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捜査


【第七皇子ルーベンス様、暗殺未遂に遭う!!

黒幕は果たして!?】


次の日、新聞の一面は皇子暗殺未遂を取り上げていた

読んでいた手に力が籠り、新聞紙がグシャッと音を立てる


「どこから情報が漏れたか、調べておくように」

「はい、旦那様」


イリーゼは読んでいた新聞紙を机の上に投げ捨てると

執事長が手に取り、シワを直し一面を見つめる

執務室の扉からノック音が響く。


「イリーゼ様、メイド長のマリーでございます」

「入れ」


「事情聴取のためか、エルリス公爵家の当主様と帝国軍警察の方々3名がお見えです。第七皇子様が応対中では有りますが…」


「こんな早朝から?まだ5時だぞ」


窓を見るとまだ暗がりで、朝日も登っていなかった


「一度、お断り致しましょうか?」

「…いや、いい。後々イチャモン付けられても困るしな…着替えてから伺うから、応接間に案内して、軽めの朝食をお出しして。いきなり連絡もなしに押しかけてんだ、温かいスープとパンでいいだろ」


「かしこまりました」


応接室の扉を開くと、赤い瞳がこちらを捉える


(一々癪に障る赤だ)


エルリス公爵家の一族特有の瞳。

我が家門と交わる事のない完全無欠の赤


公爵家が警察側の人間だとして、侯爵家は正反対だった。


「我が家へお越し頂きありがとうございます、公爵様。ルーベンス様もご体調が優れぬ中、ご対応させてしまって申し訳ございません」

「気にするでない」


「最近爵位を継いだそうだな、おめでとう」


「ありがとうございます」


「ルーベンス様、体調はいかがですか?」

「まさかエルリス公爵に心配される日が来ようとは」


「私も人間ですから、心配するのは当然ですよ」

「ハハハ、そうかい。今は人間なのかい」


握手を交わし、ソファへ座ると公爵の隣にいた長髪で丸メガネをかけた男が書類の入った封筒を取り出す

サラッとした見た目とは裏腹に鋭い眼光でこちらを見つめる


「早朝から大変申し訳ございません、侯爵様。私は帝国軍警察の第一特務隊の情報士官、カール・ラス中尉であります。後ろにいる2人も、同じ所属であります」


「自分はクロス・マーク上等兵曹であります」

「同じく、アッシュ・ルーカス一等兵曹であります。この度自分達は公爵様並びにラス中尉の護衛として参じた次第です」

「よろしくお願いします」

「要らないって言ったんだけどね」


護衛は建前だろう。公爵の後ろに立つ2人の若者の目はギラギラとコチラに狙いを定めていた

事情聴取が始まるも、前侯爵の到着もまだなので

終始平穏な時間を過ごした


喧嘩を売っても意味はない。捕まるだけだ


朝日が登り始め、馬の嘶きと共に門が開いた

雲の隙間から降り注ぐ太陽の光が前侯爵を照らす


「天使の迎えが来たかのようだな」


「冗談はやめてください父上」

「おかえりなさいませ、父上」


「イリーゼ、ミハエル只今帰った。お客様の対応ご苦労であった」


ミハエルの頭をヨシヨシと撫でると前侯爵は

応接室に向かった


「兄上、どんなお話をされたのですか?」


「お前は知らなくていい。それより訓練はどうした?早く行きなさい」


「…はい、行ってきます」


仏頂面の兄ではあるが、頭を不器用に撫でてくれる辺り、悪い人ではないのだろう


ミハエルは訓練服に着替えると別館地下へ戻った


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