37.街中でトラブル?
ユウマと未菜はトライア防衛門の街側の入り口でみんなと別れ、街の入口近くにあると言う案内書で目的の場所を聞いた。
街の案内書で聞いた内容は、転移門跡今はもう使用できないので広場の奥の林の中あるらしい。それと冒険者ギルドその広場の近くにありすぐに解るそうだ。
そして、詳しく道順を教えて貰い、二人で通りを歩いて向かっている途中で、ふと脇道の奥の薄暗い場所で数名がいざこざで揉めている声と助けを呼ぶ声が聞こえてきた。
よく見ると未菜と同年代位の2人の少女が、ガラの悪い大人達に囲まれて襲われているのを目撃してしまった。
「ちょっと、やめてよ、私達が何したって言うのよ。触らないで」
少女の1人は、ロングヘアの金髪で、ヤンチャで勝気そうな娘であり、その娘が声を上げ、もう1人の娘を庇っていた。
そのもう1人の少女はショートヘアの水色の髪色で、大人しそうな感じの娘であり、ゴロツキ共に囲われて震えていた。
「もういやだよ、アリアちゃん。もう帰りたいよ、怖いよぉ」
泣きながらもう1人の娘にしがみ付き訴えていた。
「大丈夫だよメイリ、きっと誰かが気が付いて助けてくれるよ」
アリアと呼ばれた少女が必死に庇っているメイリと呼んだ少女を慰めながら周りを気にしていた。
「私達に構わないで、お金が欲しいなら上げるからどっかに行って」
必死にそのゴロツキから逃げようとしていた。
そして、ゴロツキの1人は少女達に向けて言葉をかけた。
「へっへっへっ、お前ら見たいな可愛らしい娘は高く売れんるんだ」
「だから取れえて、奴隷市場に売り出すんだよ」
「ああ、ホントはこの場で犯したいところだがな」
「嬢ちゃん達は、今から俺達になぶられて奴隷になるんだよ。諦めな売ったお金とお前達の持ち物は俺達が有効利用してやんよ」
少女達をじりじりと壁際まで追い詰めていった。
「身包みはいだら、嬢ちゃん達は、俺達が可愛がった後に奴隷商に売り渡してやるからな。ぐへへっ」
「おいおい、犯すなよ。安くなっちまう」
もっとも、悪人らしい台詞を次々と語り、終いには奴隷として売るなんて事を言ってやがる。
それを聞いたアリアと呼ばれていた少女が声をあげ叫んでいた。
「そっ、そんな奴隷になんて、できるわけがないじゃない」
恐る恐るその事を声に出したが、ゴロツキの1人がやり方があるんだよと言って、聞いてもいない事をぺらぺらと喋りだした。
そのやり方は、どうも例の自分から奴隷落ちする方法を逆手に取った方法のようだった。
その方法は簡単で、自分で奴隷になりますと言わせて隷属の首輪を取り付けさせ、その後に奴隷商に売るというような事らしい。
その事を聞いた少女の2人は、顔を青ざめてどうしようと顔を見渡して声をあげた。
「だれかぁぁぁ、たすけてぇぇぇ、お願いぃぃ」
「おねがいですぅぅ、たすけてぇぇ」
2人とも泣け叫び助けを呼んだ。しかし、ゴロツキ共はそんな大声を上げているのに構わず語りかけた。
「馬鹿が、ここでは誰も助けにこねんだよ。殆どの奴が見ぬ不利をするからな。残念だったな」
そして、そんな言葉を聴いていたユウマは未菜に尋ねていた。
「やっはり助けるべきだよな」
「そりゃぁ、ねえ。助けてあげるのが当たり前だと思うよ」
そう未菜が答えて「いってらっじゃぁい」と言い送り出した。
ユウマはしょうがないと思い、ゴロツキ達に声をかけた。
「あのう、お取り込み中のところ悪いんですけど」
少し申し訳ないがという風の言葉を言ったらお約束の言葉が返ってきた。
「「「あーん、だれだてめぇぇ」」」
うわぁ、いかにも悪って感じの言葉が返ってきたよ。
こちらに振り向いて怖い顔を向けて、全員で声をあわせて答えてきた。
「えっと、通りすがりの一般人ですが、そちらの2人を「「たすけてください!」」・・うぇっ、だそうです」
少女達がユウマが喋り終わる前に、お願いしてきたので締りが悪くなって、未菜の方を見てみると、何故か必死に笑いを堪えていたので、もう一度ゴロツキの方に向き直り声をかけた。
「えっと、取り合えずその娘たちを解放して貰えません」
ゴロツキ達に少女2人の解放を望むと、どうも話しが通じないようで、それぞれが戦闘態勢に入っていた。
そして、この後ゴロツキ達とユウマの何とも言えない戦闘が開始されのであった。