【第1話】呪い魔術師、爆誕
前回のあらすじ(作者は小説書くのが上手くありません。なので前回の話をざっくりと纏めていきます。)
異世界に飛ばされた。
少年マサルは謎の場所に送り込まれてしまったのである。唐突だった。彼が目を開けた先には幻想的な世界が繰り広げられていた。
「一体ここはどこなんだ…」
急な出来事に戸惑いつつも冷静に状況を掴んでいく。
「大丈夫ですか?」
「大丈夫って…ウサギが喋ったぁぁぁしかも直立で」
「失礼ね、ウサギだって喋りますよ」
「そうだったな、あはは」
彼は誤魔化しつつも今の状況について確信した。
ここは俺の住んでいる世界ではないと。
そう、ここは人族と獣人族や妖精族など色々な種族が共存して暮らしている世界だ。地球とは別の世界ではあるが、資源が豊富であることから第二の地球と言われている。
「その感じだと、君は訪問者かな?」
「訪問者?」
「要するにこの世界?に飛ばされた人のことを言うみたい」
「あーそれだわ」
「ここから北側に案内人がいるんだけどこの町について色々知っているはずだよ」
「そうなのか、じゃあ行ってみるよ、ありがとな」
彼は言われた通りの道を進み、案内人のいるところに到着した。そこには案内人らしき人と青の巫女服を着ている女の子がいた。見た感じ何か揉めているようだった。
「すいませんエリカ様、この町以外のことにはあまり詳しくないので」
「なんでよ、案内人なら分かるでしょ、元の世界に戻してよ」
「訪問者のことについては大図書館に行けば全てわかりますよ」
「…あの〜すいません、大図書館ってどこにあるんですか?」
大図書館の情報を聞いたマサルは場所を聞いた。彼はこの世界について知りたいことが色々あった。なぜこの世界に飛ばされたのか。どうしたら元の世界に戻れるのか。
「向こうの草むらの道を渡った先の町にあります。もしかてしあなたも訪問者なのですか?」
「そうだな」
案内人と会話してる彼の所に青の巫女服の子が寄ってきた。
「あなたも訪問者なの?なら私と一緒に図書館って所に行ってあげてもいいわよ?」
「却下」
即答だった。
「なんでよ、一緒に行った方が安全じゃん」
「俺は早く元の世界に戻りたいんだ」
あまりの冷たさにムカついた彼女は謎の行動に出た。
「これでどうだ」
彼女はポケットから藁人形を取り出し地面に置き始めた。そして杭をその藁人形に打ちつけた。
「あなたは今、私に呪われたのよ」
「なにやってんだ、何も起きないじゃねぇか。まぁいいや図書館行ってくるか」
その時だった。彼は見えない壁に阻まれた。
「くそっ、どうなってるんだ」
「ふっふっふ…」
「お前の仕業か」
これは彼女の能力、呪いだった。
「これで約1時間の間あなたは私から離れることは出来ないのだ」
呪いと聞いてもっと危険な能力があるのかと思ったが、想像よりもっと地味な内容だった。彼は少し安心したが彼女と行かざるを得なくなりまた不安になった。