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1話ーフレデリック視点

1話毎に視点をかえていこうと思います。

「では皆さん、校則を守り今学期も楽しい学園生活をおくって下さい」

にこっと、女子生徒の頬が赤らんでいる。…ちょろいものだ。



私の名はフレデリック・マクラレン。

マクラレン侯爵家の長男で騎士科を教わっており、3年で生徒会長をやっている。


生徒会長の仕事は忙しい。今日の始業式のような学園行事では前に出て演説。さらに、今日は転入生を迎えてやらないといけない。非常に面倒くさい。


ただ、学園では王子様を演じる俺がこんなこと言うと評価が下がる。それは将来に困るから仕方がないとしよう。



始業式が終わり、俺は蒸し暑い中転入生を迎えに校門へ向かう。転入生はおらず、馬車が来る気配もない。しばらく待つ必要があるようだ。

ーーまったく、俺を待たせるなんていい度胸だ。




「やあ、こんにちは。君が転入生ですか?」

にこっ。どうだ、俺の笑顔は。

馬車から降りてきた少女の手をとり声をかける。


整った顔をした少女だな。

腰まである美しいストレートの黒髪が風になびいている。


たしか…

「はい、私がレイラ・カーターですが」

そうそうカーター伯爵家の人形姫だったな。確かに綺麗だ。だが人形姫の名に相応しく表情が全くない。これでは、社交界や学園で生きてはいけんな。


まあ、外見はそこそこいいのだから順従ならば側に置いてやらん事もない。


「そうですか。私の名はフレデリック・マクラレンです。この学園の生徒会長をさせて頂いています。よろしくお願いします」


「よろしくお願いします。生徒会長ということは侯爵家の方なんですね。…無礼なのは承知なのですが、もっとうまく笑ったらどうなんですか」

ー嘘だってばればれ。

暗にそう伝えてくるこの伯爵令嬢。


伯爵令嬢……いや庶民ごときが侯爵家の俺になんてこと言いやがる。少しぐらい言ってやってもいいだろう。


「カーター嬢、貴女は礼儀というもの……「ララっ!やっときたのね。待ちくたびれちゃったじゃない」」

誰だ、俺のありがたい説教を遮ったのは。



「ノラ、待っていなくていいって言っじゃない」

後ろを振り返って見ると、いつも通りカールのかかったプラチナブランドの長髪を一つにし、横で束ねているオリヴィア・ルルーシュ伯爵令嬢がいた。


ルルーシュ伯爵家、爵位こそ俺より低いがオラシオン王国設立時からある由緒正しき家柄だ。


また、ルルーシュ嬢は俺の婚約者候補にもなっている。そんな相手の前でどんな小さな失態も見せられない。ならば……


「ルルーシュ嬢がいらしたようなので、私はこれで失礼しますね」

離れるのが得策だろう。

ーー勿論笑顔も忘れずにな。

……なにこの残念なキャラ。もっと王子様っぽくするつもりだったのですが。

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