらそいつの命を救おうとするよ。ま、こっちの兵の命が最優先だけどな。手が回るようだったら、必ずそうする」

「私を殺すことで、結果的にそちらの兵を多く救うことになるくらい、あなたにはわかっているはずですが」

「だな。だから戦場では、本気でお前の首を獲りにいった。斬った瞬間、これで死んでくれと心底願ったよ。ただ戦が捌けたら、話は別だ。追撃が終わった後に今度は捕虜を殺し始めたら、そりゃ戦じゃなくただの虐殺だ」

「言いたいことは、わかります。そこを含めても、私の首は安くなかったろうって話です」

「お前がまたクリスティーナの副官になりゃ、それだけでこちらの損害だよな。けどさ、戦が終わったら、まだ息のある奴は出来る限り治療に当たる。ここを外すようだったら、軍人とただの人殺しの境界が、あたしの中で曖昧になっちまう。お前が考えている以上に、ここの線引きはあたしにとって重要で、譲れねえ線なんだよなあ。わかってくれると、嬉しいんだが」

 しばし、ソーニャは口を開かなかった。やがて窓の方を向き、ほとんど聞こえないような声で呟く。

「はあ。戦、早く終わってほしいですねえ」

「まったくだ。この戦でお前が生き残ったら、あたしのことも漫画にしてくれよな」

「もう、してますよ。クリスティーナ様に立ちはだかる、強烈でずる賢い敵として」

「そりゃひどい。やっぱ殺しとくべきだったか」

 思わず、二人は笑った。こうして言葉を交わすのは初めてだったが、長く戦場で戦い合った仲でもある。

 ある意味戦友なのかもしれないと、リッシュモンは思った。



 城の広間に連れて来られたのは、老人とその孫娘だった。

 町で見つけたという、リッシュモンの民たちである。ベラック城からは大分北西に落ち延びてきたが、あるいはと思って、ゴドフリーにその捜索に当たらせた。彼というよりその副官のバッドが、こういう仕事を得意としていると聞いていたからである。

 そのバッドによれば、それは拍子抜けする程に簡単な仕事だったらしい。城下でそれらしい放浪の民を探し始めると、二、三人に話を聞いただけで、彼らに行き着いたそうだ。実際、すぐに彼らは見つかった。こんなに簡単な仕事だったら、クリスティーナの部下にも出来たかもしれない。バッドの鎚矛に血を拭った跡があるのを見て、この男に任せたことを少し後悔した。

「バッド少尉、住民に手を出すなと言ったはずだけど」

 貴族の主従には、臣の臣は臣ならず、つまり直接自分に剣を捧げた臣下でない者には命令を下せないという大原則があるので、ここはあくまでアングルランドの軍人として彼に接する。アングルランドの軍階級は除隊しないかぎり恒久的なもので、同戦線所属の軍人であれば、元帥であるクリスティーナの命令に背くことはできない。もっともそれ以前に騎士を含む彼ら貴族に対しては、貴族としての地位もある為、バッドに命令を出す前に、その主たるゴドフリーに一つ断りを入れるのも忘れてはいなかった。

「ちょっと、脅しただけです。占領軍の人間がアッシェン側の人間を探していると聞いて、素直に仲間を差し出す奴なんて、いるんですかね」

 クリスティーナは、嘆息した。正論ではある。それにバッドでなければ、命じて一時間と経たずにこうしてリッシュモンの民を連れてくることもできなかっただろう。できれば手を出してほしくなかったが、半ば汚れ仕事になることを予測して彼に仕事を頼んだのはクリスティーナである。責任は当然、自分にあった。

 このやさぐれた感じの中年男バッドは、騎士である父の身代金の支払いで破産、以後は家族を養う為に、賊になっていたと聞く。ゴドフリーの家臣となることで罪を清算したらしいが、当時の経験から、汚れ仕事を得意としていた。根は悪い人間でもなさそうだが、ソーニャとはまた違った意味で、仕事を仕事と割り切れる男だという。要は、仕事であればいくらでも残忍になれる類の男だ。

 その主たるゴドフリーに目をやったが、彼は柱にもたれかかり、クリスティーナとよく似た銀の髪を手で梳いた後、軽く肩をすくめて見せただけである。

「今回だけは、不問としましょう。乱暴を働いた民には、後ほど私が直接謝罪に伺うわ。それはそうとあなたたち、リッシュモンの民ということで、間違いないのね」

 六十代半ばと思われる老人と、まだ十代半ばの孫娘は、身を寄せ合って震えている。細長い窓から差し込む光が、舞台の照明の様に二人の姿を浮かび上がらせていた。

「一応、我々はそうだと思っています。どこかに居を定めているわけではありませんし」

「証明・・・はできないのよね。教会に籍がないわけだし」

 籍は、各教区の教会が管理している。移住を続ける季節労働者等も、動態が把握しづらいのはこの為だ。当然、流浪の民はどこにも籍を置いておらず、よってその規模等は、把握できない。

「はい。それにリッシュモン様の民だけで、固まっているわけではありません。現に私どもは、他の流浪の楽士たちと共に、この地方を回っておりました」

 ベラックには、このような民がまとまって潜伏していた。おそらくラステレーヌ城には、それ以前から。埋伏の毒であり、アッシェン南部にこれらが仕掛けられている可能性を考慮すると、今後の戦略を立てることも難しい。

「あなたたちのようなリッシュモンの民が、どれくらいいるか、わかる?」

「ぜ、全員でということになると、私では何とも。ただリッシュモン様の命令一つですぐに動ける人間は、常時二万程いると、聞いたことがあります」

 二万。ベラックに入り込んだ者が五千程だったと推測され、つまりリッシュモンは、他にも多くの実働部隊を隠しているということだ。柱に寄りかかって目を閉じているゴドフリーから、溜息が漏れるのが聞こえた。

「あなたたちは、その二万には入ってないのね。参ったわ。あなたたちと他の流浪の民を見分ける方法はある?」

「なんとなく。話す言葉の訛り等で、そうとわかります」

 埒が明かないと思ったのか、バッドが威圧感たっぷりに彼らの傍に立った。

「どうやって、連絡を取り合ってる」

「ひっ、あ、あの、あちらから、連絡がくるのです」

「あっちって、どっちだ? 連絡役がいるのか?」

「村長、町長と呼ばれる者たちが、民を束ねていまして。それと別に荘長と呼ばれる者たちが、頻繁にそれぞれの集団を行き来しています。そ、その、連絡役は彼らか、彼らの部下たちです」

「今回、お前たちにベラックからお呼びは掛からなかったのか」

「十日程前に、荘長の一人と会いました。私どもは、その、ここで上手くやれていたので、今回はお断りさせていただきました」

 バッドが舌打ちする。クリスティーナは行動に出さなかったが、同じ心持ちだった。ゴドフリーに再び目をやると、ようやく彼は口を開いた。

「なんとも、緩い集団のようですね。命令というより、誘いとか協力とか、そんなところですか。じいさん、旅の楽士たちと一緒にいるって話だが、あんたたちは何で生計を立てている」

「私は、楽器をいくつか。弦のあるものだったら、大体弾けます。孫は、歌を。孫の歌の受けが良くて、しばらく同じ酒場で歌わせて頂いております」

「それで、ここを離れたくなかったというわけか」

「はい、その通りで」

 ゴドフリーはこちらを見て、大きく肩をすくめた。

「常時二万の実働部隊に、あなたは組み込まれたことがないの?」

「若い頃は、先代、先々代のリッシュモン様の、周囲にいました。兵であったこともあります」

 帽子を取った老人の禿げ上がった頭には、頭頂部から額にかけて、ひきつったような大きな傷痕があった。

「今は歳を取ったので、その中核から外れているのね。半ば、見捨てられたということ?」

「いえいえ、とんでもない」

 老人は、首を振った。こちらの物言いに、少し驚いた様子である。

「暮らしに困った時、病を得た時、そういった際に、必ず助けが来ます。私も若い頃は、そういった困窮した民がいないか、常に見て回り、村長か町長に報告していました。私自身も、助けになることは、何でもしました。今は私が年老いて、助けられる側になったということです」

「組合の相互扶助のようなことを、リッシュモンの民全体でやっているということかしら」

「は、はい。そのような仕組みです」

「中核の二万がいるとして、外核に数えきれない程の、流浪の民がいるということかしらね。リッシュモンはつい最近まで、騎士団領にいたわね。その時あなたたちは?」

「もう少し東の方で、稼いでいました。もし私どもでも必要とあらば、すぐに騎士団領まで駆けつけられるように。それと、騎士団領には勝手に入ることができません。なのでリッシュモン様についていった中核の民は、それを騎士団領統轄に許可された者たちで、あまり多くがかの地に入れたとは思えません」

 バッドが、老人の背中を爪先で小突いた。

「騎士団領統轄のこととか、そういうことは知ってるんだな、じいさん」

「は、はいぃ。常にユーロ地方を旅しているのです。それぞれの地域に、どんな特色や危険があるのかは、承知しております。私が行ったことのない地域でも、そういった話は民の間で共有されますので」

 クリスティーナより先にゴドフリーが溜息をつき、背を預けていた柱から離れた。

「これ以上、聞くこともないでしょう。リッシュモンの民を一人ずつ捕えて町の外に放り出すのは、一つ二つの町ではできても、この南部戦線全体では、現実的なやり方ではありません。アッシェンそのものの民が彼らをどう見ているのかはわかりませんが、狩り出すようなことをすれば、こちらの心象もよくない。あらためて、ここは敵地だということを、思い知らされます」

 クリスティーナは、強く眉間を押さえた。さすがにリッシュモンの策ではある。見破るのも難しければ、わかったところで躱しようもない。ただ、やり方によっては被害を抑えることはできるはずだ。

「城に籠るのは、基本的に避けましょう。砦なら、余所者を放り出してもさほど問題はない。それと籠城せざるを得ない場合は、市や祭は中止させる。民の信頼を損なう行為だけど、いざとなったら仕方ないわね」

「ならば今後も野戦が中心となりましょうか、元帥」

「そうなるわね。けどその前に、こちらが占拠した町や砦を、交渉だけで落としていくんじゃないかしら。捕虜も、たくさん取られているからね」

 攻城戦は小規模なものの場合、何日間は手を出さない、捕虜を返還するなどの交渉で、防衛側が城や砦を明け渡すことがある。

 兵力差を考えても一週間は防衛できる砦があったとして、攻囲側が二週間は手を出さないと告げ、交渉が上手くいけばその砦を放棄するというやり方だ。その砦は防衛力以上の働きをした上で、兵を無傷で本隊に合流させることができる。攻囲側も無血でその砦を手に入れられるわけで、今ほど戦闘が大規模ではなく、かつ騎士道精神華やかなりし頃の、戦における一種の慣習である。

 先の例では時間や兵力が交渉材料となったが、それが財貨や捕虜の返還で為されることもある。今回リッシュモンは、それを仕掛けてくると踏んでいた。

「けどその対策の意味もあって、こちらは兵力を分散させてでも、多くの町や砦に拠った。本国からの援軍が来るまでに、時間稼ぎはできると思う」

「そのまま攻めてきて、各個撃破される可能性は?」

「ないとは言えない。けど、二度も正面切って戦って、私もリッシュモンという人間がわかってきた。あまり、血を流したくはないんじゃないかしら。だからこそ、鮮やかな勝ち方にこだわる。徴用兵も大分帰還させているようだし、本格的な攻城戦をやるとなれば、かなりぎりぎりの兵力で、彼女にどんな策があっても毎回その手札を見せていくことにもなる」

 ゴドフリーが、髭一つない綺麗な顎を擦りながら、天井を見上げている。矮躯でやや童顔なので、二十三歳という年齢よりも、さらに若く見える。ただ目は鋭く、ケンダル家が謀略の家系という悪評判を、その佇まいが裏付けているようにも感じた。

 油断ならない諸侯という印象をクリスティーナは持っていたが、前回のベラック攻防の際、殿軍を自ら申し出てくれたことで、この男をかえって信用できるようになった。上手く立ち回り、常に自分の家の栄達のみを望んでいるということは普段の言動からもわかるのだが、いざとなったら自分が盾になってでも、という部分も持っていることを知った。恩を売る意味もあるだろうが、あの戦局で自ら犠牲を申し出るのは、この男にしては少々割に合わない勘定である。

 ゴドフリーの本心はわからないが、いくら謀略家であろうと、さすがにアングルランドを売ってまで、という部分はないのだろう。

 百年戦争初期は、アングルランド王とアッシェン王の争いに、両王から遠い諸侯の大半は、静観を決め込んでいたらしい。今はアッシェンの二剣の地がそのような形になっているが、当時の諸侯は、戦火に巻き込まれないよう、上手く立ち回ろうとしていたと聞く。その最中に謀略と婚姻で大きくなったのが、ケンダル家である。宮廷内の権力争いで、他の諸候を陥れるようなこともやっていたらしい。

 その家督を引き継いでいるゴドフリーの黄金の瞳が、クリスティーナを見据える。

「まあ、元帥がそう仰るなら。町に関してはリッシュモンの民の存在がちらつくのでいくらか難しい交渉になりましょうが、砦はそれこそ交渉次第で、多くの時間を稼げましょう」

「北西に戦線を下げつつ、時間稼ぎができるといい。細かいことは、これから詰めていきましょう」

 クリスティーナはまだ広間の中央で膝をついているリッシュモンの民に、手を差し出した。

「貴重なお話、ありがとう。あらためて、挨拶に伺うわ」

 彼らを立たせた後、卓の上にあった小袋の一つを渡す。中身はアッシェン銀貨だが、ずしりと重さを感じる程度には、中身が詰まっている。

「何かあったら、またこんな話を聞かせてもらうことになるかもしれない。ああ、機密情報まで洩らす必要はないわ。あなたたちに、リッシュモンを裏切れなんて言えないもの。とりあえずこれは、今回ここに来てもらった御礼と、無礼を働いたことに対するお詫びよ」

 二人が何度も頭を下げながら広間を出るのを見て、バッドが軽く鼻を鳴らした。

「悪くないやり方です。飴と鞭って奴です。本当にまずい話を除いて、奴らは喜んでべらべらと喋ってくれることでしょう」

「民とは、喧嘩したくないのよ。そもそも、敵じゃない」

「ベラックで、あんな目に遭ってるのにですかい?」

「軍人が民を罰し始めたら、歯止めが利かなくなる。余程治安が乱れない限り、それは民政の仕事よ。こういう仕掛けられた、特殊な例であってもね」

 そんな話をしていると、伝令がひとつ入った。定期でアッシェン南部軍とやり取りしている使者で、いつも昼過ぎの、大体このくらいの時間にやってくる。

「変わらず? それともいい話があった?」

「ソーニャ大佐が、快方に向かっているとのことです。ちゃんとした身体で戻してやるから安心しろ、とはリッシュモン卿のお言葉で。後は、こちらが取った捕虜の様子を訊いてきたくらいです」

 思わず、大きく息を吐いた。吸い込み、もう一度。心底、安堵した。ソーニャの生死は、今のクリスティーナにとって、公私ともに一番の問題だった。

「こんな朗報もないわ。ありがとう。預かっている捕虜に関しては、変わらず全員無事と、明日にでも先方に伝えて」

 自然と、笑みが零れる。ゴドフリーと目が合うと、彼は一礼し、広間から立ち去ろうとしていた。

「待って。あなたに頼みたいことがあるの」

 副官のバッドはそのまま出て行こうとしたが、ゴドフリーはそのベルトを掴んで引き戻した。

「あらたまって、何です? 今はソーニャの代わりに元帥の相談役に収まっていますが、彼女が復帰したら、私はお払い箱でしょう。砦攻囲の交渉も彼女が帰ってくる辺りでしょうし、私の役目も終わったかと思ったのですが」

「殿、これは面倒くさいことを押しつけられそうですぜ。どうせ、汚れ仕事です」

 バッドが皮肉たっぷりの笑顔で言う。

「違う。違うわ。ソーニャの生死がわかるまでは、切り出せない話だったの」

「一応、聞きましょう」

「私の、いえこの南部軍の、作戦参謀になってくれないかしら」

 ゴドフリーはしばし、銀髪の頭を軽く掻いて、考え込んでいた。これを受けるのが損か得か、熟考しているのだろう。勝てば良いが、引き受ければ敗戦の責を、共に負うことになる。

「ソーニャ大佐が亡くなっていた場合、どうするおつもりでしたか」

「その時は、あなたを副官に。当然私の家臣ではなく、アングルランド軍という枠組みの中だけの上下関係で、諸侯の一人であるあなたに、それを頼めるかが心配だった。けど作戦参謀なら、問題はないでしょう?」

「まあ、立場的なものなら、確かに。副官という話なら、お断りしていたでしょう。ケンダル家は王に忠誠を誓っているだけで、ギルフォード家の風下に立つ気はない。作戦参謀ということなら、私も自らの軍を保ったまま元帥のお力になれる。あくまで、形はつくという話ですが」

 そこまで言って、ゴドフリーはもう一度黙考した。代わって、バッドが口を開く。

「副官ってのも、悪くないと思いましたがね。なに、ケンダル軍は俺に任せておいて下さい。ギルフォード軍に出向するってのも、爵位は向こうの方が上だ。格好のつかない話でもないでしょうに」

「お前は黙っていろ」

 爵位の下の家が、上の家に売れる恩は、あまりない。戦場で、上の家の者の命を救うくらいか。そしてこの男は一度、それをやろうとした。恩を売る為なのか、軍人としての真っ当な判断だったのかはわからないが、脈はあると感じていた。

「理由を、お窺いしても?」

「今までは母キザイアが総大将をしていたので、この軍に作戦参謀は必要なかった。そもそも母が、宰相ライナスやウォーレスが総大将をする時の、作戦参謀だったわけだしね」

「その意味では、キザイア様がその位置につかれる方が、自然とも思えますが」

「母は、もう引退してもおかしくない年齢よ。今でも、軍を率いるのは楽ではないはず。それに・・・もしこの先も私が軍を率いていくのなら、若さと知性を兼ね備えた、あなたこそが参謀にふさわしい。ソーニャとは、私がそう望んだこともあるけど、関係が近くなり過ぎた。その意味で、副官がぴったりだと思う。私とソーニャ、セブランで前回の作戦立案をしたけど、ソーニャもセブランも、私を立てようとしすぎるきらいがある」

 リッシュモンに斬られたセブランは一命こそ取り留めたが、復帰には時間がかかる。また剣を握れるようになるのかも、不透明だった。

「そこで、私が適任と」

「あなたなら、忌憚ない意見を聞かせてくれる気がする」

「まあ、意見くらいならいつでも具申致しますが・・・」

「お母様とは、最近疎遠で?」

 からかうように、バッドが言う。

「いえ、今でも何日かに一度は一緒に食事をする。母が何て言っていたか、気になるんでしょう? こちらが訊いたことには答えてくれるけど、基本的にあなたの好きになさいって。それに私が元帥に就いたのだって、母が宰相から打診されていたものを、蹴っていたからなのよ。これからは、私たちの時代だって」

 納得したのか、バッドは若い主の方を向いた。

「・・・表立って行動するのは、もう少し戦功を上げるか、あるいはこの南部戦線を少ない犠牲で乗り切ってからと考えていたのですが・・・」

 ゴドフリーが、顔を上げる。

「分の悪い賭けになりますが、まだ私の年齢なら、しくじったところで後々の挽回はきく。勝つつもりで献策しますが、負けた時に損害を小さくする提案は、元帥よりも、私の方が得手としているかもしれません。ソーニャ、セブラン両名は軍事の天才であり過ぎるがゆえに、負けた時のことを上手く想定できていない。前回の布陣、最も勝利に近い一方で、危うすぎるとも感じていました」

 そこでゴドフリーは、ひとつ息をつく。

「わかりました。この南部軍作戦参謀の任、私、ゴドフリー・オブ・ケンダルが引き受けましょう」

 思わず、クリスティーナはゴドフリーの手を握った。さほど身長が変わらないので、思いの外、顔の位置が近い。

「ありがとう。あなたが知恵を貸してくれれば、本当に心強い。一緒に、私たちの時代を作りましょう」

「はあ。今申し上げた通り、あまり大きな負け方をしないようには、できると思っています」

 中々の嫌味だが、口調に今までのような、どこか皮肉めいた感じはない。クリスティーナから離れ、ゴドフリーは一つ咳払いをして続けた。

「元帥の想定通り、下がりながらの戦を提案します。適当に下がるのではなく、ポワティエ、最悪トゥールまで戦線を下げることを念頭に、今はできるだけ時間を稼ぐことが最善かと。本国からの援軍の規模によりますが、砦や小さな町はあくまで交渉材料、形としては今後も負け続けることになります。それが、今我々が取るべき、戦略に則った戦です。決戦はおそらく、トゥール、ポワティエ間となりましょう」

「いいわね。わかった。全ての責は、私が負う。結果、元帥から降格となっても構わない。降ろされてからは後任に託すしかないけど、そこまでの負けの全責任は、私が引き受ける。だからゴドフリー、あなたは最後に勝つ、それだけを考えて作戦を立案して」

 バッドが、冷やかしの口笛を吹く。ゴドフリーも、少し目を丸くしていた。

「・・・驚きました。前回の全軍での迎撃といい、元帥との付き合いは短くありませんが、つい先頃までは、ほんの小む・・・いや、失礼」

「今だって、小娘よ。まだ十七歳なんだから。けれど、それを言い訳にする前に、この年齢でこんな修羅場を経験できることを、私は糧としたい」

 バッドはまた笑ったが、先程までの笑い方とは、少し趣が違う。

「若いですなあ。ここに逃げ込んできた時には今にも首を吊りそうな顔をしていたのに、立ち直りが、早い。殿だって若いんだ。隠居爺みたいにあれこれ算盤弾いてないで、弾くなら元帥みたいに自分が弾けてみたらどうですかい」

「重責だぞ。それに元帥はこう仰っているが、作戦参謀として、敗戦の責を免れることはできまい。負け続けながら評価を下げずにいられるかは、俺にとっても至難の業なんだよ、バッド」

「なんの、殿なら」

「私にできる精一杯で、あなたを守る。家名に傷はつけさせない。繰り返すけど、あなたは最後の最後に勝つことだけを考えてくれればいい」

「簡単に言いますね。まあ・・・」

 ゴドフリーが、口元だけで笑う。黄金の瞳は、既にクリスティーナより先の地平を見つめているのか。

「こちらにも、知恵者がいる。それをまず、奴らには知ってもらいましょうか」

 もう一度、ゴドフリーは不敵に笑った。



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