地下室へ
「やぁやぁお疲れ様、代わりの王様は明日には着くそうだよ」
黒猫は王宮とは思えないほど静かな王宮に入ってくる。
「そっか、ありがと。結局その王様は誰なんだ?」
アントスは今席を外している。何やらちょっと王宮を散策したいらしい。
「んーっと。。まぁ、なんというか。。変態だよ」
「それは大丈夫なのか。。?」
※
その頃、アントスは
「そこにいるんだろ?ロベリア」
「あら、よくぞお分かりで。。ふふ」
ロベリア、現国家連盟遊撃隊隊長。そして、俺の妹だ。
「お兄様、ここではお話に集中出来ませんわ、良い場所を知ってますの。誰にも聞かれず、見られない場所を」
「そうか、なら、そこへ行くとするか」
俺は警戒しながら歩みを進める。下へ、下へ。
「お兄様、覚えていらっしゃいます?昔は前を歩くのはお兄様でしたよね」
「そうだな。お前がまだ、無邪気だった頃の話だがな」
「。。嫌味ですの?」
「さぁ、どうだかな」
「。。チッ。。誰のせいで」
話がここで途切れる。昔から口数の多い方では無かったのだ。2人とも。
「着きましたわ。秘密の地下室ですの。」
壁と全く同じ色の扉を通り、地下室へと入る。なるほど、誰にも気づかれない訳だ。
「さて、お前は俺をどうしたい?ロベリア」
聞かずとも分かる。
「お兄様の話を聞きたいですわ。全て、何もかも。そしてその後、あなたを殺したい」
「ま、そうなるよな」
ロベリアは俺との間を徐々に離しながら話す。
「ルールを決めましょう。私はあなたにいくつか質問をします。あなたはそれに答えるだけ。でも、もし答えられなかったなら」
くるりとターンして振り向く。
「お兄様を殺しますわ」