この土地はゼロから始まる町作りの土台なのです!
「うむ。ここですな。」
俺たちの前にあったのは、廃墟と化した町の跡だった。以前は賑わっていたのか、放置されている屋台があちらこちらにある。しかしその屋台も残っている家も黒く焦げており、今にでも崩壊しそうな感じだった。
風がふわっと吹き、落ちていた葉っぱがかすかに動く。
その町をアオイと俺たちは、懐かしそうに、そして悲しそうに見ていた。
「いったいここで何があったのですかな?」
「ここは私が八歳だったとき、大罪教に襲撃された町です。」
アオイは、マグニンの問いに対しそう平坦に答える。その声からは感情というものが感じ取れなかった。
「八歳だったときと言いましたが、その言葉の言い回しからすると貴方はここの住人だったのですかな?」
「それは後日お教えします。」
「そうですか。」
珍しくマグニンはそれ以上聞こうとはせずに、ただただ町を見ていた。
「ここが私達の拠点となるわけか。」
なんとも言えない空気だったが、話を進めるため口を開く。
するとニアは嫌そうに顔をしかめ。
「えー。ご主人様本当にあそこに住むの?ニアいやー。」
「ニアだだをこねないの。そんなに嫌ならずっと野宿でも良いのよ?」
だだをこねるニアに向かってアカネが脅しをかける。
俺もずっと野宿は嫌なんだけど。多分あれ本気で言ってるわけじゃないんだと思うけど‥‥‥思う‥‥‥思‥‥‥。
うん。前科があるから思えないな。
ちなみにその脅しに対し、ニアは。
「住む。ご主人様達とあそこで暮らす。」
即答だった。
お前もともと野生だっろ。
そう突っ込みたかったが、引っかかれそうなのでやめておく。
「まず何から始めるか?」
「そうね‥‥‥」
俺の問いに対しアカネは少し悩み。
「まず、瓦礫からかたづけよっか!」
そう皆に呼びかける。
「「「頑張るぞ!」」」
俺達はそう声をだし、作業に取りかかる。
「【収納】! 【収納】! 【収納】! 【収納】!」
俺は収納スキルを発動させ、瓦礫をかたづけていく。
その隣では。
「『リベレイト・インフェルノ』!」
「『トライド・インフェルノ』!」
「『リベレイト』」「『インフェルノ』!」
マグニンを中心とした魔星族が、瓦礫を魔法で次々と消し炭にしていく。
多分この光景を見た国の役人はすぐさまスカウトするだろう。
日頃からその力を発揮して欲しいと思っていると。
「魔星族の人達凄いね‥‥‥」
「うん‥‥‥流石は魔力の無駄伝いが凄いと評判の魔星族と言うしかないね」
そう話しながらふと遠くを見ていると。
「‥‥‥二アは何してるんだ?」
「さあ?」
俺の視線の先には。
「めぐちん昨日のもう一度見せて!」
「ニアちゃん見ててよ? 『ビッグバン』ッッッ!」
仕事もせずにサボっているニアとめぐの姿があった。
めぐが放った魔法が、まだ手がつけられていないところに着弾し、残っていた大半の瓦礫を消し飛ばす。それだけでは飽きたはず、大地を大きく揺るがす。
‥‥‥仕事をしてたとはいえ、やっぱり無駄遣いが凄いな。
そう思っていると仕事の手を止めたタスクが。
「ねえユウサク君?ニア今さっき昨日のていってなかった?」
「言ってましたね。‥‥‥‥まさか昨日のあの爆発って」
「ちょとしばいてくる」
そういってタスクは魔法を使えて満足そうにしているめぐの方へと走っていく。
「あっタスク! どうしましたってああああぁあ痛い痛い!」
「やっぱり昨日のはお前だったんだな!? あれほど我慢しろって言ったのにどうしてお前は! おかげで岩雪崩に巻き込まれそうになったんだぞ!?」
そんな聞き慣れたタスクとめぐのやりとりをみながら。
「あの二人出来てるのかな‥‥‥?」
そういって、作業を再開する。




