52.今居る場所の状況?
ギルドの受付広場には、よく見ると様々な窓口と部屋等がいっぱいあった。
まず広い待合室が中央にあり素材等を買い取る個室窓口、その奥に部屋とまだ奥に行ける両開きの扉がある。
冒険者ギルドに最初入った時に気が付いたのだが、銀行みたいな窓口が6個とその奥に個室4つほど有り、よく見ると窓口は依頼受付と迷宮探索用で、個室の受付みたいのは、護衛依頼や討伐依頼等の重要な依頼用の様だ。
受付カウンターの横には通路があり、先程行ったギルマスの部屋がある階に行く為の階段がある。
まあ実際にはギルマスの部屋は3階で、2階には何があるか今のところは解らない。
ちなみに先ほどから何故解るのかと言うと、書いてる文字はそのままだと、はっきり言って何を書いてるかさっぱり解らない。
でも【真理眼】のスキルで書いてある文字の上に、すべて日本語の吹き出しで表示されているからだ。
最初の時は吹き出し表示は、結構鬱陶しかったがなれてくるとかなり便利だ。それに文字変換だけでなく説明文付きと言う便利な機能もある。 であるから今現在最初に冒険者登録の方法を聞いた受付カウンターの、上の方をよく確認すると総合受付カウンターと書いているのが良くわかる。
それに最初ギルド会館内に入る大扉の両サイドに行く通路があり、今居る受付カウンターの方から見たら、右側が食堂と酒場等の飲食店とギルト内の販売店等があるみたいだ。 左側は宿泊設備と訓練場、そしてカジノがあり、その先は他のギルドが隣接した造りになっており、案内標識にもその様に表示していた。
だからここの冒険者ギルドはあんなにデカかったのかと、ユウマはこの時点で思っていた。
そして、なんでもギルド内の飲食代や購入、宿泊費等は現金もOKなのだが、このギルドでは別にポイントを発行しているのでそれで支払いも出来るそうだ。しかもポイントの方がかなり安いとのことだ。
ちなみにポイントは、現金に換金出来るが現金からポイントに変換はでき無いらしい。
俺達一向は、ギルド受付の横の待合室にいたが、食堂がある事が分かり食事をしようと考えていると《グルルッ、グッグウウウ》と誰かのお腹が鳴ったしかも複数だった。
ユウマは誰に言うでもなく、そして自分のお腹を押さえから声を掛けた。
「すまん、腹が減ったから食堂の方に行こうか、ちょっと何か食いたいし、それにそのあと色々見て回りたいからな」
ユウマが食事をしようという言葉に、3人のお嬢様方が食い付いてきたので、食堂に行く事にしたのであった。
「ユウ兄!早く行こうよ。私もお腹したしどの道ここで待ってないと宿の場所解んないよ?」
「ユウ兄様、ミナちゃん。私達も御一緒してもいいのでしょうか?」
「へっ、別にアリアもメイリも一緒で構わないよ。どうしたの突然?」
「いや、別に何でも無いよ。えへへへっ」
それから4人で食堂に行き、簡単な食事をしながら色々話しをした。
まず食事をしている時にアリアとメイリが、ユウマに向けてこれからもし問題が無ければ、一緒に旅へ付いて行っていいのかと色々と戦闘に関する指導をしてくれるのか等をきいてきた。
ユウマが、先ほどギルマスの部屋で言ったのと同じ回答をアリアとメイリして、自分達はこの後シルフォードに向かう予定があることも詳しく話をしていた。
「だからな、俺達はこのあとシルフォードに行って、知り合いに会わないといけないんだ。それに今はある人達の護衛もしてる事になってるから、俺達だけについてくる事は出来ないと思うよ」
「いいの、それでもどうにかして付いていくからお願い」
「お願いします。ユウ兄様、ミナちゃん」
アリアとメイリは、どうしてもついて行くと声をそろえて言いだしたのであった。
2人の熱心なお願いに、頭を抱えて悩んでいると、未菜が声を掛けてきた。
「ユウ兄2人は、本気みたいだよ。とりあえずシルフィーさんとレオンさんに相談して決めてあげたらいいと思うよ。私も折角ここで仲良くなれた娘達だし、何となくあの2人に似てるだよね。特にアリアちゃんは他人とは思えないんだよね」
未菜の話も聞き、こりゃあどうしても連れて行くしかないのかとユウマが考えていると。 そこへギルド職員の女性が近付いて来てユウマたちに声を掛けてきた。