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その3 洞窟を探検しよう!


 ボク達三人は洞窟内を歩いている。


 自己紹介で二人の名前は、男の人がマーくん、女の人がミっちゃんという事がわかった、というかこれ愛称じゃないの?


 門でのパーティを契約をするセレモニーで、マーくんミっちゃんで成立したから別にいいのか、そういやボクもみのりんだったわ。


 全く初めてのパーティメンバーだけどわくわくする。

 何せ今日は洞窟にいるのだ。ダンジョンみたいなものだし、森と違って宝箱が落ちているかも知れない。


 ただ、どんなモンスターが出てくるかわからないから、そこは怖い。


 ここは町の近くにある洞窟で、いつもカレンと討伐している森のすぐ近くにある。


 洞窟の中はコケが緑色に光っているので、そんなに暗くも無い為か恐怖が和らいだ。というか苔の光の幻想的な風景に、恐怖も忘れるくらい見とれてしまう。


 洞窟内もそんなに狭くは無い、家具とか置けば快適に暮らせそうだ。

 照明完備、そして涼しい。


 緑の光に誘われてボクは怖さも忘れ、てくてくと先頭を歩く。


「すごいですねこの洞窟。こんなに綺麗に光る洞窟があるなんて初めて知りました」


「ああ、この苔な。洞窟内でしか育てられないが、これは毟っても枯れるまでの数日間は光るからちょっとした照明や、アイドルコンサートのペンライトとしても使えるぜ」


 え、なんですって? 後半部分に力が抜ける単語をニ連発で聞いたような気がするんですけど。


「神殿のとこでやってるんだよお布施会。皆で苔振って、巫女さんグループが可愛い足しててな、ホント可愛いんだぜ~……いでででで、もう行きませんから! 脇つねらないで! 脇はやめて!」


 カップルが後ろで乳繰り合いだしたぞ、なんかマーくんが必死に謝っている。


「ごめんなさい、だってカリーナちゃんの足がめちゃくちゃ可愛くて、いでででで、カリーナちゃんの足なんか糞です。もう二度と行きません!」


 巫女さんグループ親衛隊のヨシオが誘うから悪いんだ、と言い訳をしだした。

 責任を押し付けられたヨシオ可哀想に。


「ヨシオのヤツはミシェールちゃんの足がお気に入りなんだ」


 そんな情報どうでもいいわ。

 とりあえずヨシオと、足を糞といわれたカリーナちゃんに謝れ。


「マーくんいっつも女の子の足ばっかり見て、気付いてんだからね! さっきからこの子の足ばっかり見てるの」

「エエー」


 迷惑そうに振り向くと、マーくんのほっぺたがつねられて一八十度回転していた。

 これは痛そうである、女の子は怖い。


 ミっちゃんゴメンナサイと謝るマーくん。


 緊張のカケラもない討伐グループである。

 中堅パーティなんてこういうものなのかも知れない。


「ところでボクが先頭なんですけど、これでいいんですか? お二人は後衛職なんですか?」


 まさかこの兄ちゃん、ボクに先頭を歩かせて後ろから足を眺める為でもあるまい、でも返答によっては『木の棒』の出番なので聞いてみると。


「そ、そうね、私達は後衛職なのかもね」


 と答えてきたのは意外にもミっちゃんだ。


「そうですか……」


 二人の持ったロングソードを眺めながら、そんなもんかと特に気にしないで先頭を歩く事にした。

 洞窟内での列の並びの基準がわからないのだ、森も知らないけど。


 因みに森ではいつもカレンが先頭だ。

 カレンが前方の森を警戒して進み、モンスターはいつもボクの背後から現れる。


 一度、いっそそれならば、とボクが先頭を歩いてみたら、モンスターはそのまま正面に現れた。

『どっちやね――』とつっこむ前に鼻息で飛ばされた、本当にせっかちなモンスターである。


「うっへへへへ、たまらんのう」

「もう、マーくんまたこの子の足見てる!」


「いやーこの子の揺れるスカートがいい感じで、内股の足の曲線美がこれまた可愛くて。これは〝千二百あんよ〟の高得点……いでででで、ごめんなさい、ごめんなさい。本当にごめんなさい」


 ボクは赤くなりながらスカートを押さえた、あなた、なんなんですかもう。

 それによくわからない単位で評価しないでください。


「これは我が巫女さんグループ親衛隊が誇る、女の子の足の破壊力を現した単位なのだよ」


 恐ろしくどうでもいいです。どうでもいいですけど、参考までにカリーナちゃんの得点を聞いておきましょうか。

 っていうか我が親衛隊と言ってますけど、あなたも隊員だったんじゃないですか。


「隊員ではない! 俺は親衛隊隊長だ!」

「尚悪いよね? 尚悪いよね? マーくん」


「あいでででででで! ごめんなさい! この子の足なんか糞です! ミっちゃんの足の方が神です!」


 おいこらマーくん、暴言は許しませんよ。


 ボクの足をディスられて本気でへこんでいる自分がなんか嫌だ。

 カリーナちゃんは何点だったんだ。


 女の子の足への冒涜を許さないあの服屋さんに説教してもらいますよ、ぷん。

 

 その時、ボクは立ち止まってスカートから手を離し木の棒を構えた。

 前方からモンスターの気配がするのだ。


 ボクがカレンみたいな索敵能力を身に付けたわけではない。

 気配も何も、前方から『ケロケロ』と可愛い鳴き声が聞こえてきただけだ。


『ケロケロ』ってからにはやっぱりアレかな、とモンスターの姿を想像する。

 ここで『ケロケロ』鳴きながらドラゴンでも現れたら、元気よくつっこみも入れられるわけだが、つっこんだ後が怖い。


『なんでやねーん』『パクっモグモグ、ごちそうさまでしたケロ』ではシャレにならない。

 

 これから登場するモンスターさん。ボクはカエルは苦手ではないので、つっこみ待ちの変な形状のモンスターではなくて、できればカエルの姿でお願いしますね。


 やがて目の前にモンスターが登場、ボクの願いが通じたのか普通のカエルだった。

 ただ……


 ボクは思わずこめかみを押さえる。

 可愛く鳴いているこいつは確かにカエルだ、だがこいつは……


 でっかい熊くらいあったのだ。


「ケロケロ」


 次回 「カエルペロペロベロンベロン」


 みのりん、ベロンベロンされる

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