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溢れ落ちる記憶
はじめまして。奏多と申します。
とても短いですが、楽しく読んで頂ければと思います。
君のこと、とっても好き。
友達として…恋愛対象として。
小さい頃に君と出会って、何にも知らない僕にいろんな知識を与えてくれた。
一緒に木に登って、空を眺めたよね。
あの御寺で君を見つけた時、にっこり笑ってくれた事、今でも覚えてるんだ。
すっごい可愛くて、無邪気で、儚げな君の笑顔が忘れられなくて。ほんとに人かなって思うくらい、綺麗だったよ。
何回も君に会いたくて、御寺に行った。
でも、そんなに楽しい時間は続かなくて。
その日、僕らは夜空を見上げてた。
そしたら君が、
…あれ?
君が、君が、
僕に、
…何をしてくれたんだっけ…
一緒に、いつも通りに木に登って、一緒に座って、空を見上げ…た…
はず…
いつも、通りに…
ごめんね。なんか思い出せないや。
大事なことのはずなのに。
君との最期の思い出だったのに。