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予定

作者: 皿日八目

 この時代、あらゆる危険は事前に防止することが常識となっていた。

 そういうわけで火災報知器も機能が強化され、簡易的な予言、つまり火災が起こる前に危険を報せてくれるようになった。


 ある日ある町のある家で、火災報知器が鳴り響いた。家主があわてて家中を見回すと、テーブルに置いた灰皿からタバコが落ちそうになっていた。しっかりともみ消し、ほっ、と一息つく。しかし、すぐにまた警戒の音が鳴り響いた。

 もうどこにも原因になりそうなものはない。ということは、隣人が火事を起こすということだろうか。そう合点した家主は急いで家財を窓から外へ脱出させた。


 しかし、いつまで経っても火の手が上がる様子はない。不審がった家主は、表へ出てみた。すると、隣人も、そのまた隣人も、それどころか街中の人が表にいた。

 話を聞いてみると、どうやら皆の家でも火災報知器が作動したらしい。

 故障だろうか、なんて言い合っていると、雨が降りだした。


 やけにべとつく雨だった。



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― 新着の感想 ―
[良い点] 頭?、心?に残るいいオチが好きです。
2019/08/28 11:40 退会済み
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