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少女達の奏でる夢想曲  作者: まぐろどん
最終章 少女達の奏でるトロイメライ
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切られた火蓋

パリン…

力強く、宝珠が割れる音がした。

ベゴニアだ。顔には怒りの色が濃い。

凄い勢いでアルテミスに向かって駆けていく。剣を抜き、襲いかかる。ベゴニアなら、きっとアルテミスには見えないはず…!

カィン…

「…なん…で…?」

アルテミスは片手で剣を持ち、ベゴニアの剣を受け止めた。

「見えないはず…!」

「見えないはずって思っています?」

おそらくアルテミスにはホントに見えていないし、聞こえないのだろう。反応でなんとなく分かる。

「見えなくても、魔力の反応くらい」

カッカコン

巧みな剣さばきで鍔迫り合いの形から、ベゴニアを引き剥がし、攻撃に転じる。

「見えていますよ?」

「ウインド!」

バッ!

強風が吹く。アルテミスは剣を1振りして、風を打ち消した。風圧で相殺した、のだろう。

体の向きを変えたため、ベゴニアが横から剣を入れようとする。

ドカッ!

蹴りが飛ぶ。ベゴニアは軽々と吹き飛ぶ。

「くっ…!」

アルミスタは駆けだして、ベゴニアを抱える。

ふと見ると、俺以外の全員、既に宝珠を割っていた。

「デザイン!」

アーチュが龍を召喚し、アルテミスに突っ込む。

「モノ!テトラ!」

黒猫は銃で遠方から援護している。

ブォン!

アルテミスが手を天にかざすと、周りにとんでもない風圧が起こる。黒猫の弾丸は届くことは無かった。

そして

バリィ!

天井から、雷が落ちてくる。アーチュ目掛けて。

「ブラッドシールド!濃縮!」

リタが慌ててシールドを展開し、雷を防ぐ。そのまま龍はアルテミスに向かっていく。

ダンッ!!

叩いて、龍は壊れる。

元々、砂でできていたのかと思うほど粉々だ。

「はぁ…こんなものですか」

やれやれ、と言いたげに首を横に振る。

「知ってます?理破りの宝珠、元々は天界の物なのですよ?」

確かに、MFを発現させるのが天使なら、その力を高めるのも天使なのかもしれない。

「だーかーら、お遊びはここまで。そろそろお片付けの時間ですよ」

アルテミスはこちらに向かって手をかざす。

みんなの力がみるみると抜けていくのを感じる。MFを奪うことは出来ないようだが…

「うそ…なんで…?」

リタが絶句している。宝珠の力が、吸い取られた。

「さぁ、絶望する顔をもっと、見せてちょうだい」

そして辺り一面に魔力を放った。

これは…アルテミスの権能だ。

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