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この貴族はすべてが終わったのです!


 「お、終わったのか?」


 俺は思わず地面に寝転んだ。


 冷ややかな地面が、暑くなりすぎた体の熱をゆっくりうばっていく。


 (しかしなんなんだ? あの狂気といってもおかしくないほどの邪悪な気配は? いくらなんでもあれはおかしすぎるだろ)


 俺はそう思いながら、気絶しているマルクの方を向く。


 どうしても『あの方にお前はふさわしくない』という言葉が気になるのだ。何故かは分からないが、俺はあの言葉に『嫉妬』の気持ちを感じたのだ。それを感じたからこそ俺はその言葉に引っかかっていたのだ。


 (いきなりおかしくなるのは不自然だし、呪いでもかけられて操られていたのかな? いやでも言動や行動からして操られているとも考えにくいし‥‥‥)


 そう思っていると遠くから。


 「ユウサク? 大丈夫?」  

 「無事で良かったよ、ユウサク君。」

 「大丈夫でしたか? ユウサク君?」


 そう言いながらこちらに駆け寄ってくるアカネとタスクとめぐの姿が見えた。


 「ま、まあなんとかね‥‥‥」


 そういって地面に、持っていた剣を突き刺す。そしてそれを支えにし、その場から立ち上がる‥‥‥が。戦いの影響で全身が痛み、その場に倒れ込む。


 それを見たアカネは。


 「だ、大丈夫?!」


 と言って俺の肩に手を置く。


 すると手が置かれた場所から痛みが抜けていき、楽になっていく。


 「こ、これは‥‥‥」

 「剣のスキル『ヒーリングソード』よ。」


 少しすると、俺の体からは痛みという物がなくなり、変わりに力が溢れてくる。


 「ありがとうアカネ!」 


 俺がそういった瞬間。


 「ッ!」


 背後から、とてつもない強さの殺気を感じる。つい先程まで俺に向けられていた殺気が。


 (この殺気‥‥‥まさか‥‥‥!)


 俺が反射的に後ろを見るとそこには。


 「てめぇ、やってくれたな‥‥‥ぶっ殺してやる!」


 殺気を丸だしにしたマルクがいた。マルクはゆっくりと立ち上がり、『うらぁぁ!』叫びながら俺に剣を振り下ろそうとする。


 「ッ!」


 (くそ‥‥‥もう剣を持てる力も残ってないぞ‥‥‥こうなったら‥‥‥)


 俺は大地に刺さっていた剣を収納し、そのまま射出する。射出された剣はマルクの腹を貫き、飛び散った鮮血は地を真紅に染める。


 「て‥‥‥てめえ‥‥‥」


 マルクは吐血し、立ち上がろうとするが、全身に走る激痛でまともに立てない。そして魔法を唱えようとすると。


 「これ以上無駄なことはしないで。命令よエルド・コルザック・マルク。」


 冷え切った声を発するアカネがマルクの首もとに剣を突き出す。


 (えっ‥‥‥アカネ今ガチギレしてるのかな‥‥‥?)


 そう思っているとマルクがこちらを見て。


 「何故‥‥‥お前なのだ‥‥‥お前のような塵が‥‥‥」

 「『トライド・アイスクリスタルプリズン』」


 俺に向けて罵倒を浴びせようとするが、めぐが唐突にはなった上級魔法で顔以外が凍り漬けになったことで言葉が遮られる。


 そしてアカネは。


 「これまでありがとうございました。これにてエルド・コルザック・マルクをパーティーから追放します」


 そういってその場を立ち去る。


 その姿はまるで氷の女王と言っても良いぐらいに、感情が無く、声は冷え切っていた。


 そしてドアに入りかかったときにマルクの方を振り向き。


 「忘れていたわ。決闘罪により、マルク。あなたの貴族の名を剥奪その上で一ヶ月間外出禁止とします。」


 その言葉にマルクの顔がこわばる。


 当たり前であろう。貴族の名を剥奪されるということは要するに貴族ではなくなり平民の身分になるのだから。


 「ま、待ってくださいアカネ様‥‥‥ど、どうかそれだけは‥‥‥」


 マルクはどうしても嫌なのか、アカネにそう何度も助けをこう‥‥‥が。


 アカネはそれを無視して闘技場から出て行った。





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