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89.ミーアの知っている事と説明?

 その後ぐらいにユウマが現れ、ミーアとランを助けたみたいなのだが、その前にミーア達が必死に逃げ回っている時に、新種の魔獣(モンスター)達がそこを去る時に、何か言っていたみたいだそうだ。


 その事を確認する前に、そういえば他に一緒に逃げていた人の事が気になり、聞いてみる事にした。

「なら、あとミーア達の他に、一緒に逃げた人が4人ほど近くにいたのか?」

 気になり、聞いてみるとミーアは首を横に振って答えてくれた。


「ううん、ミーア達以外、みんなもう捕まって、連れていかれたの」

 ミーアが言うには、気絶する少し前に死霊使い(ネクロマンサー)魔獣(モンスター)と、あと空を飛ぶ大きな鳥の新種の魔獣(モンスター)に捕まり連れて行かれるところを見たそうだ。


「なら何故ミーアとランは気絶していたのに、連れて行かれずに放置されたのでしょうか?」

 シルフィーが不思議に思いそう聞いてみると、ミーアが意識を失う前に喋る魔獣(モンスター)何か言っていたと教えてくれた。


 それは先程言いかけた事と同じで、ミーアが気絶する前にその魔獣(モンスター)達が、ミーアの近くまで来たが。突然得体の知れない大きな力を持つ、何かがすごい勢いで近づいて来ていたみたいで、慌て出したそうだ。

 その向ってくる力は尋常じゃないなどと言っていて、近くまで来たけど、一旦退避してゾンビ達に後はまかせ様子を見ようと喋っていたのを聞いて、ミーアは意識を失ったそうだ。


「えっ、そんな得たいの知れない、大きな力を持った何かが近くにいたのか?俺はそんなの感じなかったけどな?」

 そうユウマが答えたら、何故かシルフィーとフレイがこちらを見て溜息を吐いていた。

 えっ、どうゆう事です。俺にはさっぱり解らんが、どうやら2人にはその正体がわかっているっぽい。


「はぁっ、ユウマ様は気が付いてないのかしら。ねぇ、フレイ!」

『うん、気が付いて無いよ。絶対に!その大きな力を持つ何かって、絶対・・・・』

「ですよね」

『うん、だよね。絶対!』

 などとユウマに聞こえない様に2人で話しながらユウマの方をじっと見ていた。


「しかし、そんな凄い力を持ってる奴が、近くにいるなら気を付けないと危険ですね。後でレオンさん達にも伝えておきましょう」

 そう言葉に出しレオン達に説明しないといけないと、シルフィー達から止められた。

「ユウマ様、その大きな力を持った何かは、恐らく大丈夫ですよ。たぶん悪いものでは無いですから、それにその力良い力だと思いますよ」

 そのシルフィーの言葉に、何故かユウマとミーアは不思議に思っていたが、まあ、いい力なら問題ないのかと、その場では深く考えなかった。


 それで先程ミーアが泣いたのは、一緒に逃げてきた人達が次々とつかまり、ついに自分は死に掛けて、怖い思いをしたが助かったのに安堵して泣いたようだった。

 それに自分の村の人と自分を育ててくれた祖父の事を思い出して、涙が止まらなくなってしまったようだ。どうやらミーアの祖父と他の大人の村人達は、ミーア達子供を逃がす為に、施設にわざと残ったので、今はどうなっているか、さっぱり解らないとの事だ。


 そんな事を色々話している時に、ふと気が付き気になった事がある。

 それは何時の間にか、ミーアの頭に獣の耳とお尻の部分に尻尾が、生えているではありませんか。

 何故?と思いミーアに聞いてみた。

「そういえばミーアって獣人じゃないよな。何故に耳と尻尾があるの?」

 するとどうやら、先程言っていた実験に関係があるようだ。


 しかもその耳と尻尾はシルフィーの膝の上にいる白王狼(ハクオウロウ)のランとそっくりなのだ。

 先程まで解らなかったが、どうやらミーアにランの遺伝子を、ランにはミーアの遺伝子が組み込まられているようだ。なので、何かの条件でミーアには耳と尻尾が現れる様になったみたいだ。

 それにランの方には、まだそれらしい変化は無いようだが、頭がいいのはそう言う事なのだろうと思った。あとやけにミーアとランが仲良しなのはそう言う事だろうと思った。

 はたから見たら姉妹の様に仲が良いのだ、お互い信頼し合っているみたいなのだ。


 それでミーアは、ユウマ達に向けて語りかけてきた。

「この獣人でもなく人族でも無い姿を見たら、気持ち悪いでしょうなの。捕らわれているときに散々大人たちに、いやな事言われたの」

 そう言ってきたが、ユウマとシルフィーはお互いを見て呆気らかんとして正直に答えた。

「へっ、別に気にするような事でもないんじゃないか?どちらかと言うと可愛いのではないかな」

 そうユウマが答えると、シルフィーの方は今迄我慢していたのか、ミーアの言葉を聞いている最中からずっと、目をキラキラと輝かせていたが、ついには我慢できなくなって飛び付いた。

「キャー、かわいい。何て可愛らしい姿なの」

 と、目の色を変えてミーアに抱きついていた。


 そのシルフィーに抱きつかれたミーアに、この後どうするのかを聞いてみる事にした。

「出来る事なら・・・お兄ちゃんに、ついて行きたいの。そして出来るのなら・・・・」

 ユウマについて行きたいと言って、何かお願いしたい様だったが今はまだ迷惑を掛けたく無いと思ったのか、それ以上の事は話してくれなかった。


 助けた手前見捨てるわけにも行かないので、シルフィーさんに聞いてみたら、快くミーアに抱きついたまま頬ずりをして了承をしてくれた。どうやらミーアの事が気に入って話す気が無いようである。


 それから、この一団に1人と1匹が加わり、目的地シルフォードに移動する事になった。

 ちなみに、ミーアとランはシルフィーの馬車に乗せると、シルフィー直々に言っていた。どうもミーアとランの事が、完全に気に入ってしまった様だ。

 それにミーア達も嫌がってないので、そのままにしておいた。


 それで、先程ミーアから聞いた。あの山のふもとにある墓地の事と近くにある村についてを、この後に騎士隊長のレオンと冒険者のリーダーのクライスに相談してみる事にした。

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