71.トライアの街を出発?
トライアの街を出てシルフォードを向けて出発を開始・・・・・・・。
・・・・するはずだったが? どうも予定と違い、出発がすこし・・いや、かなり遅れた。
それで実際に出発を開始したのは、昼食を取ったあとの、昼が過ぎたころとなっていた。
こちらとしては十分な準備などを終え、集合場所に付いたのが昼前だったのだが、それでもまだ、全員出発できる状態では無かった。
何せ今回一緒にシルフォードに向う人数が多い。その数は総勢60人ほどと、相当な多人数で移動する事になっていたのである。
細かい人員は、別として馬車の数だけでも10台近くある。
ここトライアの街に入った時は、シルフィー達の馬車と荷馬車の2台であり。人数は救援に来てくれた護衛騎士と馭者を全員入れても16人だった。
それなのに、ここトライアの街を出てシルフォードに向かう筈の人数は、3倍以上の大世帯になり、どこぞのキャラバンみたいな状態になってしまっている。
まあ、こんな大世帯になった理由は、ユウマ達がギルドで色々としている時、騎士隊長のレオンがこの街の守衛所の知り合いを尋ねた時に、何人かの騎士の応援を頼むと変わりに、数名の護衛対象の同行お願いされたみたいだ。
しかし、こちらとしても危険があるので、安易に返事を出来ず冒険者ギルドにお願いして、数名の護衛が確保できれば護衛依頼を受けると約束をしていたそうだ。
だが、まさかギルドの方で、こんな無理なお願いをすぐに受けて貰えるとは思っても見なかったそうだ。しかも、2、3人の応援でいい所を倍の人数を準備してくれたそうだ。
ただこれにも条件があったが、それには問題は無かったみたいで、呆気なく問題が解決した。そのために、今回のこの大世帯の人数になったという訳である。
そして今回の、この大世帯の内訳としては、まず冒険者ギルドのギルマスであるグラントが、レオンの依頼とある事情で、すぐに冒険者を6人準備してくれた。その冒険者も今ここトライアに在籍している最高ランクのベテランを出してくれたたのだ。 まあ、最高ランクと言っても全員、冒険者ランクC級だが、殆どB級に近い実力者ばかりの冒険者らしいのである。
それで条件とは、アリアトメイリの2人をユウマに同行させると言う条件であった。その少女達2人を同行させその後ユウマに面倒を見せる為に、今回は特別に冒険者用の馬車とは別にもう一台馬車を準備してくれると言う破格の条件のうえ、馭者の手配もしてくれる事になっていた。
しかも、護衛依頼での冒険者達への報酬は、必要ない事にもなっているらしい。トライアの冒険者ギルドと言うより、これはどうやらギルマスであるグラントさんの、一言で決まったらしい。グラントさんはなかなかの太っ腹である。
それで同行する騎士に関しては全員馬に騎乗しており、その数は全部で10騎であった。
ちなみにこの騎士の中には、レーネさんと2人の女性騎士は含まれていない。なぜならこの2人はあくまでシルフィーの専属の騎士と言う扱いになっているらしいのである。
あとシルフィー達一行に、貴族の老夫婦の乗る馬車1台と乗合馬車が2台、それと商会の商品を運搬する馬車3台が一緒に同行する事になっている。
それぞれの馬車には、馭者が各1人と交代要員として、別に4人乗り込んでいる。
老夫婦の馬車には、お世話係りのメイド2人と執事がおり。
商会の商品の運搬で、商会ギルドの関係者が2人が同上している状態だ。
それとアリア達が別に乗る馬車には、冒険者ギルドの関係者?が2人乗り込んでいる。その姿は、外套を着てフードで顔を隠しているので、誰かは解らない。
未菜は、何故かその馬車に乗り込み事になっているのである。
それだけは不思議だったのだが、まあ、別にアリアとメイリとは、仲良くなっているから問題ないであろう。
それで今回シルフォードに向う為に、これだけの大世帯で移動する事となっているのであった。
そして、全員が揃い出発してから何事も無く、予定どおり最初に野営をする場所についたのであった。