高機能、板
選ばれたスーツを何着も何着も運ぶ。年中これか…いやまぁ、なんでもいいけど…
「んっしょ、んっしょ」
となりでトレーズさんが一緒に運んでくれている。
「ふぅ〜着きました〜」
「ここは?」
「あなたの部屋です。どうぞご自由にお使いください〜、あっでも、まだやる事あるので、くつろぐのは待ってくださいね〜」
やること?とりあえずトレーズさんについて行く。
ーとある個室ー
「はい、撮りますよ〜」
トレーズさんは長い棒を持って、その先に板をつけて、くっついてきた。取る?何をだ?…まさか内臓…?くそう、この板、解剖道具でも出てくるのか…?くっそ、なんて恐ろしい…魂がとられてしまう…
「凄い、高機能ですね、それ…」
「あぁ、スマホですか?」
「えぇ…たぶん…」
「えぇ、かなり色々な機能が付いてますよー、一昔前では、これでゲームなども流行りました〜」
なるほどな、ロシアンルーレットか、聞いたことがある…こんな板一枚に命を左右されていたのか…
「なるほど…魂が取られるようで、怖いですね…」
「??…あぁ、迷信です、ご安心ください〜」
「そうなんですか…?」
「えぇ、すぐに終わるので、ちょっとじっとしててくださいよ〜」
ブレて心臓か首外すと痛いもんな…どうか、一思いに…!!
「はい、おっけーですよ〜」
「…え?」
「いえ、写真ですから、すぐ終わりますって〜」
「…写真?」
「えぇ…あっ、出てきました!最近の写真はスマホから現像も可能なんです〜こんな感じに!」
そこには、俺とトレーズさんがいた。
「魔法ですか!?それとも、その…」
「MF?」
「あぁ、それです、それですか!?」
「いえ、違いますよ〜科学の力です〜」
「科学の力ってすげーー!!」
言わなければならない気がした