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とある男女の恋模様  作者: はから
第二章 とある男女の恋煩い
20/85

とある女の相談事


 「ふーん。それでアンタはその年下ちゃんを食ったわけね」


 「言い方!……間違ってはないけど」


 「何カマトトぶってるのよ。アンタそんなキャラじゃないでしょ。高校の時に大股広げて団扇で扇いでたアンタが」


 「………れた」


 「何よ」


 「…恋愛の仕方なんて忘れたって言ってるのよ!」


 「はいはい」


 竹ちゃんとか恋人(仮)になってから三日が経った。

 恋人になったから何か変化があったわけじゃない。

 RINEで連絡取るだけ。

 あれ?竹ちゃん手に入れたら途端に放置する系男子?

 お姉さん困るんだけど…。


 自分でも何をしていいかわからない。

 だから高校からの親友である玲奈に助けを求めた。

 


 「今まで彼氏の一人や二人いたことあるでしょ」


 「あるけど…。どれだけ期間が空いてると思うのよ」


 「何年よ」


 「えーと、4年?」


 「はぁ?」


 「い、いいじゃない」


 「干物っていうかアンタ化石だわ。よく処女膜戻ってなかったわね。あ、セフレくらいはいた?」


 「いないわ!」


 相談相手間違えたかな?

 口が悪いのは高校時代からだ。

 初対面で「ヤリマンビッチの暮林さんじゃない」って言われたのは忘れない…。

 まだ処女だったし、それにビッチじゃないわよ!


 「それでアンタはどうしたいのよ」


 「わかんから玲奈に相談してるんだけど」


 「ゴムに穴開けて子供作って既成事実で押し通せば」


 「同じ女とは思えないわ」


 「アンタ年考えなさいよ。もう時間ないでしょ」


 「…ごもっともです」


 ご、ゴムに穴を開ける!?

 この女は何言ってるのよ。

 順番吹っ飛ばし過ぎ!


 「先ずはカップルになったんだから徐々に仲良く…」


 「アンタそんなことしてたら結婚した時には40よ」


 「結婚とか早くない?」


 「そういうこと考える年でしょ。それともアンタは結婚したくないわけ?」

 

 「結婚も子供も欲しいわよ…」


 結婚かー。

 もう後もないから結婚だよね。

 次の彼氏は旦那と考えていたけど…。

 そう考えてたら4年も過ぎて29だけど…。

 

 「相手はアンタのこと化石って知ってるんでしょ」


 「化石言うなし。竹ちゃんは知ってる」


 「なら隠すことなんてしないで、ありのままの自分を見せればいいじゃない」


 「はぁ?」


 「知ってるなら大丈夫よ。それでダメならアンタには縁がなかっただけよ」


 「結婚して子供もいるからって上から言うわね…」


 「これに関しては私が上。アンタが下よ」


 竹ちゃんにありのままの自分を見せるかー。

 竹ちゃん優しいから許してくれそう…。

 いやいやいや、ダメでしょ。

 さすがの竹ちゃんも厭きれそう。


 「取り合えず毎週最低でも一回は会いなさい」


 「はぁ?」


 「私の貴重な休日がとか思ってるんじゃないわよ。どうせなら金曜から日曜まで泊まりでいいじゃない」


 「泊まり!?私の干物タイムは!!?」


 「そんなもの辞めなさい。アンタね…、結婚して子供産まれて「なんでママはぐーたらしてるの?」なんて言われたら母親失格よ」


 「さ、さすがに子供できたらちゃんと可愛がるわよ」


 泊まり!?

 無理無理無理!先週のトラブル宿泊でさえ緊張したのに!

 でも竹ちゃんに抱きしめられるのも悪くなかったし…。

 いやいやいや、私の家でごろごろ干物タイムは!?


 「悩む暇があったら行動しなさい。悩んでる時間なんてないのよ」


 「うー…」


 「高校時代の暴走具合はどこにいったのよ」


 「あの時は若かったし…」


 「いい?傷つくの恐れてたら何も始まらないのよ。アンタも自分を変えなきゃいけないの」


 「そうだね…」


 「パイもマンも見せてるんだから恥ずかしいことないじゃない」


 「言い方!」


 その後、玲奈の目の前でRINEで連絡させられ、金曜日お泊りの約束をさせられた…。

 玲奈の言うことももっともだけど、ちょっと急ぎすぎじゃない?

 でも玲奈の言う通り時間もないわけで…。

 あー!もうどうにでもなれ!


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