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選者は勇者4
私たちの教室に、突然黒ずくめの人たちが入ってきた。
パニックに陥る教室で、彼らは何かを探すように動き始めた。
俊敏な動作。4,5人くらいが教室を闊歩する。
悲鳴が上がるも、先生はおろか他のクラスの生徒さえ助けに来ない。
……いや、多分ほかのクラスにもこいつらの仲間が押し入ったのだろう。
と、どこか冷静な自分がいる一方で、本来の私は動くこともできず、
ただ壁際に突っ立っていた。隣にいる舞もきっと同じような様子だろう。
動くことができないので確認はできない。
いつの間にか、あまりの恐怖に教室は静まり返っている、
その時だった。
教室が目も開けられないほどの光に包まれ、そして次の瞬間、
グオッという轟音があたりに響き、そして、
いなくなった彼らの代わりにいたのは、4人の青年たちだった。