今度はただ働き回避の日
もう少しでリベラを騙せそうだったのに、第一王子のせいで再び椅子に座らされる。
「ちなみに去年はどのような催し物で、ベイリー様はどのような物をお考えになったのでしょうか?」
去年のを参考にすればいいじゃないの?と思って聞くと、去年の学園祭の責任者は第一王子で、生徒会役員による劇だったそうだ。
「へー劇ですか。皆さん演技力が有ったんですね~」
と言うと、ベンジャミンが遠い目をしていた。
「見るに堪えなかった。と友人が言っていた。」
リベラがぼそっと呟いた。棒演技の劇なんて見ている方が恥ずかしい。いや、逆に見てみたい。こんなにすましている第一王子他兄上、オリヴァーベンジャミンの棒演技の劇。ニヤニヤして
「え~見たかったなぁ~写し玉とかに撮ってないんですか?」
「あれを写し玉に撮って無くて良かったと今思った。皆の記憶から消してしまいたい。正に黒歴史と言うやつだ。」
ますます見たくなってきた。写し玉に撮ってないのか・・・残念。
「今年は、劇をやめて朗読劇にしようと思っていたんだが、第一王子殿下が、劇はトラウマだとおっしゃるので・・・合唱にしようかと思ったら面白くないとおっしゃるので、君の知恵を拝借したいのだ。」
まぁ、ぎこちなく手をあげたり、指を指したりして台詞も棒より、朗読劇の方がいくらかマシと言えよう。それでもトラウマなんだね。でも合唱か~第一王子がめちゃくちゃ音痴なら聞きたいけど。
「第一王子殿下、歌の方はどうなんですか?めちゃくちゃ音を外すとか、他の者が耳を押さえるとかないんですか?」
ジロッと睨まれて
「残念ながら歌の方は得意だ。」
チッ!思わず舌打ちしてしまう。
「朗読劇で良いんじゃないですか。やりようによっては華やかというか、見応えの有るものになりますよ。例えば場面に合わせて影絵を色の付いた照明であててみるとか。音楽をつけるとか。朗読なので、劇ほどの演技を求められないし、やってみてはどうです?」
「なるほど!照明と音楽を付けるのか。それはいいな。ではノア・ハワード!すぐに手配を頼む!」
「まてまてまて!なんで俺なんだよ。自分でやれよ。はっ!!お待ちください。ご自分でおやりなってくださいませ。わたくし生徒会役員じゃございません事よ。」
「・・・ノア、途中から令嬢になってるよ。ごめんだけど、ノアの手を借りたいんだよ。皆学園祭の役員で大忙しだからね。」
「んもー!!またただ働き!第一王子殿下が絡むとすぐただで働かされる~もうケチんぼ!!お菓子なんかで働かないんだからね!!」
「おい、人聞きの悪いこというな。私がいつ君をただ働きさせたと言うんだ。」
「第二王子の~苦いやつとか~高麗ニンニック草の~採取とか~飛行灯の~ご褒美なしとか~」
「あーあーあーあー!わかったわかった。今すぐ父上に相談するから!」
後日第二王子の回復薬と高麗ニンニック草の採取の給金が振り込まれていた。そして、飛行灯の褒美は一代限りの爵位は後日相談で、王家への発言による不敬罪は軽いものなら罪に問わないと決まった。ラッキー!今でもギリギリアウトな発言が多いけど、これで気兼ねなく罵れる。特に第二王子に罵れるのが有り難い。




