ソレーユ・オルコット
ここから2章です。
校長先生がでてきます笑
誤字脱字は明日直します
追記、モンスター → 魔物
にかえました
今俺たち2人は校長室に呼び出されていた。
30分も入学式に遅れて行った俺たちは体育館に入ると、生徒や教師達がほぼ全員こちらをみた。
そんな視線を2人で浴びている俺たちは居心地が悪いことこの上ない。
凛なんて顔をトマトのように真っ赤にしながら下を向き、両手の人差し指同士を絡めモジモジしてた。
初めて見たときの好戦的なオーラはどこへいったのか。
純粋な視線に弱いのか?
そういう奴からみたら興奮しすぎて過呼吸になっていただろう。
凛はそんな状態だ。
まあ、横で同じことをしてたおれが言えたことじゃないけどな。
もちろん、その後教師が数人近づいてきて大目玉をくらった。
いや、コワカッター。
そして、それを見ていた校長があとで校長室へ来るようにと俺たちを呼び出したのだ。
そして今に至る。
校長室にあるふっかふかそうなイス。
そこに座っている少女が、前にある机に肘を乗せ、両手を組んで、そこに顎をのせながら両目を閉じて呟く。
「いきなり遅刻とはヤンチャですね。フフ」
心なしか少し笑っていた。
…なんで?
「貴方達とは初対面ですね。申し遅れました、校長のソレーユ・オルコットです」
俺たち2人の目の前にいるのはコンフリクト学園の校長だ。
見た目は金髪ツインテールの髪型で、身長は大人ではなく、中学生くらいの少女だ。
それだけみれば普通なんだけど、俺は校長を【視た】とき、驚きを隠せなかった。
校長のマナの絶対量が異常に多かったのだ。
どれだけの深いトラウマがあるんだ…?
こんだけ多いマナの持ち主は初めて見る。
「おや、どうしました?2人とも。そんな緊張してないで力を抜いてください」
笑いながら、校長は俺たち2人に呼びかける。
うーん、いい人そうなんだけどな…
あ、そういえば凛は?
気になって隣を見ると、大量に額から汗をかいてカチコチになってる凛の姿があった。
どうでもいいけど、こいつ不測の事態とかに弱いよな。
こんど上から虫を投げたら気絶するんじゃないか?
今度検証してみよう。
そんなことを考えつつ凛に小声で話しかける。
「おい凛?どうしたんだ?」
「く、九条君はなんでこの人の前でそんなに平気でいられるの?まさか世間知らずだからってこの人まで知らないわけじゃないわよね?」
しらないんだけどなあ…
え、そんなにすごい人なの?
まあマナが異常に多いから、この街じゃあすぐ有名になりそうだよな…
「・・・」
俺は、そんなことを考えているので無言。
「嘘でしょ?本当にしらないの?」
無言を肯定と捉えたのか、凛は顔を青くして耳元まで近づいてきて小声で聞いてきた。
「しらん」
「九条君はもっとこの街のことを知りなさい」
そんな、ため息つかれても知らないものは知らないんだよなあ。
まあ、校長から【視える】マナからしてほとんど規格外だから、知らない方が少ないんだろうけどな。
凛は小声で校長の情報を伝えてくる。
「いい?ソレーユ校長はガビアにある5つの学園を作った5人の1人で、コンフリクト学園を作ったのは彼女なの。世界でみても片手の指に入る強さを持つ人よ」
「そんなに凄い人なのか?」
「当たり前よ、ガビアの中でも強い権力を持っているの。この人が貴方にこの街から出て行けって言ったら、ガビアの全てが敵に回るわよ?」
正直肝が冷えた。
今、俺がガビアを追い出されたら、困りに困る。
とても困る。
コマッチングとか言うくらいにはおかしくなる自信がある。
時計をチラッとみると午前9時。
入学式が終わってからはや15分、校長室についてから5分たった。
今頃、教室では新しい顔ぶれのクラスメイトに新しい担任。
みんなは、ここでこれからどうなるのかと、ドキドキワクワクしてる頃だろう。
なんで俺、こんなとこいんの…
自然とため息がでてくる。
凛がそんな俺のため息をみて、慌てて背中をつねってきた。
痛い。
そんな俺たちを微笑を浮かべていた校長がここに呼んだ理由を話し始めた。
「ここに貴方達を呼んだのは2つの理由があるからです」
「2つ…?」
そう言って校長は俺たちを呼んだ理由を話し始めた。
「ええ、1つは遅刻への罰を課すため」
まあそれはここに来た時からわかっている。
じゃあもう1つの理由はなんだ?
「もう1つは貴方達に頼みたいことがあるの」
「頼みたいことですか?」
凛がやっと動揺から抜けたようだ、少し落ち着いた声で聞き返す。
「ええ、ここ最近、ガビア周辺の南の方にある森でヴェネノビーネが大量に発生しています。これを貴方達に討伐してきて欲しいの」
「ヴェネノビーネですか?」
ヴェネノビーネとは、猛毒を持った蜂で体が大きく、知能が高いため、集団行動で動く厄介なモンスターだ。
7年前、竜が現れた時、それに伴って多くの魔物が地上に現れた。
どこから産まれてくるのか、未だにわかってはいない。
人類はこれを対処するため、ガビアにギルドを作った。
ギルドには魔物の討伐が依頼される。
ちなみに、討伐以外にも護衛や採取などの依頼もある。
ガビアでは学校でもその依頼が廻ってくる。
それを受けるかは本人達の自由だ。
「ああ、ちなみにこれは"罰"ですから貴方達に拒否権はありませんよ?」
頼みごとじゃなくて、最初から無理やり受けさせることが目的だったんだな…
「…わかりました」
凛はそう答えるとこちらを見てきた。
俺も軽く首を振り肯定する。
「では、今日はこの辺でクラスに戻ってください。お二人とも同じクラスメイト同士仲良くしてくださいね」
校長が微笑んで退室を促す。
え、凛とクラス同じなの?
逃げられないじゃん…
それは、俺に凛から逃げることは許さないという言葉と同等のものだった。
「ああ、討伐依頼には他にも助っ人を呼んでもらって構いません。が、余り死者を出したくないので強い人を選んでくださいね」
いま、言外に俺たちは死んでもいいと言われた気がしたんですが、気のせいですか?
そんなツッコミを心の中で入れてると、俺は気付く。
校長が俺に全てを見通すような視線を向けてきていることに。
…何を企んでるのかわからないが、警戒だけはしとこう。
この人に目をつけられていいことなんてこれっぽっちもなさそうだからな。
俺たちは失礼しますと言い校長室をあとにすると、長い廊下を新しいクラスに向かって歩き始めた。
明日は更新しません
明後日するつもりなのでその時よろしくお願いします。(^^)




