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オマケ ゴルゴリの夜

 夜、ゴルゴリは1人酒を飲む。


 あの小さいのがもう少し大きければ誘えたのだがな。


 小さいのとはマリエルのことだ。一応ゴルゴリにも良識と呼ばれるものはあり、幼子に酒を飲ませたりはしない。


 まぁ、2人で飲むにはちと足らんからちょうどよかったのかも知れんな。


 テーブルの上には古い作りかけのハルバードと残りわずかとなった酒瓶が置かれている。


「ふんっ!」

 ゴルゴリはハルバードを一瞥し酒を飲む。

 このハルバードはゴルゴリがまだ若かったときに自ら作ったものだ。


 初めてハルバードを見たときは感動した。こんな武器があるのかと。


 作っているときは楽しかった。自分ならこうするもっとああすると。


 気付いたときは絶望した。使い手のいないこれ(ハルバード)は武器ではないのだと。


 ハルバードは人気は高い。しかしそれはスキルマスターが使ったレプリカ品、武器ではなく鑑賞のためのもの。


 自分が手を加えたハルバードは商品にならないと言われた。


 どうして、自分はスキルマスターと同じ時代に生まれなかったのか!

 なぜ、この時代にスキルマスターはいないのか!


 ゴルゴリはそれ以来ハルバードを作らなくなった。



「ワシはお前を越えたぞ。」

 歯を出して笑い、ハルバードをつつく。



 思えば、生意気なガキだった。


「意地でも使いこなして見せる、か…」


 その言葉がゴルゴリの中の燃えかすに火をつけた。


「ワシは最高の仕事をした。後は小さいのが使いこなすだけだ。」

 ゴルゴリは満足気にひとりごち、瓶の酒をグラスに移す。

 酒はグラスの半分ほどで無くなってしまった。


「ふむ、」

 髭をなで部屋を見渡す。部屋の中には大量のゴミがあった。

 それらは合金の際に焼き入れの際に失敗し試行錯誤し、作られたもの。

 小さいのには完成品の材料費しか請求しなかった。お嬢も男の心意気を理解してくれたのか、何も言わなかった。


「しばらくは酒も飲めんな。」

 残った酒を一気にあおる。ちびちび舐めるように飲むなど男らしくない。


「完成した喜びの中酔ってしまいたかったが、まぁいい。」

 明日からは少し切り詰めた生活だ。


 ゴルゴリが立ち上がろうとしたとき再びハルバードが目に入る。


「ふむ、」


 今のワシなら、これをどうよくするだろう?


「酒はあの量でよかったのかも知れんな。」

 ゴルゴリは立ち上がり案をまとめるための木板を探す。


 最高のものを作り上げたばかりなのにさらに良いものが作りたくなる。


「なに、伝説となると武器を作り上げれはいずれ誰かが使いこなす。」


 かつてのスキルマスターのように、近い将来のあの小さいののように。


「さて、先ずはどうしてやろうか?」



 こうしてゴルゴリの夜は更けていった。

昨日更新できなかったんでオマケ書いてみました。

…誰得だよ!? 髭って?

ちなみに髭の再登場は今のところかなり低いです。(ならなんでやった?)

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