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72.最初の目的地に着いて?

 目的地に付き、さっそく野営の準備を行う為、各自で行動しだした。


 まず馭者の人達は馬車を囲うように並べ、すべての馬の世話を始めた。それに伴い商会ギルドの2人は、荷物の確認や状態を確認しているようだった。

 その馭者の人達は、馬の世話を一通り終えると、今度は各馬車の点検を始める者と自分達の野営の準備を始め出した。


「馭者の人達は、手際が良いね。私達じゃあんなに早く出来ないよ」

「へへーん、アリアちゃん。私とユウ兄はまったく出来ないよ。えっへん」

「ミナちゃん、それ自慢にならなよ。まあ、私達も余り変わらないけどね」

 3人共仲が良いのはいいのだが・・・、少しはこっちを手伝えよ。

 未菜(ミナ)を含むアリアとメイリは、自分達の乗っていた馬車を降り、馭者がの人達がテキパキと作業を進めていくのと、商会ギルドの人が鮮やかに、そして素早く荷物を確認していく姿を見入っていた。


 そんな姿を見つつ俺は、レオンさん達の手伝いで必要な荷物を適正な場所に運搬している。まあ、未菜(ミナ)達3人は女の子なんで無理には頼めないが・・・、まっいっかっ。


 そんな事を考えていたら、いつの間にか野営場所の中央付近には焚き火の準備ができていた。


 その他の人達も各自で天幕や、寝床の確保と色々な準備を行なっている。もちろんシルフィーさん達も女性騎士の人達と一緒に天幕を張っているのである。

「シルフィー様、ここは私達でやりますので、どうぞお休みになっていてください」

「いいえ、(わたくし)もちゃんとお手伝いいたします。一緒に旅を続けてるのですから・・・」

 たぶんこの中で一番地位が高い筈の、シルフィーさんでさえ手伝っていたのである。


 それで騎士達や馭者達は天幕を張っているのに人達と違い、冒険者と先程荷物を確認していた商会の人は馬車の中で就寝する予定なのか、天幕などの準備等はしていなかったのであった。

 あと乗合馬車の人々は、恐らく最小限の荷物しか持ち込んでいないみたいなので、個人で寝る場所を探し確保しているようだった。


 そしてやっと動き出した未菜(ミナ)とアリアメイリも同じ様に天幕のような道具は無かったので、夜露を凌げる様に乗ってきていた馬車の端にシートみたいな物を結び付け、簡易的な屋根を作っていた。

「ねえ、ねえ、こんな感じでいいかな?」

「うんとね?もうちょっとうえのほうが言いかな?」

「うーん、でも、私じゃ届かない・・・。あっ、ユウ兄お願い」

 やっと寝る場所を確保しようとしていた様だが、無理な場所は近くで違う作業をしていた俺に手伝いをお願いしてきた。

「はいはい、これをどーするの?・・・なるほどね。これでいいかな」

「うん、ありがとう。これで寝る場所を確保できたよ。まあ、贅沢を言えばベッドがあれば最高なんだけどね」

 まあ、若干贅沢を言っているが、未菜(ミナ)もアリア達と一緒に今作った場所で寝るようだ。なんだか段々たくましくなってる気がするのだが、そこはまあ気にするまい。


 ついでに言うなら貴族風の老夫婦達は、使用人達に天幕と食事の準備をさせているようだった。

 夕食に関しては、各自で済ませるかグループで食事するかで分かれていた。


 もちろんユウマ達は、シルフィー達と一緒に食事をとる事になっているので準備を手伝っている。今までもそうだったので別に違和感も何もないが、とにかく今までもそうであったが調味賞類が殆どないので基本塩味である、良く我慢が出来ると思う。

 そのうち未菜(ミナ)が、なんか言い出したらどうにかしよう。


 それでここのグループは、ユウマ達とシルフィー達をはじめとして騎士達全員と、アリア達と一緒に行動していたギルド関係者の2人の事だ。 ただ、このギルドの関係者に関しては、騎士隊長のレオンは事情を知っている様ではあるが、詳しくは何も教えてくれなかった。


 誰だろうな・・・いつも情報が出ている吹き出しには何も出てないや・・・?どうなってんだこれ。認識を阻害する何かアイテムでも持ってるのかな?」

 誰だろうと詮索してみたが全然解らなかった。それにこの2人は素性を隠している様で、今だ外套を着こんでフード深々とかぶり顔を見られない様に隠している。

 その外套も以前襲ってきた男達が着ていた様な、認識阻害の効果と魔法による防壁をほどこしているみたいだし、殆どそこに人が居るぐらいしか解らないような状態になっている。

 襲ってきた男達は姿を確認したらある程度の情報は、表示していたが今目の前にいる2人は何も情報は出なかった。かなり強力な認識阻害と情報閲覧不可能な状態になっているようだ。

 ただユウマは、この2人には何故か、何処かであった様な気がしたが、まあ深く考えるのはやめたのであった。


「すべてを隠してるって事は、何かからばれない様にしているんだろうから、そのうち確認してみよう」

 このときは気にはなっていたが、今は食事の準備の手伝いをしているので。食事の時にでも話しかけてみようと思い、食事の準備を手伝うのに専念した。


 それで夕食が出来たので皆と食事を取り、色々と話をしてくつろいでいた。

『ああ、そうだ、そうだ、あの2人に話し掛けようと思ってたんだ。どこ行ったかな?』

 ふと例の顔を見せない2人の事を思い出したので、話かけ様としたがいつの間にかいなくなっていたので、今日は話しかけるのを諦めた。


 食事の後に騎士達と冒険者で、夜の見張りを行う順番と人員を決める事になった。

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