4年目の救い
あれから半年が過ぎました。
………やってる事は変わりませんね
………まぁ、語る事もなし
………頑張ります
あれから更に半年が過ぎました。
………冬ですね、寒いです
………これ以上何を言えと?
〜あれから更に半年〜
………今日も頑張ります
〜あれから更に更に半年〜
………
〜あれから更に更に更に半年〜
………
………………
…………………………!?
爆音が響く。爆弾?…っと、まぁ、俺には関係ない。いつも通り、鉱石掘りますか。
………
騒がしい、五月蝿い
………
「解放軍だ!助かるんだ!」
解放軍?助かる?
「あぁ神よ…見捨てなかったのですね…」
神?見捨てる?
「俺、無事脱出したら、隣町のあの子と結婚するんだ…」
脱出?結婚?
………
「…フッ」
鼻で笑う。助かるだ?行くあても無いのに?解放軍の資金も有限だ。どうせ、ここをぶっ壊し、何事もなかったかの如く帰るんだろ。
もういいさ、希望なんてとうの昔に失った。
俺は採掘に勤しむ。皆、出口へ走る。足枷を付けたまま。1人懸命に働けば、綺麗な水でも貰えるだろう。放っておこう。
ズンッ
後頭部に鈍い音。デジャブな気がする。あぁ、解放軍かな?それとも奴隷商?…なんでもいいや…
好きにしてくれ…