あわただしい帰還
僕たちが悪夜の瞬間移動で屋敷を出た瞬間に爆発した。
「うわっ、危機一髪。あっぶね~」
悪夜が今更危機感を覚えたのか、冷や汗をかいている。
「ハッ、今更危機感を覚えたのか。鈍い子だね」
「うっさい」
悪態をつく悪夜の腕の中で天月が目覚める。
「ここは……?」
「おう、目ぇ覚めたか?」
「いったい何があったんです!?」
少し混乱しているのか?
「さっきお前が危ないみたいなことを言ったから屋敷から逃げたんだけど?」
「ああ、またですか…」
顔を押さえて呻いている。こんな天月、初めてみた。
「あれは私ではありません。私の体を借りた神です」
「へー」
そういえばいつもの雰囲気とは全然違った様子だったような…
「そのおかげで僕たちは助かったんだから、祈っとくべき?」
「俺はやんねーよ」
「私も祈らなくていいと思います」
「おいおい、一応君の上司みたいなものでしょ」
月夜がそう言うと子供みたいに頬をぷくっと膨らませた。
「私、あの神嫌い」
いったい何があったんだろう。て、ああ!!
「そんなことよりも、もうこんな時間じゃないか!?」
「うるせーな。だから何?」
耳を押さえて言う悪夜の首にワイヤーを巻きつける。
「だから?僕をあまり怒らせないでほしいな。殺すよ」
「…すみませんでした」
「僕、こう見えて優等生だから、明日の学校に遅刻とかしたくないんだけど?それとも何、僕このまんま徹夜ですか?さっさと家に帰せ」
「まずこのワイヤーをほどいて…」
おっと、しまった。つい首を絞めていらみたいだ。危ない危ない。
一息ついた悪夜が軽くせき込みながら手を振る。
浮遊感の後に自分の部屋にいた。すばやく布団にもぐりこむ。
「それじゃあ二人とも、おやすみ~」
一方的なあいさつをして僕は寝た。
明日、寝過さないように気をつけよう。