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少女達の奏でる夢想曲  作者: まぐろどん
19章 ユルとの決着
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それぞれの思い

ロベリアが耳打ちする。

「あの魔力球は叩けば割れます。もちろん、それなりの威力は必要ですが」

「なら俺が…!」

「ダメですわ」

ロベリアはどうやら俺のお目付け役のようだ。

カランコエの魔力球は割れ、カランコエが降ってくる。

「なるほど、それなら…!」

カランコエはそう言うと弓を構える。

「アルミスタお姉ちゃん!お姉ちゃんが私を助けてくれた時、ホントはちょびっとだけ嬉しかった!だからさ…目を覚ましなさい!」

そう言って矢を放つ。

「サンダーアロー!」

その矢はユルにより防がれる。

「ウインド!」

しかし、同時に放った2本目の矢は見事アルミスタの檻を貫いた。

「さぁ!早くカードに!」

ロベリアが叫ぶ。確かにあの高度から落下したらひとたまりもない。

カランコエをカードに収める。

「ベゴニア、修行に付き合ってくれてありがとう…強気な私はね、ずっと嬉しかった。もちろん、私も嬉しかった。だからさ、目を覚まして」

アルミスタは結界を広げる。

「グラビティゼロ」

無重力の中、アルミスタは檻に向かって駆け、

パリンッ

檻を割った。

それと同時に結界も割れる。ふと見ると、ユルが結界を割っていた。

アルミスタをカードに収める。

「カトレア様はきっと、私があなたを助けたら、また助けられたって責任を感じるんでしょうね…。でも、私もずっと、カトレア様に助けられているんです!だから…お互い言いっこなし、ですよ!」

ベゴニアが放った魔法弾はカトレアの檻を目掛けて飛ぶ。ユルがそれを防ぐ。

しかし、魔法弾はユルをすり抜け、

パリンッ

カトレアの檻を割った

ベゴニアをカードに収める。体が徐々に回復する。

「のぅ、アーチュよ。地下室でお主について行った時、妾の事で怒ってくれたじゃろ?妾は凄く嬉しかった。ずっと1人で生きてきたのじゃ。じゃからな…お主も1人で閉じこもってるんじゃない!」

カトレアは宙を舞い、檻の近くに寄り

「咲け!カトレア!」

檻を盛大に割った。

カトレアをカードに収める。魔力が体の底から湧いてくる。

「アンスール、お前がいなかったらきっと、私は今でも国家の言いなりだったな。私はお前を恩人と思いたい。でも、きっと、それ以上に私はお前を親友と呼びたい。…また話そう、お姉様の事でもいい、料理のことでもいい。だから…そろそろ目を覚ましたらどうなんだ?」

アーチュは檻の残骸を力いっぱい蹴ると、黒猫の檻へと一直線で跳んだ。

スパンッ…!

檻は真っ二つに割れる。あれをまだ定規と言い張る辺り流石だと思う。

アーチュをカードに収める。

「さて、いつまで殻に閉じこもっているんだい?キミの大切なご主人様がお困りだよ?ニシシ…さぁ、思う存分」

黒猫は銃を、剣を、杖を、弓を纏う。

その全てを、リタの檻にぶつける。


「ご主人様の力になってやれ」


最後の檻が割れる。

黒猫をカードに収める。

「ご主人様!さぁ!反撃と参りましょうか!」

リタをカードに収める。勇気が湧いてくる。

「ギューフさん、これを」

宝珠を渡される。一つだけ。やはりお目付け役のようだ。

「私はあなたの事をまだ信用出来ませんの…だから…私に出来るのはこれで精一杯ですわ」

「あぁ、ありがとう。助かった」

遠くでアントスが親指を立てる。

「ユル!俺は今、大変お怒りだ!」

宝珠を割る。

「さぁ!決着を付けようか!」

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