29.少女達を救い出し・・・?
その光景を見て考えてから鈴香はすぐに返事をした。
「うん、わかった!じゃあ、さっきまでの鬱憤をはらしてくる」
にこやかに物騒な事を言って鈴香は駆け出して行った。
それからは、戦闘狂と化した2人の少女が、普通じゃ考えられない勢いで悪漢達を倒し、その倒れた悪漢達が積み重なり山となっていった。
それを、何気に見ている愛美と唯香、そして目をキラキラと輝かせ鈴香の勇姿に熱い眼差しを向けている2人の少女がいた。
そして、ここで少女2人の窮地を助け、また襲って来た悪漢たちとの戦闘が終了したのであった。
最終的に、鈴香と結愛の2人で倒した悪漢達の山が出来ていて、その山から意識のある者はうめき悲鳴をあげ、気絶している者はアワを吹いて悶絶している。
「・・・・・で、どうしよう?すんごい数いるよね」
「ホントね。どこから湧いてきたのかしら?」
「どうしよ!やりすぎちゃったかな?」
男達の山を見て、どうしようと鈴香と結愛が語りかけ考えていたら2人の元に助けた少女と愛美と唯香が近づいて来た。
「これどうしましょうか?この馬鹿たちは!」
「うーん?このまま放置でいいんじゃない!」
「うん、私もそれに、賛成ぇでぇぇす!」
「じゃ!そう言う事で、行きましょうか」
結局この馬鹿な悪漢達をののしり、そのまま放置していく事にしてこの場を離れ撤退した。
「あれ?そう言えばハピは?」
鈴香が見当たらないハピが心配になり訊ねた。
「えっ!ああハピさんなら、ほらここに!」
唯香が後ろを振り返りフードの中を指差した。
するとそこには寝息をたて寝ているハピをみて、鈴香はずるとずっこけてしまった。
「この子、寝てるよ!」
「あら!ほんとですね。まー良いんじゃないですか?」
鈴香は「うーん」とうなっていたがまっいっかと思い、その後ある事を思い出し振り返った。
するとそこに助けた少女の2人か駆け寄ってきた。
「「あのー!助けていただき、有難う御座います。お姉さまっ」」
「はっ、お姉さまっ?だ、だれが・・・」
いきなりお姉さまと、言われビックリしていた。
「「はい!お姉様がです。 それであのぉ、お姉さま。できればお名前を教えてください」」
「あらあら、どうやらリンちゃん・・・うふふ」
鈴香がお姉さまと言われ2人の少女に手を握られて尋ねられていた。
『これはリンちゃんが白馬に乗った王子様いえ、女の子だから姫騎士様かしら、助けて貰って少女2人は恋してる乙女になってるな』
それを見た愛美はそんな風に思っていたのだった。
「えっ、えっ?あのぉ、私は鈴香だけれど・・・?」
「リンカお姉さまですわね!わたくしカノ・フィア・ブラウンと申します。よろしくお願いしますわ!お姉さま♪」
「お姉さま!わたくしは、リリア・フォン・メルクリウスと申します。お姉さまこれからよろしくお願いいたしますわ」
「へっ?これから。どう言う事?ねえ、えっ、えっ、ええぇぇぇぇ・・・」
鈴香はそのまま2人の少女に腕を組まれ連行されて行ってしまった。
「あれ?リン姉、連れて行かれちゃったよ?」
「うん、まあ・・・とりあえずここ離れよ」
「そうね、早くここを離れましょ」
連れて行かれた鈴香の後をみんなで追いかけていった。
そして、鈴香はカノとリリアの2人少女に、両脇から腕を組まれた状態で歩きながら話しかけた。
「ねえ!どう言う事。ねえ、カノちゃん、リリアちゃん腕を離して、ねえユアぁぁぁ・・・」
振り返り必死に結愛に助けを求めたが、その本人は唯香と話をして鈴香の声は無視していた。
「ふふっ、リン姉様は相変わらず、同姓におもてになりますなぁ、結愛さん」
「いえいえ、もとからですわよ。流石に本人は解って無いみたいだけど、唯香さん。ぐへへへっ」
唯香と結愛がヤラシイ顔で鈴香に視線を向けたいた。
「なにを話してるの?二人ともそれに何そのイヤラシイ顔は・・・なんか腐女子みたいな事言ってるけど」
「ええぇぇっ!メグ姉さん。このシチュ萌えないの?」
「いえ、そんな事無いけど。あなた達その顔は・・・」
「えへへへっ、そうですよね。メグ姉様、やはりどちらかと言うと殿方の同姓愛の方が・・・好みですよね。私もそっちの方が・・・」
「そうよね。やっぱり百合よりも・・・っ、てっ、なに言わせるですの」
「なるほど、早い話・・・私達と同類ですね」
などと鈴香除く3人で漫才を行なっていた。
それからみんなで仲良く話しながら冒険者ギルドへ向いたどり着いた。