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43.真理眼の能力と少女達のテスト終了?

 しかしユウマは彼女が移動を開始してから、こちらに近付いて来ていたのは、ずっと気が付いていた。それに、別に敵意が有る訳では無いので、ユウマ自身は戦いの方を見ていたに過ぎなかった。


 この時実は、ユウマの【真理眼】のスキルが常に発動したままのであって、自分が意識したときに対象の表示を出して確認をしていた。しかもそれは無意識のうちにスキルを起動していたのだ。


 だから、狐人の幼女が動き出したときに、ユウマは【真理眼】のスキルで彼女が動き出した時点から彼女の動きをとらえていた。

まあおそらく危険察知や気配察知か、はたまた動作察知の部類で、今回は動きだした彼女に反応、察知してユウマが気が付いたに過ぎなかった。


 それで狐人の幼女が気配を消しても、動き出した時点から気が付いていたので、近付いてうしろから話しかけられても驚きもしなかった。

 このとき狐人の幼女は、何故か驚き小声で独り言をかたった。

「なんなのこの子・・・!私は完全に気配を消して近づいたのに、その気配に気が付いていたの? 私もグラントの後に、この子と戦ってみようかしら」

 などと小声でかたっていた。もちろんこのときはユウマには聞こえない様にである。


 それからある程度戦闘が続いて、未菜(ミナ)の魔法攻撃とアリア直接攻撃をかわし続けた筋肉隆々の男性は、若干疲れて動きが鈍くなったアリアを捕まえて、空中を浮遊して攻撃してくる未菜(ミナ)の方に投げつけようとしていた。


 そして、アリアを未菜(ミナ)の方に投げ付けると同時に、3人に聞こえるように筋肉隆々の男性が大声で「終わりだ」と言って、メイリの方には掌底による波動を打ち込んだ。 


 その言葉は、3人に向けて言ったのだが、飛ばされたアリアを助けようと未菜(ミナ)が身体をていして受け止め、その瞬間【火炎(ファイヤ)爆破(エクスプロージョン)】を放ち、【身体強化(フィジカルブースト)】を自分にかけた。

 だが飛んできたアリアの勢いを殺せずに、そのまま吹き飛んで行き、地面に激突そのまま何とか耐えたが、そこにメイリも掌底に衝撃で飛ばされ3人仲良くそのまま絡み合い見事に目を回し気絶して倒れた。


『うーん最後に未菜(ミナ)はアリアを助けようとしたが、勢いを殺せなかったか、しかも着地したところが悪かったな。メイリが飛んで来たんでそれに巻き込まれたか?一緒に仲良く意識を失っているな。まあ、健闘したほうだろう。まあ最後の魔法は相手に効いていたみたいだけど』

 ユウマがそう思っていると、未菜(ミナ)の最後に魔法を受け真っ黒焦げになっていた筋肉隆々の男性が、突然ユウマに向けて声をあげた。


「おい!次は、あんちゃんだぜ。降りてこいよ」

「えっ、俺もですか?・・・てか、大丈夫ですか?」

「ああ、とりあえず大丈夫だ。それにホントはあんちゃんの実力を見るのが今回のテストの目的だ。ホントは最初でもよかったんだがな。嬢ちゃん達の実力も見たかったんだ。まあ実力は申し分ないがちょっとな」

『ああ、なるほどこのおっさん余裕に見えたけど、やっぱり本気じゃなかったんだ。でも、どうやら最後のは相当効いてるような・・・』

 そうユウマが思って声をかけた。


「解りました。それじゃよろしくお願いします。とっ!その前にその娘達をここに運んでもいいですか?」

 筋肉隆々の男性に3人を運んでいいか訪ねると「別にかまわん好きにすればいい」と言って許可をもらったので、気絶してしまった3人を自分が観戦していた席に、順番に抱えて連れて行き寝かせた。


 そしてそこを離れるときに、狐人の幼女にこの娘達が起きたら事情と説明をよろしく、とお願いから格闘技場へと降りていった。


 その途中でユウマはある事を思い出していた。

「あっ、そういえばあの娘の名前聞くの忘れてた。まっ後で聞けばいっか」


 闘技場へ降りて行き、模擬戦用の武器箱の前に来て、どれを使用するか考えていたら。

「へー、こんなものまであるのか?・・・うーん、よし、これにしよう」

 ユウマは、その武器を取って何度が片手で素振りして、腰にというよりズボンとベルトの間に差し込み、筋肉隆々の男性の前まで歩いてやって行った。


「おっ!あんちゃんは、その獲物は?・・・なるほどそれでやるのか?」

「いえ!これはもしものための武器ですよ。今回はこちらがメインで行きますから」

 ユウマは腰の部分にある棒を、いや木刀を触ってから右手の拳を前に突き出した。


 いつの間にか先程未菜(ミナ)から受けた魔法攻撃の後はなくなり、どうやら体力も回復して、ユウマの拳を見て感心して声をあげた。

「ほほぉぉっ、なるほどな。この俺と拳でやりあうってか。面白いな、なら最初から全力で行くからな、覚悟しろ」

 筋肉隆々の男性は、にこやかに不適な笑みを浮かべて構えた。


「あっと、その前にすいません。実は俺、まだあなたの名前を知らないんですよね。教えて貰えませんか?多分聞くの忘れてましたから」

「おっと、すまん、すまん。まだ名乗ってなかったな。俺はグラントて言うんだよろしくな」

「あっ、こちらこそ、よろしくお願いします。グラントさん、俺は知っているかもしれませんがユウマです」


 お互い改めて挨拶をしてから「それじゃはじめるか」と言ってきて戦闘を開始した。

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