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少女達の奏でる夢想曲  作者: まぐろどん
最終章 少女達の奏でるトロイメライ
175/191

天界の現状

「…ここへ誘導したのはどうしてだ?」

アーチュが聞く。

「言ったでしょう?退屈だったんです。ちょうど、遊び道具がゾロゾロと遊ばれに来たので」

ふふ、と笑う。

王宮や、奴隷商本部でかき集めた宝珠は一人一つ。ユルに宝珠の製造を依頼したら快く引き受けてくれたが…作れなくなっていた。

それは他の誰が、同じ方法でやっても同じ。集めることの出来た宝珠はそれだけだった。

「ま、そうですね。ここまで来てくださったお礼に、いくつか答えを教えてあげましょうか」

アルテミスはそう言ってクスクス笑い、

「冥土の土産ってやつです」

嫌な笑みを浮かべ続けている。あの時のユルの表情そっくりだった。

「私は用意周到ですからね。色々な驚異を取り除いてきたんですよ」

おそらく、アルテミスの目的はユルの勢力の拡大、愉快犯だ。

「ユルの勢力が広がれば、人間は醜い争いをさらに繰り返す。私はそれが面白くって、たまらないんです」

こんな奴が大天使。とても信じられない。

「周りは当然各々が止めようと動きました。それはもちろん、大天使も」

淡々と、声色を変えることもなく。

「あんなヨボヨボの奴らに何が出来ると思います?せいぜい部下に命令することくらい。そんなの折ることは簡単でした」

手を回したのだろうか。

「私の権能を使って大天使を操ることくらい、訳ないです。大天使さえ操れさえしてしまえば、その部下もまた操れる…!あやつり人形を操ってやっただけなんですから」

そして、少し苦虫を噛み潰したような顔をして

「しかし、予想外の事態が起こりました」

そして、再び笑みを浮かべる。

「大天使ケトラの就任です」

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