-酔った勢いって怖いんだぜ-
気がついたら朝食をとっていた。
どうしようもないぐらい朝食をとっていた。
お食事って…いいよね。
記憶がない。
昨日の夜、めふんを肴に酒を飲んだ。
そこまでは覚えているのに、気がついたら朝食をとっていた。
アイニジとコシャマイン、それに五人の娘たち。
みんなで仲良くご飯を食べているんです、ええ、みんなで仲良く。
「まったく、娘たちがあんな声をあげるなんて、衝撃だった。最初は怒りを越えて殺意すら起こったのだが、いや~まったく、一晩中とはまったく恐れ入れった!」
コシャマインが馬鹿でかい声で笑いながら一座を見渡す。
娘たちは下を向くもの、歯をむき出してコシャマインに怒るもの、顔を紅潮して笑うもの、実に様々な表情をみせた。
アイニジも終始笑顔でこちらをみている。
「若さとは素晴らしいものですな、いやぁ、好色とは思いましたがあれほどとは…まったく、長生きはするもんですわい」
-姉ちゃん、ちょっと-
--なに?--
-全然、状況が理解できないんだけど、姉ちゃんわかる?-
--親切な姉が教えてあげよう!あんた昨日童貞を捨てたのよ。そこの五人の女の子とね!--
-姉ちゃん、俺、、、全然覚えてない--
--全年齢対応版で~す!--
-えっ、どういうこと?-
--あんたは精力無限!女の喜ばせ方はAV男優も顔負け!だけど~--
-だけど???-
--かました時の記憶はカットということで--
-はぁ~~~~~~~~~~~~~~!なんでそんなことすんの???俺の初体験は???思い出的なやつは~~~~~~~~~~~????---
--だから全年齢対応版につき、カットさせていただきました。ちなみにこれからもずっとで~す。かました前後から一時間の記憶はあたしの宝物ってことで、一つよろしく!てへっ--
みんなが楽しそうに食事をとるなか、俺は気がついたら涙を流していた…
(もう二度とオナニーなんてしない)
なんか、知らないけどそんな気持ちになった。