47.まだまだ戦闘中?
まず最初に動いたのは、グラントの方で先程の同じ様にトンファーを回転させながら近づいてきてから、攻撃の乱舞を開始した。
先程と違うのは、トンファーの攻撃だけでなく、蹴りと魔法を併用してきている。
右側のトンファーで叩きつける攻撃をユウマが避けたら、左側のトンファーが来ると読んでいたユウマが、避ける事をせず木刀で防ごうとしたのを見て、グラントはすぐさま膝での蹴りに変え攻撃してきた。
するとユウマが瞬時に反応して、後方へ飛んで避けようとした所に、爆裂魔法の【破砕爆裂】をしようして、ユウマに一撃を当て吹き飛ばそうとして放ったが、ここでまたグラントたちを、驚かせて信じれない事を起こした。
それは、ユウマに放たれた爆裂魔法の【破砕爆裂】を木刀一本を振るい剣気のみでかき消してしまったのだ、これには振るった本人も驚いていた。
ユウマは、ただたんに魔法が放たれ爆発寸前、ユウマの目の前に光が見えたので、気合を込めて木刀でその光を切ったのだが・・・まさか切れるとは思っても見なかったからである。
「おいおい、嘘だろ?魔法をかき消すなんて・・・・」
グラントは、自分の放った不意をつき最高の一発の魔法をかき消された事に驚き言葉を出していた。
「なっ、何、今の?」
「うん、ユウ兄様達の動きさっぱり解らないでけど、さっきのは解ったわよ。魔法を発動する前に消し去ったのを」
「うん、そうだね魔法そのものが、かき消えたよね」
「えっ、そうだったの?私には光を切ったようにしか感じなかったけど?」
「ええ、どうもユウ兄様は、あの武器で魔法が起動する前に魔法陣を切って、魔法の発動事態をなくしてましたよ」
何気に3人娘が今の状況を見て、メイリが最終的に魔法陣を切ったと聞き、アリアと未菜は驚いていた。
「はっ、はい?どうしたの、2人とも驚いていて?」
メイリとしては、いったい何に驚いているのか解らず、2人に問いただした。
「いやいや、メイリ今何したのか解るの?」
「そうよ、今魔法陣がどうのこうのって言ってたけど?」
「うん、うん、起動するときの魔法陣を切ったって」
アリアと未菜が不思議に思い、メイリに問い正した。それに対してメイリは正直に答えた。
「えっ?だって今のが解らなかったのですか?魔法を使う時に、魔法陣が発生するじゃ無いですか?あれ、2人ともみえないの?」
メイリの言葉に2人が「はい?」と首を掲げていた。
「いやいや、魔法陣なんて見えないし、ましてや解んないし」
「そうそう、精々見えるのは光くらいだよ」
2人がメイリに向けて質問したが、メイリの方はなんで?と首を傾げていた。
「ヘぇぇ、メイリ。あなた、魔法陣の構築が見えているのね」
「えっ、あっ、はい、魔法陣の構築かどうか解りませんが、魔法を使った時に魔法陣が発動するのは見えますけど?何故でしょうか?」
「いえ、別におかしくないわ、たまにいるのよね。すべての魔法を読み取り使用できる人。その者は全知全能の究極の大魔導師の素質を持った人材がね。ときたまいるのよね。しかもそのいただきまで到達すれば魔力なんか気にせず無限に魔法を使えるわよ」
フィリアのその言葉を聴いて、メイリは自分のそんな力が、いや大魔導師になれる素質があるのかと驚いていた。そしてそれを聞いた2人が自分の事の様に驚き喜んでいた。
『なに、この娘達?アリアは勇者の素質があり、メイリは聖女の素質があるうえに、大魔導師の素質まであるなんて、しかもアリアはどうも魔法剣士としての力も覚醒している様だけど。近くに魔眼の持ち主がいればもしかしたら、いえそんなの近くにいないわよね。この国でも5人しかいないし。そしてミナよ、この娘が一番解らないわ。魔法をいろりろと駆使して戦闘をしていたし一番訳が解らない娘だわ』等をフィリア思っていた。
そんな事をしている最中もグラントとユウマの戦闘は続いていた。
そしてユウマはついに、グラントから強烈な一撃を受けていた。
そのグラント攻撃は、先程と同じ用に魔法を使って攻撃をしてきたが、その魔法をユウマがまた切り裂いたと同時に、瞬時でユウマに近づきトンファーで木刀を押さえ込むと、前転宙返りの要領で一回転する途中でユウマに向けて踵落としをしてきてユウマを地面に這いつくばらせた。
このとき、グラントはユウマを見下ろてから、やっと終わったかと思っていた。