39.冒険者ギルドへ?
未菜に手を引っ張られ大通りに出て、最初に目指していた冒険者ギルドに向かう事にした。
そして、冒険者ギルドへ向かいかけている途中未菜に声をかけた。
「なあなあ、未菜さんや、別に俺達は逃げないでよかったのでは?」
「何言ってるのよユウ兄。あんだけめちゃくちゃにして、あの悪人達を吹き飛ばしてさ。どっちが悪者か解ん無かったよ。それにさっきの人に色々聞かれたら答えにくいと思うよ。まったく」
「えっ、でも、シルフィーさん達はすぐに受入れてくれたじゃん」
「あの人達の時とは、状況が違うと思うよ。だから今後も気を付けて」
「そうか、解った今後気お付けよう」
その様に話して冒険者ギルドに向かって歩きだそうとしたら、後ろから声をかけられた。
「あのっ、待って下さい。お兄さん!」
「お願いです。待って・・・下さい。ハァ、ハァ」
おりょりょ、さっき助けた娘達じゃないですか?まさか追いかけて来たのかな?
「あの、あの、さっきは助けて頂きありがとう御座います。ホントに助かりました」
「ありがとう御座います。お兄さん達が来なかったら私達どうなっていた事か、うっううっよかったですホントにありがとう御座います。うえぇぇぇん」
おっとと、お礼を言っている途中で水色の髪でショートヘアの娘が、突然俺の抱き付いて泣き出したかと思ったら、金髪のロングの娘まで泣き出し俺に抱き付いて来た。
この状況をどうしたらよいのか困って未菜に視線を向けて声をかけた。
「どうしましょ。この状態・・・」
「しょうが無いな。ユウ兄はホント駄目駄目だね。まあ、あんな場面で助けてくれたのがユウ兄ならしょうが無いかな。泣き止むまで我慢しなよユウ兄」
「うえっ、そうなのか。まあ、しょうが無いか」
そう言いつつ抱き付いて泣いている2人の頭を、優しく撫でてあやしてやる事にした。
それで今は、その娘達を含め4人で冒険者ギルドに向かっている。
ちなみに金髪でロンクヘアの娘はアリアで、水色でショートヘアの娘はメイリと名のった。2人とも貴族の娘であったが、どうも家のしきたりや家督争いに巻き込まれたく無いとかで、家出して冒険者になる為この町に来たらしい。
まあ、家出と言ってもこの世界での成人年齢を過ぎているらしい。何でもこの世界の成人年齢は13歳であってその年齢になれば成人とみなされるらしいのだ。
てことは未菜達もこの世界では成人って事になるのか。
「それで、お兄さんとミナちゃんは、どう言ったご関係なんですか?」
「うんうん、私も気になります」
「うぇ。私とユウ兄の関係?そうだね・・・恋人?」
「何、嘘を教えてる。未菜」
「えへへ、ごめん。私達は一応兄妹?まあ、血は繋がって無いけどね。だから・!?ウグウグ」
この娘は何を言おうとしたのか、とりあえず口を塞ぎ余計な事を言わせない様にした。
「あれ、どうしたんです。お兄さん?」
「いや、何でも無いよ。それよりどうするの君達は」
そう言って話の方向を変えて質問した。とこの時点で大人しくなっていた未菜の口から手を離すとブーたれていた。まあ、些細な事なのでほったらかす事にする。
それで俺達は仲良く4人で冒険者ギルドに向かっている。
冒険者ギルドに向かう途中、ユウマ達は何処にギルドがあるか解らず、色んな店に寄りながら道を聞き大通りに出て来た。
そして冒険者ギルド会館が見えるところまでやって来て。
「へー、あれが冒険者ギルドか?結構でかいな」
「うっわー、ホントにでっかいね。ユウ兄」
そう、今ユウマ達のいる所から、まだだいぶ離れた距離にあるのに両端が見えず、高さにしてもおそらく4階建くらいの大きさがあり真ん中の部分は、ドーム型になっていた。
「うっわー、あたし達の住んでたグラバルにある領主様の家より大きいね」
「ええ、でもアリアちゃん領主様のところは、家というより城でしたけどねっ」
アリアの言葉にメイリが突っ込みを入れていた。
それから、色々みんなと話しをしながら大通りを歩いて見て回った。